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小説「転職王」第十一話 丸橋百貨店

事業会社 代表取締役社長 就任

町洋介JMR社長: 「高橋加奈さんですね、お疲れ様です。
あなたのロングドラッグおよびサクラマーケットでの業績は素晴らしいものでした。社内でも高い評価がありますよ。」

高橋加奈: 「ありがとうございます、町社長。チームの協力のおかげです。」

町洋介社長: 「そんな謙虚なところも評価されていますよ。実は今日、あなたに新しい任務をお願いしたいことがあります。」

高橋加奈: 「新しい任務ですか?」

橋口人事部長: 「高橋さん、お疲れ様です。あなたには、業績悪化が長年続き、経営改革が急務とされる丸橋百貨店の代表取締役社長に就任していただきたいのです。」

高橋加奈: 「丸橋百貨店の社長ですか?私にできるでしょうか…」

橋口人事部長: 「高橋さん、あなたがこれまで築いてきた実績を考慮すれば、十分にやり遂げられると信じています。私たちも全力でサポートします。」

町洋介社長: 「高橋さん、私たちはあなたの力を信じています。丸橋百貨店の再建を、どうかお願いします。」

高橋加奈: 「かしこまりました。皆様の期待に応えられるよう、全力で取り組みます。ありがとうございます。」

数週間後、高橋加奈は丸橋百貨店での新たな任務をスタートさせました。
彼女は早速、経営陣と従業員たちとのミーティングを開き、自己紹介とともに抱負を語りました。


高橋加奈: 「皆さん、はじめまして。新しい代表取締役社長の高橋加奈です。これから皆さんと一緒に、丸橋百貨店の再建に取り組んでいきたいと思います。」

川勝裕也 常務取締役: 「開発関連全般を管掌している川勝です。よろしくお願いします、高橋社長。」

押尾啓 取締役: 「高橋社長、はじめまして。営業を管掌しております押尾です。よろしくお願いいたします。」

松本慎也 執行役員「高橋社長、はじめまして。微力ながら新宿店の店長をしております。松本です。よろしくお願いいたします。」

高橋加奈: 「まずは、私たちが直面している課題を共有し、一つひとつ解決していくことが大切だと思います。皆さんの意見やアイデアも大歓迎です。」

押尾取締役: 「高橋社長、私たちはこれまで何度も経営改革に挑戦してきましたが、なかなかうまくいかないのが現実です。どのようなアプローチをとっていく予定ですか?」

高橋加奈: 「その点については、私が以前サクラマーケットで培ったデータ分析や戦略的なアプローチを活かして、具体的な改善策を打ち出していきたいと考えています。また、従業員の皆さんが働きやすい環境づくりにも力を入れていきます。」

松本新宿店店長: 「私たちも全力で協力いたします。」

高橋加奈: 「どうもありがとう。皆さんと一緒に、丸橋百貨店の未来を切り開いていきましょう。」

高橋加奈は経験とスキルを活かし、丸橋百貨店の再建に向けた取り組みをスタートさせました。

百貨店の現場

加奈は百貨店事業を理解するために、新宿店店頭の各フロアに1日ずつ立って自ら接客をしました。
社長が店頭に立つという異例の事態に経営陣は反対しますが、現地現物を重視する加奈(健二)は当然のことであると説得して、入店しました。
社長という身分を隠して、中途採用社員ということで、松本店長から各売場主任とテナント責任者には連絡しました。

佐藤健二が一番苦しい時期にアルバイトした牛丼店、コンビニエンスストアでのアルバイト経験がここで役に立ちました。

各フロアでの応対担当者以外には身分を隠していましたが、37歳の女性が百貨店に立っているということで誰も「高橋加奈」という名札の女性が社長だとは気づきませんでした。

1階 化粧品売場

加奈: 「本田さん、いつも忙しい中お疲れ様です。今日は私も店頭で接客をさせていただきたいのですが、何かアドバイスがあれば教えてください。」

ナイス化粧品 本田孝美: 「はい、高橋さん。お客様が商品を見ている際に、適切なタイミングで声をかけてアドバイスを提供することが大切です。また、お客様が求める商品や悩みに応じて、適切な商品を提案しましょう。」

