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ネットオリパが黒く燃える理由

私はああいうことが大嫌いなので、あれはアカンものであると、多くの人に伝わるようにnoteを書きます。

要約

  • そもそもオリパは賭博

  • 無視できない売上を出している

  • 他所の知財を利用し、営利活動をしている

そのため、カードメーカーなり、消費者庁なりが動かざるをえないはず。

ナナポケというオリパ屋?を経営する人が動画でわかりやすく説明してくれています。時間さえあればこちらの動画の方がより詳細に理解できます。

そもそもオリパは賭博

賭博とは、金銭や品物などを賭けて勝負を争う遊戯のことである。金銭や品物などの財物を賭けて、(偶然性の要素が含まれる)勝負を行い、その勝負の結果によって、負けた方は賭けた財物を失い、勝った方は(なんらかの取り決めに基づいて)財物を得る、と言う仕組みの遊戯(ゲーム)の総称である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B3%AD%E5%8D%9A#cite_note-koujien-1

金銭や品物などの財物(カード)を賭けて、
偶発性の要素が含まれる勝負(くじ)を行い、
その勝負の結果によって負けた方は賭けた財物(お金)を失い、勝った方は財物(カード)を得る、
と言う仕組みの遊戯…

オリパ該当しすぎ!!!

実際に省庁の資料にも記載されています。

経済産業省の資料より

オリパの違法性について、より詳しくは賭博罪等に詳しい弁護士の方が動画で解説しているため、そちらを参照してください。https://www.youtube.com/watch?v=ncLpq-swRX4

これまでのオリパですら賭博罪に該当しうる中、問題のネットオリパでは当選したカードを即時ポイント(ほぼお金)変換ができます。3店方式のパチンコ・パチスロのほうがちゃんと誤魔化す努力をしています。

「カードショップのオリパなんて今に始まったことじゃないでしょw」
という声も聞こえますが、陰でコソコソやってる分にはわざわざ警察が動かなかっただけです。
見逃していただいていたってことです。

じゃあなんで今問題視されるのか?次の章で説明します。

無視できない売上を出している


ポケカオリパ売り切れ商品の売上高

上の画像は10月31日16時に撮影したスクショに金額を記入したものです。
見える範囲だけで1億9250万円です。
10月31日23時点で既にいくつかの売り切れラインナップが非表示になり、新しい商品が並んでいたため、どんどん売り切って販売しなおしているはずです。表示されていた売り切れ商品はコラボでないものでも2週間前に発売開始したものです。
また、騒動の発端となった総額5000万円のものは8時間で完売しています。

2021年のカードゲーム市場規模は1782億円です。
これはポケカ・遊戯王・DMなどすべてを合わせた金額です。
ネットオリパの売上がいかに異常か…

他所の知財を利用しながら営利活動をしている

ネットオリパの開封動画を少しみましたが、カード画像は実物の写真ではないようでした。
冷静に考えてください。モバイルゲームで漫画やアニメコラボをよくみますが、権利所持者に許可なくやってると思いますか?当然必要ですよね?コラボは無料でしょうか?そんなわけないですよね?

「他のカードショップの通販でも公式の画像使ってるよ?」
という声もあるでしょう。確かにそうかもしれません。大抵の場合は黙認します。カードショップが二次流通を担うことはカードゲームを浸透させるため、メーカーにもメリットがあります。そのため、カードのシングル販売に画像を使うのは黙認してくれるのでしょう。
余談ですが、晴れる屋2にはコンテンツへのリスペクトが感じられます。通販ページを見ればわかりますが、カード実物を撮影した画像を商品画像に使っています。実店舗の外装に公認のイラストを利用するカードショップはほぼありません。その他に問題があったのが残念です。

私が書くnoteにもカードの画像を載せていますが、それも厳密に言えばあまり良くない行為です。(適正な引用か、無断転載か線引きは難しいが。)
ではなぜ、ネットオリパでは問題になるのでしょうか。
それは賭博によるイメージの毀損と無視できない規模の売上のためです。

ポケモンおよび任天堂は明らかにクリーンなコンテンツ作りを目指しています。ポケマスなどゲームへのガチャの導入にも慎重でした。ポケモンGoは課金しようと思っても他のモバイルゲームでいう廃課金者のような課金は不可能です。「CRポケットモンスター」なんてパチンコパチスロ機種はありません。そんな中、ポケモンカードがギャンブルの道具にされている。そんな認識が世間一般にまで広がるようなことを株ポケは看過できるでしょうか?

