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「宇宙兄弟」から学んだリーダーシップの新しい形

宇宙兄弟 「完璧なリーダー」は、もういらない。
長尾彰

社会人インターンを始める前に、悩んでいたことに長尾さんの本を読んでどのように取り組んだのか。社会人インターンのため1ヶ月仕事を休むことになりました。社会人インターンという新しい挑戦は、この空白期間をフォローしてくれた同僚がいたからこそ実現できたのです。本当に感謝しています。

が、このフォローしてもらえる体制もそんなに簡単に作れたわけではなく、いろんな悩みや難しさがありました。今回はその話を書きます。

社会人インターンを始める前の悩み
昔、とある人の影響を受けたことから今の仕事のスタイルになりました。「新しい仕事をつくりだし、その仕事をチームに託して次の仕事をつくる」というものです。13年の社会人歴の中で、ほとんどこのスタイルでやってきました。新しい仕事をつくりだすということは、周りの協力はありつつも自分の努力の比率が高い領域です。反対にチームに託すという部分は仲間に頼る部分が多く、難しさを感じていました。特にリーダーシップを発揮する領域においては、後輩や同僚にどのようにリーダーシップを発揮してもらえばいいのか、その状況のイメージが持てずに苦慮していました。

「宇宙兄弟」との出会い
最初のきっかけは「宇宙兄弟」でした。宇宙兄弟を題材にしたリーダーシップの本があるということを知り、コルクへの興味もあり関連している書籍なら読んでみようという軽い気持ちで手に取りました。

読み進めるうちに、"賢者風リーダーシップ" のしんどさと限界が言語化されていて、このスタイルのままチームに託すのは無理だったのだということに気づきました。長い間、ひとりで新しい仕事をつくりだして来たので、周りに頼ることなくハードワークするというスタイルに慣れきってしまっていました。そのハードワークぶりを見ている後輩には、そんな働き方ができるとイメージできるはずもありません。自分が頑張れば頑張るほど後輩を萎縮させてしまうというよくない状況に陥っていたのでした。これは考え方を180度変える必要がある、そう気づかせてくれた出会いでした。

どのようにして1ヶ月いなくなる状況をつくりだしたのか
本書を読んだのがちょうど社会人インターンが始まる1ヶ月半前でした。この本を後輩に読んでと言って渡すのは簡単ですが、それでは本人は読まないだろうし心にも届かないだろうと思いました。そこでギリギリまで時間を使って丁寧にやっていこうと考えました。

とにかく階段を丁寧に用意して少しずつ前進しよう。そのためにまずやったことは、「宇宙兄弟」を全巻まとめて買うことでした。まず、漫画を読んでもらうことから始めよう。そう考えて単行本をまとめて購入しました。深く理解してもらうためには読んでもらうだけでは足りないだろうと思い、感想戦を通して深い印象を持ってもらおう。そう考えて、後輩に漫画を読んでもらい、読んできたところまでお互いにどのキャラクターが好きか、どんなシーンが印象に残っているかを毎週1時間喫茶店で雑談しました。「宇宙兄弟」という作品の持つ魅力もあって、毎週この雑談の時間を楽しむことができました。

この雑談の時間によって、キャラクターの持つ魅力や作品の持つメッセージを一緒に深めていくことができました。じっくりと進めたので最新刊に追いつくまで4週間ほどかかりました。そして、すべてを読み終わった後に長尾さんの本を渡しました。その本は自分の心に届いたセンテンスに全てサインペンで赤線が引いてあります。なぜ新品ではなく自分の本を渡したのかも意図がありました。本を読む際に自分が感じた抑揚を後輩にも感じて欲しかったからです。この本を渡して、社会人インターンに旅立ったのでした。

社会人インターンから戻ってきて後輩の成長を感じた
この本を読んでもらうまでは、後輩は自分がどんなリーダーシップを発揮すればいいのかまったくイメージが持てずに戸惑いが多かったと思います。この本を読んでからは、ぼくに頼ることなく自分でやっていくんだという決意が強く生まれたようで、周りの同僚に頼りながら頑張っています。おかげで社会人インターンが終わった今、仕事がなくなってしまいとても暇な日常になっています。(内心、このままだとクビになると怯えています)

チームに託すということを決めた年初から6ヶ月でここまで辿りつけるとはまったく思っていませんでしたが、社会人インターンで自分がいなくなるという状況が後輩にたくさんの機会を与えたようです。その機会と本人のマインドの変化によって、1ヶ月という短期間で大きな変化が生まれたように感じています。せっかく生まれたこの貴重な変化を大切に育てていくことができればよいチームになっていくと思います。

ジョーカーズのようなチームを目指して
「宇宙兄弟」に登場するジョーカーズのようなチームをつくるにはどんな道のりがよいのか。そういうことを考えながら今は「ジャイアントキリング」を読んでいます。ジョーカーズがどんなチームか気になる方は、是非「宇宙兄弟」を最新刊まで読んでみてください。

今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則――『ジャイアントキリング』の流儀
仲山進也

「ジャイアントキリング」もそれぞれのキャラクターが魅力的に描かれていてとても面白く読み進めています。社会人インターンの期間の中で、長尾さんのストレングスファインダーのワークに参加する機会がありました。「運命思考」という強みを生かして、これからもそういった機会を活かしていきたいと思います。

掲載後しばらくしてから告知しているので、興味があったらフォローよろしくお願いします