【加奈は接客を行いながら、化粧品売場のディスプレイが一部古く、商品の見つけやすさに課題があることに気付く】

2階 婦人服売場

Image Creator from Microsoft Bingで生成:Women's clothing section of a luxury department store

光岡由香子 主任: 「高橋さん、婦人服売場ではトレンドやお客様のニーズに合わせたコーディネート提案が重要です。また、お客様との会話を大切にしましょう。」「実のところ、最近ヒマだからお客様が来たときにおしゃべりしないと退屈なのよね。」

【加奈は接客を通して、商品のバリエーションが限定的で、若い世代の顧客のニーズに応えられていないことに気付く】

地下一階 食品売場

人気惣菜店RG1 中川亜矢子: 「加奈さん、食品フロアでは、商品の鮮度や品質が重要です。また、お客様がどのように料理を楽しみたいのかを伺い、適切な商品を提案しましょう。」

【加奈は接客を行いながら、食品フロアでの情報提供が十分でなく、顧客が迷ってしまっていることに気付く】

5階 日用品売場

岡村哲也主任: 「高橋さん、日用品売場では、商品の使いやすさや機能性をアピールすることが大切です。お客様に商品の特徴をわかりやすく説明しましょう。」

【加奈は接客を通じて、日用品売場での陳列が見にくく、顧客が商品を探すのに手間取っていることに気付く】

高橋加奈はこれらの問題点を松本店長に報告し、改善策を提案することで百貨店事業の改善に取り組むことになります。


1階・化粧品フロア改善案:

  1. ディスプレイのリニューアル: 商品の見つけやすさを向上させるため、ディスプレイのレイアウトを見直し、魅力的な商品配置を提案。

  2. 顧客の悩みやニーズに応じたカスタマイズコーナー: 顧客が自分の肌質や悩みに合わせた化粧品を選びやすくするためのカスタマイズコーナーを設置。

  3. 体験型イベントの開催: 化粧品の効果を実感できる体験型イベントを定期的に開催し、顧客の興味を引く。


2階・婦人服売場改善案:

  1. トレンドに合わせた商品展開: 若い世代の顧客のニーズに応えるため、トレンドを取り入れた商品展開を行う。

  2. スタイリストによるコーディネート提案: お客様が悩まずに服を選べるよう、スタイリストによるコーディネート提案を実施。

  3. 顧客向けファッションショーの開催: 最新のトレンドやコーディネートを実際に見せることで、お客様の購買意欲を高める。


地下1階・食品フロア改善案:

  1. 情報提供の充実: お客様が迷わないよう、各店舗や商品の特徴をアピールする情報提供を充実させる。

  2. 試食・試飲コーナーの拡充: 顧客が商品を購入する前に味や品質を確認できる試食・試飲コーナーを拡充。

  3. 期間限定イベントの開催: 地域の特産品や季節限定商品を取り扱う期間限定イベントを開催し、顧客の来店を促す。


5階・日用品売場改善案:

  1. 陳列の見直し: 商品が見つけやすいよう、陳列の見直しを行い、顧客の買い物がスムーズになるよう改善。

  2. 商品説明の充実: 商品の特徴や使い方をわかりやすく説明するため、店員による商品説明を充実させる。

  3. セミナーやワークショップの開催: 日用品の使い方やお手入れ方法などを学ぶセミナーやワークショップを開催し、顧客の関心を高める。


(結果としてこれらの施策は一定の効果を示すが、長く続く売上低下を止めるところが精一杯の効果だった)
加奈:「松本店長、各フロアで実施した改善案の結果はどうでしょうか?」

松本店長:「 おかげさまで一定の効果が見られました。顧客満足度は向上し、売上も少し回復しました。」

本田(1階化粧品フロア): 「はい、化粧品フロアでは新商品の展示や体験コーナーが好評で、特に若いお客様が増えましたね。」

中川(地下1階食品フロア): 「食品フロアでは、オリジナル商品の開発や地産地消の取り組みが評価され、リピート客が増えています。」

光岡(2階婦人服売場): 「婦人服売場でも、顧客対象にファッションショーを開催したり、新ブランドの導入が功を奏しました。(退屈なのも解消したし…まさか社長とは思わなかったからあんなこと言っちゃったけど大丈夫かしら)」

