【#2 ぼそぼそ_失ったもの、得たもの】
昨日、マイメンとの関係性を解消した。もう一緒に寝ることはない。
この決断をするまで、1週間。1週間前の自分は今頃まだのほほんとしているだろう。この1週間、たくさんのことがあったし、ビックリするくらい自分の感情が変化した。もう無理だと思った。たくさん泣いた。
何はともあれ、過ぎたことは過ぎたこと。
誰かとの別れの後、いつも喪失感がつきまとう。それは、その人と過ごした時間やその人との思い出がのしかかってくるからだ。
「彼とのラインがなくなると、私はほとんど誰ともラインしてなかったんだなぁ」「この時間から、彼の部屋に行って寝ていたなぁ」「このニュース、彼にシェアしようかな、あぁそうだ。もうあんまり連絡を取らないことにしたんだった」
別れ自体よりも、その後の時間の流れの遅さに、やられそうになる。「あぁしてれば」「こうしてれば」という思いに飲み込まれそうになる。
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苦しい時、私を救ってくれるのは、いつも本だ。
ひとりの時間の過ごし方を忘れてしまった今、この雑誌を読んでいる。
『&Premium』は、マガジンハウス社から出版されているライフスタイル紙。“The Guide to a Better Life”を宣言し、2013年11月に創刊された。毎号毎号切り口にハッとさせられ、仕事帰りに寄ったコンビニでつい手に取ってしまう。
今読んでいるのは2019年8月号。特集名は「ひとりの時間は、大切です。」著名人・歴史上の偉人のひとりの時間の過ごし方や、その豊かさを教えてくれる本、映画、旅行先などを紹介している。
その中でも、私はフランソワーズ・サガンのページに目を奪われてしまった。
サガンは2種類の孤独を語っていたそうだ。
一つは人間の宿命としての孤独。「人はひとりで生まれ、ひとりで死ぬ」tp若くして悟っていた彼女は、生涯かけて孤独と恋愛をテーマに小説を書き続けた。もう一つの孤独とは、自立した人間になるために、自己を見つめる時間のこと。
彼女にとって自由は人生の絶対条件で、そのために人として自立していなければならないと考えていた。なぜなら、自立さえできていれば、嫌なことからきっぱりと線を引き、自分が好きなことだけに邁進できるから。そして、自立はひとりの時間に培うことができると確信していた。
彼との別れに直面した私は、サガンが語る一つ目の孤独に苛まれ、二つ目の孤独(=自立した人間になるために、自己を見つめる時間)から目を背けていた。
思えば彼とうまくいかなくなったのも、自分の気持ちを蔑ろにしたり、相手のことを見くびったり、甘えてしまったことが原因だと思う。
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今、改めて、自由を手にするために、孤独と向き合いたい。嫌なことや、嫌な自分からきっぱりを線を引き、自分が好きなことだけに邁進したい。
どうかどうか、私の行く先を見守ってください。
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