やりたいことでも得意なことでも好きなことでもない新しい概念に感動した話

絶賛病み期だった今日この頃

あなたは自分のやりたいこと、好きなこと、得意なことは何なのかについて悩んだことはないだろうか。

自分は常にこのテーマに悩まされていて、「今後どんな働き方をすればいいかわからない…」と苦悩する毎日を送っている。

「これかな?」と選んでみた職場はいつもハズレで、かれこれ転職や現場移動を10回はしている。
フリーランスになってみても結局やりたいことがわからないため働く気力が無くなって困っている。

そんな時、とある人が発信していた適職を探す方法が目に留まった。

人間の四大欲求

人には「睡眠欲」「食欲」「性欲」の三代欲求が備わっていることは有名な話だが、自分が偶然見つけた動画では四大欲求の話が展開されていた。

「人には三代欲求に加えてもう一つ、『息をするようについ自然とやってしまう第四の欲求』がある。」

言うなれば「個別欲」というらしい。

人は大人になっていくにつれ周りに影響されてしまい、いつの間にか自分に備わっている能力を出さないようになってしまうそうだ。

その発信者の場合は

・子供の時にウルトラマンやライダーのフィギュアを分解して融合させて遊んでた
・レゴブロックで西洋の城と和風の城を合体させて遊んでた
・営業スクリプトを勝手に改造して営業成績を上げた

という特性から、「自分は新規事業開発や組織開発が好きなんだ」ということに気づき、現在それを天職にしているそうだ。

他にも、子供の時に誰にでも話しかける癖のある人が人事に配属されたら活躍するようになったとか、何でも整列させる癖のある人が家具屋になったら毎日楽しめているとか。

実際にやってみた

なるほど、「得意」とか「好き」を軸に天職を導き出す手法は最近よく見てきたが、「癖」から探すのは新しいかもしれない。

行き詰まっていた僕はすぐにノートを取り出し自分の過去を書き出してみた。

自分が小さい頃、今もついやってしまってる行動ってなんだ…?と思い出してみると

  • 仮面ライダー図鑑をお手本に絵を描く

  • テレビで観たアニメや特撮に登場する武器を紙や段ボールで作る

  • いいなと思った曲をカラオケに練習しに行く

  • 動画で見つけた面白そうな遊戯王のデッキの動かし方を調べて練習する

  • 意識高い系のYouTubeを観てメモを取る

  • 自己啓発本を読んでそこに書かれてるワークをする

  • 槇原敬之の「どんなときも。」が弾けるようになりたくて4時間以上ピアノを叩き続ける

  • Mr.マリックに憧れて手品グッズを買って練習して友達に披露する

  • ゲームの上手い人の動画を観て参考にする

  • リュウジさんを見ながら料理をする

あとはGTOというドラマに登場するコンドームの袋を、幼い僕は何なのかわからないが折り紙で作って遊んでいた。

この中に共通点があるのか…?

クリエイター系の素質か?とも思ったがちょっと違う気がする。
勉強が大好き?とも思ったが勉強は好きではない。

ぼんやりこのリストのことを考えながら2日くらい経ったその時天啓が舞い降りた。

『模倣すること』か」

このリストに共通するのは「常に自分は何かの真似をしていた」という事実だったのだ。

ちょっと残念ではあった

自分の生来の癖が生まれて初めてわかって感動した。と同時に落胆もした。

まず良かった点としては、「これが自分の特性だったのか」ということが知れた満足感が得られたこと。

「真似癖がある」という自分を以前はとても否定的に捉えていた。
「なんか人の真似ばっかりしちゃうな」「自分はオリジナルを生む力が無いんだ」「自信が無いから真似してしまうのではないか」と悩んだことも多くあるが、『生まれながらの癖なんだ』とわかるとすごく心が軽い。

