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零落「浅野いにお」(ネタバレ含む)

あらすじ

元売れっ子漫画家の深澤は漫画の連載の終了後自分の周りを見渡すと何もないことに気づく。これまでの人生を全て漫画に捧げていただけあり、連載終了後に感じる虚無感。

その虚無を埋めるためにふらふら歩いた先に他人にあって自分にないものが顕著に見えてしまう。そんな深澤が行き着く先とは?


ネタバレ

連載中は多忙により気づかなかったが長い連載を終えた深澤は冷静に妻との関係性に疑問を抱く。
妻は多忙な編集者でもうほとんど深澤と過ごせていない。妻は深澤よりも仕事を大事にしておりそれなのに結婚している虚無状態に嫌気がさし、もうやってらんねえよと遂に離婚届を妻に出した。

その後も新連載のアイディアは浮かぶことなく事務所を解散。
どんどん廃れていき、Twitterでもボロカス言われどんどんヘイトの溜まる深澤は風俗に行くことに
そこで出会った猫目の「ちふゆ」という風俗嬢のことが気になってしまう。
そして度々ちふゆに会いに行っていた深澤にお店からちふゆが今月いっぱいでお店を辞めることを伝えた。
深澤は最後にとちふゆに会いに行ったが話をよくよく聞くと体調を崩したおばの看病にと少しほどお店を休むだけだった。
深澤はそこについて行きたいと打診。ちふゆは快くokした。
そして当日、ちふゆとのデート?が始まる。そしてデートの終わりにちふゆから漫画家だということがバレていたことが告げられた。

その後深澤は妻と別居、いまだに新しいネームは浮かばない。
そしてたまたま用事で帰ってきた妻と大口論。結論売れたらいいんだろ?と誤解したまま妻とは離婚した。

その後の深澤は売れることにフォースを置いた漫画を書くことに、
現代の読者に対し、媚を売ったような漫画の連載がスタートした。
深澤は「娯楽は騙したもの勝ち」や「売れればそれが正義」と口走り完全に廃れていた時の影を残さず変わっていた。

感想

人生の虚無感、僕は24歳なのでまだその段階までは進んでいない。
だが将来自分もこうなる懸念がありすぎて多少落ち込んだ。サラリーマンの円満夫婦に対する嫉妬、心に空いた大きな穴、僕が読むにはしんど過ぎる作品です。
(僕以外の人は素直に楽しめると思います)

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