岡村(5階日用品売場): 「日用品売場ではセミナーやワークショップが受け入れられ、お客様の関心が高まりました。週末の来客が増えています。」

加奈:「 それは良かったですね。しかし、長期的な売上低下のトレンドを止めるまでには至っていないようですね。」

松本店長:「 はい、残念ながらそこまでの効果は見られませんでした。さらなる施策やアプローチが必要かもしれません。」

加奈:「 そうですね。今後も継続的に取り組みを改善していく必要があります。みなさんの協力を引き続きお願いします。」

百貨店業態の持つ特色と欠点

百貨店の他の小売業との違い

加奈は、店頭に立ち自ら改善案を立案することで、丸橋百貨店の経営改革は現状改善だけでは難しいことを痛感しました。
改めて経営戦略を立てるために、百貨店という業態と他の小売業との違いを分析しました。

  1. 商品の取り扱い範囲: 百貨店は、衣料品から家電製品、食品など幅広い商品を取り扱っており、一方で他の小売業は特定の分野に焦点を当てた商品展開を行っています。

  2. ブランドイメージ: 百貨店は高級品や高品質な商品を扱うことが多く、一方で他の小売業は価格競争力を重視した商品展開が一般的です。

  3. 顧客層: 百貨店は比較的高所得層の顧客が多く、他の小売業は幅広い顧客層をターゲットとしています。

  4. サービス: 百貨店は個別のショップや専門スタッフが配置されることが多く、他の小売業では自己サービスが主流です。

  5. 店舗デザイン: 百貨店は高級感を演出した内装や広々とした空間が特徴で、他の小売業は効率性を重視した店舗デザインが一般的です。

  6. 売り場構成: 百貨店では各フロアごとにカテゴリ別に売り場が構成されていることが多く、他の小売業では商品カテゴリが混在した売り場構成が一般的です。

  7. イベントやキャンペーン: 百貨店は季節ごとのイベントやタイムセールなどのキャンペーンを行うことが多く、他の小売業は定期的なセールや割引が主流です。

  8. 営業時間: 百貨店は比較的短い営業時間が一般的で、他の小売業は長時間営業や24時間営業が多いです。

  9. 地域性: 百貨店は都市部の繁華街や駅前に出店することが多く、他の小売業は郊外や地方都市にも出店しています。


百貨店業態の欠点

こうして列挙してみることで、加奈は百貨店の持つ業態としての欠点を以下のように考えました。

  1. 商品の取り扱い範囲: 百貨店が幅広い商品を取り扱うことは、在庫管理や品揃えの難しさを伴います。また、特定のジャンルに特化していないため、専門性に欠けるというデメリットもあります。

  2. ブランドイメージ: 高級品や高品質な商品を取り扱うことで、価格が高くなりがちであるため、広範囲の顧客層にアピールすることが難しくなります。また、消費者のニーズが多様化する現代において、高級志向だけでは十分に魅力を伝えることが難しい場合もあります。

  3. 顧客層: 比較的高所得層の顧客が多いことは、中低所得層の顧客を取り込む機会を逸するデメリットがあります。市場全体のニーズを捉えることが難しく、成長機会を逃してしまう可能性があります。

  4. サービス: 個別のショップや専門スタッフが配置されることが多い百貨店は、人件費が高くなりがちです。また、顧客が自由に商品を手に取れるセルフサービス形式ではない店舗が多いため、購入までのプロセスが煩雑になりやすいです。

  5. 地域性: 都市部の繁華街や駅前に出店することが多い百貨店は、立地コストが高くなりがちです。また、郊外や地方都市には出店が少ないため、広範囲の顧客を獲得する機会を逃してしまうデメリットがあります。


加奈は、欠点を強みにあげる戦略案をいくつか考えますが、いずれもどこかの競合がすでに着手しているか、すでに挑戦して失敗に終わったものでした。
一定の効果が期待できるものをありますが、丸橋百貨店を業績回復させる起爆剤としては力不足に感じました。