流石に幼い頃の自分が「自信無いから真似しよう」と思って仮面ライダー図鑑を模写したりはしない。本当にただ呼吸をするように「真似」をすることが自分の性質だったのだ。

後で調べたがこれは発達障害者(特にアスペルガー)にたまに見られる特徴だそうで、自分も一時期心療内科に通っていたのでより納得できた。
「障害」ではなく「特徴」と捉えれば何も気が重くならない。

その一方で残念だったのは、「ショボい能力だな〜」と感じたことだ。

この特性のポイントは「真似が苦じゃない」ことであり、「真似が得意」ではないことだ。

真似のプロフェッショナルであればテニスの王子様の樺地ばりに多種多芸な人間になれたかもしれないが、自分はそういう能力は無い。

だから、自分が輝けるフィールドで働ければいいのだがそんな場所は存在しないのではないだろうか。

もう一つの観点から探す

だがまだ検証していないことがある。それは「職場でどう活きたか」の洗い出しだ。

「真似」の特性を今までの人生でどう自分が活かしていたを思い出すことにした。

それを踏まえて、今までしてきた仕事の中で快適だった作業は…

  • 営業(先輩が喋ってるのを真似して、やるたび上手くなるのが楽しい)

  • 印刷屋で紙工作(ガシガシ改造するのが楽しい)

  • イラレでの作業(デザインセンスは無いが、イラレは後からブラッシュアップできるから楽しい)

  • 憧れの人のブログを適当に真似して作る(最初はダサかったけど後からどんどん改善していった)

  • お客さんのスライド添削(0からスライド作るのは苦手だが添削はめっちゃ得意)

あとは作った資料をチェックせずすぐ上司に提出して「もっと完璧な状態にしろ」と怒られることが多いのにも気づいた。

ここからわかる自分の行動パターンは、

  1. 最初から完璧な成果物を出すより、とりあえず最初は適当に作る。

  2. 適当に作ったものを後からブラッシュアップしていくのが好き。

  3. 情報やアイデアみたいな目に見えないものをブラッシュアップするのは苦手。視覚じゃないと物事を捉えられない。

言うなれば「とにかく形にして後から時間をたっぷり使ってなんとかしたい欲」だろうか。職人気質?

衝撃の答え

今まで出てきた「真似癖」「とにかくすぐ形にしたい欲」「後からガシガシブラッシュアップしたがる」などの特性。これらが活きる業界って…

その瞬間衝撃の可能性が生まれた。

フィギュア造形師では…?

フィギュア作りには以下の要素がある気がする

  • アニメや漫画のキャラクターを真似して作る仕事

  • 粘土を付け足したり削ったりして後から調整を繰り返す仕事

これ…俺のことでは…!?

そういえば普段自分はデジタルイラストを描いて遊んだりするのだが、絵を描くというよりフィギュアのように肉を足したり削ったりして絵作りする方がしっくり来る。(専門用語で言うと、レイヤーを分けないで描く)

流石に信じがたい事実ではある。だって今までやってきたことは

  • 声優、ナレーター、司会

  • 印刷デザイナー

  • プログラマー

  • 営業マン

  • カツ丼屋

  • ブックオフ

  • 家庭教師

  • セミナー講師、コンサル

  • ブログライティング

  • デジタルイラスト

フィギュアなんて全然興味もなかったし今までの経験も活きなそうなので、この仮説を微塵も信用できない自分がいるのだが、ちょっとワクワクもしている。

この記事を読んだ人で「この職業もいいのでは?」と感じた人がいたら教えていただきたい。ある人は「整体師とか鍼治療とかいいんじゃない」と言ってくれた。それも悪くない気がする。

未来へ

とりあえず、「好きなこと」「得意なこと」の前に、「ついやっちゃうこと」を検証してみると新しい発見があるかもしれない。

特に幼い頃に「ついやっちゃうこと」は人からの評価など何も気にしていないのにやっちゃうことなので、それを仕事に昇華できればノンストレスな日常を送れる気がする。

よくわからないがフィギュア作りの勉強でもしてみようか…。



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