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若月健矢がサヨナラを決めた《オリックスファンからみる中嶋監督のマネジメント力》

2023年4月30日昨日、千葉ロッテマリーンズ戦にて若月健矢選手がサヨナラを決めた。
昨年の9月15日の日本ハムファイターズ戦での彼のサヨナラ打を再現したようだ。
これで、私の応援するオリックスバファローズは4月、ロッテと首位タイでターンになる。
2020年の今頃、オリックスは勝てなさ過ぎてうなだれたものだ。2016年には1軍リーグ戦、OP戦、交流戦、2軍全て最下位と言う「完全最下位」を達成した。
2014年、あと一歩のところで首位を逃し2位になってから、中嶋監督になるまで本当に勝てなかった。
その当時に比べれば本当に強いチームになったと思う。

私は大学生の時から熱烈なオリックスファンになり、かれこれファン歴は13年。今年で14年目になる。
そんな私から見て、オリックスの今の強さの影の功労者は若月健矢捕手ではないかと私は思う。
そりゃ、欲を言えば西野真弘選手や比嘉幹貴投手等、暗黒時代からオリックスを支えた功労者達もあげたいが。それを抑えて今回は若月選手について話をする。

とにかく中嶋監督は、彼のモチベーションを上げるのが上手いと思う。
ただ、これは結果論としてしっかり若月選手が中嶋監督の起用に答えたから言えるものだ。

中嶋監督になる前任の西村監督時代、私は若月選手があまり好きな選手では無かった。

私は、伊藤光捕手(現DeNA)のファンだった。優勝を逃した2014年にベストナインやゴールデングラブ賞を獲得した名捕手である。しかし、リード面が課題と言う理由に2016年から若月選手に徐々に出場機会を奪われている。
当時の伊藤光選手は可哀想だった。
負ければ首脳陣に彼のリードのせいにされた。彼が元チームメイトで引退後コーチになった当時の1軍バッテリーコーチ(名前も出したくない)や西村監督に公開説教されている写真は検索すればすぐ出てくるだろう。
相当辛かったのだと思う。彼がDeNAにトレードされた時は、ファンとしては寂しいながらも内心ホッとした。
今年引退した大エース、金子千尋投手は引退会見で女房役を長く勤めた伊藤光選手を「最高で最強のバッテリー」と称している。決してリード面だけで、彼を詰めたのでは無いのが想像できる。

そのバッテリーコーチのやり方は若月選手に引き継がれる。西村監督時代、リード面に置いて、若月選手はそのコーチの選手時代のコピーのようなリードをしていた。
私は彼のリードは褒められたものでは無いと思う。そのコーチの選手時代を見ても決して良いリードしてるとは言えない事が多々あった。投手が可哀想に思う日もあったくらいだ。
そのコーチのコピーだ。若月選手がスタメン捕手を担った日はよく打ち込まれてた。当時から併用起用された伏見寅威選手(今年からFAで日本ハム)が少ない失点でリードし、勝てた試合の次の日には若月選手になっており、起用が続いて連敗する。そして伏見選手で勝ってまた若月選手で連敗する。
そんなイメージがこびりつくぐらいに私は若月選手に対して印象が最悪だった。

しかし2020年8月20日に監督が西村監督から中嶋監督に変わる。
その翌日には、即そのバッテリーコーチは育成コーチへ降格(更迭)となった。そのシーズンオフにはコーチとして解任している。

中嶋監督になって若月選手は変わったと思う。そのバッテリーコーチのコピーではなくなって彼自身が考えてリードしだしたように感じる。
中嶋監督が就任してからシーズンが終わるまで、西村監督の時とはうってかわって伏見選手がスタメンマスクを被る機会が若月選手より増えている。
だが若月選手がいいリードをした日には「若月も褒めてあげて」と言葉を出すあたり、中嶋監督は選手を強制するのでは無くちゃんとみて起用しているのだろう。
昨年のサヨナラ打時の、スタメンマスクを被らない日で「今日は12回まで寝てていいよ」からの代打・若月、今シーズンの序盤にあったDH・若月からも中嶋監督の若月選手への期待が見て取れる。

2021年からWBCにも選ばれた山本由伸投手の専属バッテリーとして、なくてはならない存在として頭角を表し、山本選手の他の先発投手でも若月選手がスタメンマスクを被る機会がまた増えだした。
また昨年からパンチ力がある打撃やチャンスに強い打撃の成長がしっかりみられるようになってきた。
一昨年からのリーグ2連覇や、昨年末の日本シリーズでヤクルトスワローズを破り日本一になったのも、伏見選手とニコイチで彼がオリックスの正捕手として台東したからである。
WBCのメキシコ戦でもし彼が、山本選手の女房役であったならあそこまで失点することは無かったと思う。

オリックスファンだから過保護なのかもしれないが、元から捕逸も少なく守備率も高く、盗塁刺もできる名捕手なのだ。他のWBC出場捕手とも引けを取らない選手だと私は思う。

今年から日本ハムファイターズに行った伏見選手と入れ代わりで西武ライオンズからFAで森友哉捕手がオリックスに加入した。
ニュースによると、森選手とも良好な関係を築けているようだ。
今年は彼と切磋琢磨してニコイチでオリックスの正捕手として若月選手にはチームを盛り上げて貰いたい。

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