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「楽器」のあれや。これや。

なぜ、楽器を飽きもせず、「所有し音を出し続けているのか」を考え、結論らしきものが数年前に出た。

「所有し音を出し続けている」という回りくどい言い方、即ち「演奏」とか「弾く」ではない所がこの疑問の答えでもあるのだが、要は「楽器の音そのもの」が好きなよう、なのである。

最初はギターの「カッティング」だった。あの「チャカチャカ」という音程のない「音」と音程のある「ノート」とのコンビネーションに心踊らせた。なので高校1年の時に年賀状配達のアルバイトで貯めたお金でYAMAHAのEギターを買った時はずっと「チャカチャカ」演っていた覚えがある。

まぁ、こういうギターの代表格。


そのうちに、スケールやコードを覚え始め、CDやレコード、ラジオ、テレビから流れる音楽のキーを理解すれば、適当に合わせて演奏することが、2〜3年でできるようになった。

好きな曲を弾きたい気持ちもあったし、楽譜が入手できれば練習もしたが、長くは続かなかった。暇さえあれば弾いていたが、「表現」することに拘りが無いので、継続的なバンド活動も特にしていなかった。それでも楽器を触ることをやめなかった。

音を出しているのが楽しかった。

そして、「音楽を聞くこと」もやめなかった。

ロック周辺の音楽が大好きで、再発CDが色々出始めた頃でもあり、色々聴き込んでいったのだが、ロックに関しては自分的には「ザ・バンド」の音楽が到達点であると20代前半できっぱり決めつけてしまった。(この話はもうちょっと詳しく、別に書けそう。今度映画も見るので)なので、そこから違うジャンルのミュージックジャーニーが始まる。

みんな歌って、楽器も取り替えて、独特のグルーヴ!


ジャズやボサノバを聴き込めば、ナイロン弦の音に聞き惚れて、自分の手で奏でたくなる。 モダンジャズを聴き込めばトランペットの音色がカッコいい。未経験だが、ラッパを購入してしまう。ソウルミュージックを聞き込めばベースラインが全てだ!とベースを弾き初めた。これらがずっと続く「楽器の音に」惹かれちゃう症候群。

並行してアコースティックギターで一曲を奏でるソロギターに興味を持てば、そこからよりミニマルに完結したく、ウクレレソロにも取り組む。これは「音楽の構造」に惹かれちゃう症候群。でも数曲アレンジをしてモノにするも、他人への表現欲求が弱いので、「次のステップ」に興味が行かない。

なので、創作に関しては高校生の時に会得した「ゆるい即興」ノウハウで、楽器を使い曲の輪郭を作ることは容易いが、構築するまでにはならない。PC作業が苦手ではないのに、DTMは何度もトライするも情熱が向かない。オリジナルを作り出すことに興味がないのである。

ここまでで40代中盤笑

人生も後半であることを認めなやいけない年齢に差し掛かり、そこで見つけたのが「パーカッション」と「DJ」。

楽器をずっと取り組む中「リズムコンプレックス」がずーっとあったのだが、ひょんな事からラテン楽器を始めることになり、パンデイロ→コンガ→ジェンベ→カホンとのめり込んでいった。これらの楽器を習得することでリズム読解能力が一つ上がった(と、自分で感じている)のと、細かい制約は無い楽器群であるが、デタラメに叩けばバンドサウンドは台無しになるし、そもそも無くても音楽は進行するが、良い演奏があることで、サウンドは見違える。もちろん打楽器のダイナミックかつ、繊細な音も魅了されているが、この音楽全体の構造を握っている点が我が音楽人生を総括するにはうってつけの「最終楽器」だと感じている。

シンプルだけど無限大。


そして、今さらの「DJ」。しかも和モノやレアグルーヴといった今までの音楽知識を活かせる選曲ではない「ミニマルハウス」笑 これは「大好きな聞くことと、音を奏でることが同時にできる」という解釈のもと、自分にピッタリだという結論で、奏でるというくらいなら、せめてデーターではなく「レコード」を回すことで、この活動方針は固まったのである。そして「ミニマルハウス」の楽曲は5分以上あっても展開はほとんど変わらない。これらをつないでいって1時間や2時間の曲にしていくという所が一番惹かれた理由でもある。

クールだよねぇ


パーカッションを始めたことでリズムを磨けたと書いたが、レコードのテンポを合わせることも、本当に微妙なレベルまで判断できるようになってきたので、このふたつのい活動は相性がいいとも感じている。

そんなときに迎えたコロナ禍。対外活動は停滞中。2021年はどうするか?

パーカッション遍歴のところは「カホン」で終わっていたが、実は続く予定だった。「ハンドパン」である。音大好き人間にとっては最高の音色。ミニマル構造の音楽が好きな自分にとっても最高の楽器。しかし、何度か購入を考え、問い合わせをした「SONOBE-HANDPAN」はタイミングが合わず、結局海外製もいい出会いが無く、DJへと突き進んだ。(2017年頃)

しかし、ようやくオーダーができたのである。2021年1月、やってくるのだ、ハンドパンが!

曲が美しい。

パーフェクト!



しかし、結局、アホで幸せな30数年ですね。平和な世の中だからこそ。

音楽は裏切らない。


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