  1. オンライン百貨店の展開: 店舗を持たず、オンラインで幅広い商品を取り扱うことで、在庫管理や立地コストを削減でき、より多様な顧客層にアピールできる。

  2. コラボレーション商品開発: 大手ブランドとのコラボレーションで、限定商品やプライベートブランドを開発。これにより、ブランドイメージを一新し、新たな顧客層を取り込む。

  3. フードホール型飲食スペース: 高級感だけでなく、手頃な価格帯の飲食店を集めたフードホールを展開。多様な顧客層のニーズに対応し、来店者数を増やす。

  4. エコライフ専門フロア: 環境に配慮した商品やサービスを集めたフロアを設置。これにより、環境意識の高い顧客層にアピールし、新しいターゲットを獲得する。

  5. ワークショップや体験型イベントの開催: 顧客が商品を自由に触れることができる体験型イベントやワークショップを定期的に開催。これにより、来店者数の増加と顧客満足度の向上が期待できる。

  6. セレクトショップ型店舗の展開: 価格帯を幅広く取り揃えたセレクトショップ型の店舗を展開。これにより、幅広い顧客層にアピールし、新たなショッピング体験を提供する。

  7. 会員制度の見直し: 会員制度を見直し、ポイント還元率や特典を充実させることで、顧客のリピート率を向上させる。

  8. ファストファッションブランドの導入: 低価格帯のファストファッションブランドを導入し、幅広い顧客層にアピール。これにより、中低所得層の顧客も取り込むことができる。

  9. リサイクル・アップサイクル商品の展開: エコ志向の高まりを受け、リサイクルやアップサイクルされた商品を取り扱う。これにより、環境意識の高い顧客層にアピールする。

  10. バーチャルショッピング体験: VR技術を活用したバーチャルショッピング体験を提供。これにより、遠隔地の顧客も百貨店の雰囲気を楽しめるとともに、購買意欲を喚起する。


「百貨」

高橋加奈は、新業態店舗のコンセプトについて、さまざまなアイデアを検討しながら自己否定していました。
「業界の欠陥を強みに変える新業態…それはいいけれど、どんなコンセプトがいいのかな?高級志向を捨てて、もっと庶民的な雰囲気にする?それとも、特定のジャンルに特化して、専門店のような魅力を生み出す?」

彼女は次に、百貨店の由来である「百(数多い)貨(商品)を取り扱うこと」を徹底的に膨らませたコンセプトを考えてみました。
(もっと多くの商品を取り扱って、圧倒的な品揃えで勝負する?いや、それじゃあただの百貨店だし、在庫管理が大変になりそうだな。)
そこで、様々な切り口からライフスタイルを選定するアプローチを試みた。
(それなら、顧客のライフスタイルに合わせて商品をキュレーションするというコンセプトはどうだろう?でも、それだけじゃ他の小売店と差別化できないかも。)

加奈は、新業態のコンセプト決めの難しさを実感しながらも、諦めずに続けた。
(じゃあ、地下と最上階にはフードとレストランを配置して、それ以外の階には様々なライフスタイルを表現するフロアを作る。そして、お客さんが回遊しながら、自分に合った商品やサービスを見つけられるような空間を提供しよう。)

その時、彼女は「LifeCuration」という言葉を思いつき、これを新しい百貨店のコンセプトとして採用することを決定した。しかし、まだ満足できず、さらに悩み続ける加奈の姿があった。

加奈は、新しい百貨店のコンセプトをさらに磨き上げるために、様々なアイデアを追求し続けた。
「LifeCurationのコンセプトはいいけど、それだけじゃ他の店舗との差別化が難しい。もっと独自性を出す方法はないかな?」
彼女は、次に、顧客に対して直接アプローチすることで差別化を図るアイデアを検討した。
「顧客に直接アプローチして、その人に合った商品を提案するパーソナルショッパーサービスはどうだろう?もちろん、デジタル技術を活用して、アプリやウェブサイトでのオンラインショッピングもサポートしよう。」
また、加奈は、地元のコミュニティに根ざした取り組みを通じて、顧客とのつながりを深めることも重要だと考えた。
「地元のアーティストやクリエイターとコラボレーションして、オリジナル商品を開発するのもいいかもしれない。それに、店内で開催されるイベントやワークショップを通じて、地域の人たちと交流する機会を提供すれば、お客さんも楽しめるし、コミュニティに貢献できる。」