ネットオリパは5年以上前のモバイルゲームのガチャのように、光った後画像が流れるだけです。ハズレカードなど実際にはポイントに変換されるだけで、カードのやりとりは発生しません。プレイヤーは増えず、大多数の外れた購入者の懐が痛むだけです。このビジネスが流行ってもカードメーカーにメリットはありません。知財の乱用は黙認できないでしょう。

売上の規模については、先述しましたが、TCG全体で2000億円ない市場です。8時間で5000万円を売り上げる法的に問題を抱えた商売を見逃すでしょうか?

いずれにしろ、メーカー側に今までのオリパにはないほどの問題意識を与えているでしょう。

今後の展開予想

  1. 権利者からネットオリパ屋が怒られる(民事もあるかも)

  2. ネットオリパの問題点が消費者庁に公表される(コンプガチャの例)

  3. ネットオリパに限らず、オリパという商売の問題点が消費者庁に公表される

  4. 摘発(ネットオリパ屋だけにとどまるかなあ)

  5. TCG業界のオリパを規制する新規法律が施行される

  6. TCGの古物取り扱い全体に法的なメスが入る

最低でも1。場合によっては3, 4まで進んでしまう可能性は十分にあります。
1すら発生しなかった場合、私は株ポケにもっと自分のブランド・IPを大事にしてほしいと、がっかりしてしまいます。

余談〜ネットオリパを案件で拡散しているYouTuberについて〜

感情論多めです。配信者名・チャンネル名敬称略です。

コラボネットオリパがあるのがはんじょう・とりっぴぃ・わいTV・青木歌音です。
だんのうらが案件としてネットオリパを宣伝していることも確認しました。

まず、わいTVコラボネットオリパを発端に今回の騒動が広がったようですが、それはたまたまタイミングがそうだっただけで、わいTVが特に悪質であるわけではありません。
※荒れたあとのツイートは悪手だったように見えるが

まず私の立場を明確にしておきます。はんじょう、とりっぴぃ、だんのうらの動画をそれなりに視聴します。ファンと言ってもいいでしょう。
はんじょうはまずプロスプラトゥーンプレイヤーとして好きです。神殿花鳥でわいがやする動画も好きです。
とりっぴぃはニコ動でゲーム(主にマリカ)実況者として活動しているころからみていました。ポケカ開封動画で露骨な金額表示が増えてきたあたりから、視聴頻度は落ちましたが、マリカしたり、神殿花鳥メンバーとカードバトルする動画は大好きです。
だんのうらは競技ガチ勢としてポケカに熱心に取り組みつつ、カジュアルなプレイヤーにもみやすい動画投稿がすばらしいと思っています。

好意的に思っていた配信者が多く含まれているがゆえに、コラボネットオリパについてはがっかりです。
登録者を数十万人抱えているYouTuberは自覚をもった方がいいです。視聴者への悪影響が〜ではありません。多大なる努力で積み重ねてきた数十万人を失う恐れのある行為です。人気商売である配信者としてのリスクマネジメントがなっていません。
ネットオリパ屋の系列実店舗で企画動画を撮ったり、世話になっていたゆえに油断したのかもしれませんが、擁護はできません。
はんじょうやとりっぴぃのように登録者を数十万人抱えた配信者がコラボしてるし、大丈夫だろうと、後に続いた他の配信者は思考停止だと言われても仕方がないです。UUUM所属の配信者は事務所が注意してやれなかったのか…

YouTuberは過激化・先鋭化してしまう構造にあります。オリパ開封動画でファンが増え、広告収入が増え、案件でお金をいただき、自己肯定感が高まる。オリパ開封動画に集まったファンがネットオリパを異常だと指摘することは少なく、気づいたファンも黙って去るのみです。
こういった構造にあるからこそ、配信者にはより冷静な判断力が必要です。

カードメーカー・消費者庁が動いた後、彼らはスーツを来て謝罪する動画を投稿する羽目になるのでしょうか。願わくば、その前に、自身を省みることのできる配信者でありますように…

ちなみに

巨悪が生まれた時、颯爽と現れ、巨悪を忖度なく批判して評価を得ようとするものがいます。インフルエンサー界隈ではスキャンダルに物申して人気になったあと、物申した人がスキャンダルを起こすパターンがよくあります。

 このようなツイートをし、
「我々は業界を先導するクリーンな商売をしている」
とアピールする例がありますが、
「巨悪を批判すること」と「そのものが善良であること」
とは関係がありません。
判断を間違えないようにしましょう。

同様に、炎上している物事に物申す記事を書いている私のことも評価する必要はありません。

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