{読書感想短歌*134}シャノン・ヘイル 『グース・ガール』
ありあわせの私を賢く調理して世界ディッシュのここらへんに盛る
ariawaseno watasiwo kasikoku tyourisite World-dish no kokorahenni moru
グリム童話を下敷きにした物語(らしい)。主人公のアニィは世継ぎの王女として産まれるんだけど、〈動物(主に鳥)の言葉がわかる〉という特殊能力のおかげでかえって人生ハードモードに。プリンセス物なのに、中盤のびっくりするほど甘くない展開がしびれる。
※主人公のもつファンシー能力よりも、〈人間の言葉を巧みにあやつる〉系(ほぼ洗脳)能力のひとたちのほうが断然に有利、ってところが読んでて身につまされる。…な中で、自分の限られた力と、身分に関係なく出会った信頼できる人たちの力を借りて、だんだんたくましくなってゆくアニィを全力で是とする。
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