次第に、加奈のアイデアは具体的な形を取り始め、新しい百貨店のコンセプトがほぼ完成に近づいてきた。

「これで、新しい百貨店がお客さんにとって魅力的な場所になるはず。地下から最上階まで、様々なライフスタイルを体験できる空間を作り、お客さんにとっての"百貨店の未来"を提案しよう。」

フロア構成

加奈は地下が食品、1階が化粧品と海外ブランド、最上階がレストランという百貨店の常識に捉われないライフスタイル軸のフロア構成を考えます。

各フロアには、異なるライフスタイルに焦点を当てた商品やサービスが提供されることになります。また、各フロアには、そのライフスタイルに合ったグローサラントとカフェも設置される予定です。

地下2階:フィットネス: 運動やアクティブな生活を好むライフスタイル。 このフロアでは、最新のフィットネス機器やウェア、スポーツ用品が取り扱われます。また、プロのトレーナーによるパーソナルトレーニングやフィットネスクラスも開催される予定です。
フロアに合わせたカフェ:プロテインバー フィットネスに特化したプロテインスムージーや栄養補給に適したスナックを提供するカフェです。

地下1階:ヘルスケア: 健康とウェルネスに重点を置くライフスタイル。 ヘルスケアフロアでは、医薬品の他、健康食品やサプリメント、美容アイテムなどが販売されます。また、栄養士によるカウンセリングやヘルスチェックも提供される予定です。
フロアに合わせたグローサラント:オーガニックレストラン オーガニック食材を使用したヘルシーなビュッフェが提供されます。気に入った食材はテイクアウトで購入することが可能なグローサラント形式です。

1階:ミニマリスト: シンプルで機能的な商品を好むライフスタイル。 シンプルで機能的なデザインの家具やインテリア、衣類や雑貨など、ミニマリスト向けの商品が取り扱われます。また、吹き抜けの空間では、ミニマリズムに関するワークショップやセミナーも開催される予定です。1階に持ってきたのは、たまたま通りかかって必要なものを計画購買する客が徹底的に絞り込まれた品揃えから短時間で買い物できるという利点もあるからです。
フロアに合わせたカフェ:ミニマリストコーヒーショップ シンプルで洗練されたインテリアのコーヒーショップで、厳選されたフェアトレードの豆を使ったコーヒーを提供します。

2階:ハンドメイド&クラフト(商品カスタマイズ含む): 手作りや職人技に価値を見出すライフスタイル。 手作りのアートやクラフト、オリジナルデザインのアイテムが並ぶこのフロアでは、各フロアで販売する商品のカスタマイズサービスも提供されます。また、ハンドメイドやクラフトに関するワークショップも開催される予定です。
フロアに合わせたカフェ:アート&クラフトカフェ クリエイターや職人が集まるカフェで、手作りのデザートやドリンクが提供されます。

3階:地域密着、地域オリジナル商品 地元のアーティストや職人が手掛けるオリジナル商品や、地域の特産品が販売されるフロアです。さらに、地域の文化や歴史に関するイベントも開催される予定です。
フロアに合わせたグローサラント:地元食材のデリカテッセン 地元の食材を使ったオリジナル料理が提供されるデリカテッセンです。

4階:テクノロジーフリーク: 最新技術やガジェットに興味を持つライフスタイル。 最新のガジェットやエレクトロニクス製品が並ぶ。一般的な家電量販店にはないクラウドファウンディングの商品も購入できる。
フロアに合わせたカフェ:ガジェットカフェ 最新のテクノロジーを取り入れたデジタルアートやインタラクティブな体験が楽しめるカフェです。コワーキングスペースの機能も持ちます。

5階:ペット愛好家: ペットや動物関連の商品を好むライフスタイル。 ペット用品やグッズが揃うこのフロアでは、ペットと一緒に来店できるカフェや、ペット向けのサービスも提供されます。また、ペットに関するイベントやワークショップも開催される予定です。
併設された駐車場から5階・6階・屋上にはペット連れで行き来できる設計としました。
フロアに合わせたカフェ:ペットフレンドリーカフェ ペットと一緒に楽しめるカフェで、ペット用のメニューも提供されます。

