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一期一会のお買い物

友達から「旅先での買い物は一期一会だ」と言われ、ふと、これまでの旅行先で買った物を思い出した。

エストニアで買った白い花瓶
ベトナムで買った陶器のカップ
台湾で買ったランタンの形の風鈴
フィンランドで買った手のひらサイズのミニ絵画
イタリアで買った色鉛筆
サイパンで買ったパイナップルの形の小物入れ

普段の私はあまり買い物をしない。

一緒に旅行に行った友達からも「全然買い物しなかったよね」と、言われるほど。普段からあまり衝動買いをしないせいか、旅先でもなかなか買う決断ができず見送ることも多い。

でも、もしかしたら人生で二度と行かないかもしれない場所から迷った末に持ち帰った物は何年経っても思い入れがある。

普段の暮らしの中にいると、自分の目に見える場所にしか意識が向かなくなることがあるけれど、旅先で買ってきた物を見ると、同じ時間に地球のいろいろな場所で同時に時間が流れてるんだよな、なんて壮大な気持ちになったりもする。

もう会うこともないけれど、旅先で会った人達のことを思い出して、元気かな、なんて思ったりもする。

一期一会は二度目がないから寂しくもあるけど、その分、たった1度が特別になる。

寂しさと好きが同居するようなグラデーションな気持ちが、一期一会の醍醐味なのかもしれない。そして、一期一会の中から少しだけはみ出した気持ちが、旅先での買い物なのかもしれない。

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