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ほぼ學聴講メモ。(7月28日〜8月3日)

尾藤とかオリンピックとか尾藤とか尾藤とか尾藤とか見てたから、件数少なめ。

皆川明さん/皆川明が考える「100年先のブランド」のこと。①

mina perhonenの皆川さん! あんな色とりどりのかわいらしいテキスタイルをデザインされる方なのに、ご自分の着ているものは黒一色。そしてスレンダー。ミナペルホネンができるまで(と、できたばかりのころ)のお話を聞くと、不器用だったとか、専門学校留年したとか…服をつくる、ということが〈むしろ苦手なんじゃ?〉とおもってしまうエピソードに満ちている。その時点で〈効率〉とかに惑わされないで、ゆっくりと、でも確実に、自分がすきなほう、心地よいほうへ進めるっていうのがカッコイイとおもった。そして、そしてね、もはや流行語みたいになってる〈サステナブル〉ということについて、初めてと言っていいくらい、〈きもち〉にストンと落ちる解釈を聞いた。すべての工業品は、材料とともに〈時間〉でもできている。それはたぶん〈労働者の労働時間〉みたいな直線的なことではなくって(人だけではなくて、機械たちの費やす時間、についても言及されていたから)、もう一歩先の意味、〈資源〉としての時間、みたいなことなのかなと、おもう。すごく腑に落ちたような気がしたんだけど、改めて考えると自分の言葉で繰り返せるほどには理解できていないから、これについては自分のなかで課題にしてゆっくり考える。

山下貴嗣さん/僕がチョコレートと人から学んだこと③

③は、職人さん(パティシエ)たちについて。チョコレートづくりは職人が主役、と言いきる経営者。いい会社なんだろうなぁ。そして更にいいなぁと思うのは、単に〈相手(職人さんたち)を立てる〉とかってことじゃなくて、〈自分の側の得意分野〉もきちんと把握していて、独立を目指しているひとには経営のアドバイスをしてあげられるとか、〈人対人〉として対等な関係を築こうとしてるな、って感じがすること。ここまで3回見てきた印象として、山下さんて、ご自分の話をするときには武勇伝ぽくならないように、言葉を選んで抑制してる気がするんだけど、自分が好きな誰かについて、の話になると(それが自分とこの社員であろうとも)すごく饒舌になるし、目をキラキラさせて遠慮なくいっぱい褒める。チョコレートが好きで、人が好きで、って、たくさん〈好き〉があるから、そういうものを守るためにも、自分の代以降のこととか、世界ぜんたいのこととかまで、広い視野で考えることができるんだろうな。やっぱり〈好き〉はいっぱい持ってたほうが、ゆたかに生きられるんだろうなぁ、と、改めておもった。

土井善晴さん/「これで、ええんです」の料理講座。②

②は土井先生の若いころのお話からスタート。「知らないことが怖い」とか、「何かをするためには、その全部を知らないといけないと思ってた」とか、なんか、わかるなぁ。今はそんなことはぜんぜんないけど、って笑ってらした。…さいきん、インプットとアウトプットのバランス、みたいなことをよく聞くけど、たぶんだけど、それって〈何 対 何〉、とか数値化できるようなものでは、ほんとはないんじゃないかな、って気がしてて。そういうことじゃなく、なにかにつけ、自分が〈動きたくてたまらん〉みたいな地点があるはずなのに、そのときに〈いやまだ勉強が足りない〉とか言って動きだせなかったら、それがバランスが悪いってことなんじゃないかな。あと逆に、学んだ(≒インプットした)ことがもったいなくなって、そんなにやりたくもないことに手をだしちゃうとかもね、バランスいいとは言えないよね。インプットするだけのインプットでは意味ない、っていうのもしばしば聞くことだけれど、アウトプットのためのアウトプット(数値を満たすためのアウトプット、というか。)だってけっこう虚しくはないか。…なんか料理と関係ない感想になっちゃったけど、土井先生はそのへんのバランスがすごく綺麗なひとのような気がしたのよね。

やりたいことをぜんぶやろうとすると、時間ってぜんぜん足りないよね! 子供のころ、ひょっとしてこの世のなかの物語を一生のうちに読み切るって不可能なんじゃないか?って気づいて愕然としたときのかんじに似ている。(じつは小学校三、四年生くらいまでは、ぜんぶ読めるとおもってて、図書館の本を端から順番に借りたりしていた…)

だってね私の推し、芸歴60年くらいあるのよ、映像とか音源とか残ってるものだけでも、ひょっとしてぜんぶは追いきれないのかもしれない、と思えてきた…。現在進行形で着実に増えてるし(これはもう永遠にどんどん増やしてくれて構わないけれどもね!)、

…ええと、とりあえず、〈長生きする〉という、ふつうなわりにだいそれた野望を抱いて、次週へ続こう。

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