6階&屋上:アウトドアアドベンチャー: 自然やアウトドア活動を好むライフスタイル。アウトドア商品が豊富に揃い、屋上では実体験できる。
フロアに合わせたグローサラント:アウトドアグリル&バー アウトドアスタイルのグリル料理や、自然を感じることができる開放的な空間のバーです。


新業態プレゼン

加奈はプランを確認するために、丸橋百貨店幹部にプレゼンを行いました。
参加者は、(営業部門管掌)取締役 押尾 啓、(開発部門管掌)常務取締役川勝 裕也、新宿店 松本店長でした。

加奈:「皆さん、今日はお忙しい中、私の新業態店舗に関するプレゼンにお越しいただきありがとうございます。丸橋百貨店がこれまでとは異なる形で新たなチャレンジを行うことにより、業績改善に繋げたいと考えております。」

松本店長:「社長、私たちも新しい試みに期待しています。どんなアイデアを持ってきてくれたのか楽しみです。」

加奈:「では早速ですが、私が提案する新業態店舗のコンセプトは、様々なライフスタイルを提案することです。具体的には、地下2階から地上6階までの各フロアを、異なるライフスタイルに特化した空間として設計しています。」

押尾取締役:「それは面白い試みですね。具体的にどのようなライフスタイルを提案するのですか?」

加奈:「例えば、地下2階はフィットネスに特化し、地下1階はヘルスケアをテーマにしたフロアです。また、最上階の6階はアウトドアアドベンチャーを楽しめるフロアとなっています。それぞれのフロアに合わせたグローサラントやカフェも設置されています。
なお、地下2階にフィットネスを設置したのは、騒音・振動を考慮してのことです。その上に相性の良いヘルスケアを持ってきています。」

川勝常務:「それは斬新なアイデアですね。ただ、一般的に最上階にはレストランや展望スペースがあることが多いですが、その点はどう考えていますか?」

加奈:「その点は確かに気になるところですが、最上階のアウトドアアドベンチャーのフロアでは、アウトドアグリル&バーという開放的な空間を提供しています。お客様が自然を感じることができるようなデザインになっており、展望スペースとしての役割も果たしています。」

幹部:なるほど、それは納得できます。この新業態店舗はどんな名前にしようと考えていますか?

加奈:現在、「LifeCuration」という名前を検討しています。これは、様々なライフスタイルを提案するというコンセプトから来ているもので、お客様に自分らしい生活を見つけるお手伝いができるような場所であることを表現しています。

加奈さん、素晴らしいプレゼンテーションをありがとうございました。私たちも新たなチャレンジに前向きに取り組む姿勢を持ちたいと思っています。
押尾:加奈さん、この新業態店舗は確かに魅力的ですね。ただ、営業部門としては、各フロアで売上が見込めるかどうかが気になります。各フロアでの売上構成はどのように考えていますか?
加奈:押尾さん、ご質問ありがとうございます。私たちが提案する各フロアは、それぞれ独自のライフスタイルに特化しているため、お客様にとって魅力的な場所となると考えています。また、各フロアに設置されるグローサラントやカフェも、フロアのテーマに合ったものであるため、お客様の滞在時間が長くなり、売上にも貢献すると考えています。
川勝:加奈さん、この新業態店舗の開発にあたって、どのような課題があると考えますか?

加奈:川勝さん、ご質問ありがとうございます。新業態店舗の開発にあたっては、まず各フロアのデザインやテナントの選定が重要です。また、お客様に対して新たな価値を提供できるよう、スタッフの教育やサービスの改善も求められます。そして、新業態店舗が成功するためには、継続的なマーケティング活動が不可欠であり、適切な戦略を立てることが重要です。

松本店長:加奈さん、新宿店としても新しい試みに期待しています。このプロジェクトが成功すれば、他の店舗にも展開していくことができるでしょう。一緒にがんばりましょう。

加奈:松本店長、ありがとうございます。私も全力で取り組んでいきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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