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5/8 下北沢の話

上京して8年ほど経つが、常に下北沢と電車で20分圏内の所に住んでいた。
全く狙ってはいないのだが、学校や職場の関係で、この辺りに住むのが1番アクセスが良く、下北沢はしょっちゅう1人で散歩しに行っていた。

少し前までrecipe下北沢の6階はユザワヤがあり、そこでセールになった毛糸を調達して編み物に勤しんだり、ゲームセンターに行ったり、カフェに行ったり、お酒を飲んだり、ラーメンを食べたり。

最近は休日になると人が多過ぎて「いつからこんな事になった……?」と絶望し、小田急線沿いの閑散とした街まで移動しているが、それでも一本路地を外れるだけでのほほんとしたカフェがあるので下北沢はやめられない。

そんな素晴らしい街、下北沢のおすすめのお店を紹介する。
服はあまり詳しく無いので今回は省く。


① 珈琲館


元々は別の喫茶店だったが最近珈琲館になっていた。
チェーン店なので都内だと割とどこにでもあるが、ここの珈琲館は敷地が広いため座席の間隔も広くて席数も多い。
喫煙スペースがあり、しっかり分煙されているのも良い。

普段はモーニングを食べに来ることが多く、銅板でじっくり焼いたホットケーキがとても美味しい。
ホットケーキはなんの抵抗も無くするっとフォークが刺せるほどふわふわ。
メレンゲたっぷり系のパンケーキとは違うが、この懐かしい見た目と味が最高なのだ。

モーニングセットは550〜750円で6種類ほどメニューがある。
他にもモーニングを楽しめる喫茶店はあるが、手軽で安くて回転率が良いのでおすすめ。

②ほん吉

下北沢って意外と本屋が無い。
最近TSUTAYA BOOKができていたが、それもなんか意識高えな〜って言う感じの品揃えで、なかなかいいお値段の貸しオフィスも併設されて、居心地悪いと思って一瞬で出ていった。

ほん吉は古本屋だが、品揃えが大学の図書館か?というくらいマニアック。
1番奥にある本棚はジェンダー系が豊富で、大学でジェンダー論を学んでいた私にはお宝の山だ。
からゆきさん(東南アジア等に渡っていた日本人労働者。日本人娼婦を指すことが多い。)の本とか古本屋で見たこと無い。
他にも一般的な小説、漫画、理系の本もありますが、やはりジェンダーに強いとのこと。
買取や通信販売も行っているよう。
大学生の時に知っていれば……と後悔している。


③由縁別邸

ここはたまたま人に誘われて行った。
休日になると祭りか?ってくらいバンドマンや若い女の子でごった返す下北沢に突如できた旅館。
ここ本当に下北沢か?というくらい別世界だ。

箱根・芦ノ湖温泉の源泉から運ぶ露天風呂は、肌に良いアルカリ性単純温泉。女湯にはオリジナルアロマのミストサウナを、男湯にはドライサウナを併設し、専用庭を臨む内湯では時間の移ろいにそった音景がくつろぎの湯浴みを演出します。
由縁別邸代田HP

下北沢から箱根までは1時間半。
それが駅徒歩10分で味わえるとか最高か。

宿泊はもちろん、日帰り温泉プランがかなり豊富。
私は割烹でのランチ付きコースを堪能した。

割烹月かげ 選べるメインの和牛の石焼。
箸で触れた瞬間から柔らかくて付添人とびっくりしていた。


温泉は内湯と半露天風呂というシンプルな構造。
BGMも無く、黙浴もきちんと守られていて静かでのんびりできた。
上記の通り、女湯にはアロマミストサウナがあり、これが本当に良かった。
元々アロマが好きなので香りですごく癒される。
温度も最近やたらあるバチバチに暑いサウナではなく、85℃くらいのちょうどいい温度で割と長く楽しめる。
サウナの入り口にメガネ置きがあり、視力が0.03しかない私にはありがたかった。

お風呂から上がると白くまくんとガリガリくんが食べ放題。
真夏だったらもっと美味しいんだろうなあ。
おでかけ苦手、都内から出たくない私にとっては非日常空間を味わえる最高の場所だった。
1番お手頃のプランだと¥2850〜。
下北沢ってすごい。


④文学堂美容室retri

美容師さんが1人でやっている美容室。
本と髪と書かれた看板に惹かれて立ち寄ったら、あまりの本の多さにびっくり。
こんな美容室見たことない。

飲み物はレモネード。この日に選んだのは「コーヒーが冷めないうちに」
本棚全体の1/30くらい。

前髪カットをお願いしたが、まず最近読んだ本の話から始まり、これが良かった、これまだ読んでない、などと話しながらテーブルに本を積まれていく。
帰る頃には10冊くらい積まれていた。

髪を切りに行くというよりは、本を読むついでに知り合いのお兄さんに髪を切ってもらう、という感覚の方が近い。
3席あるが、席が空いていれば本だけ読みに行ってもいいらしい。まだそういう理由で行ったことはない。

将来こういうところに住みたいな〜っていう空間だ。
本が好きな人にはたまらない。
ちなみに前髪カットだけで1時間くらい滞在していたので、のんびりしたい人向けかもしれない。ただ、最初に時間ありますか?と聞いてくれるので急いでる場合は言えば多分大丈夫。


⑤よりみちカフェ にゃん&ぴーす

先ほども申し上げた通り、休日の下北沢は祭りだ。
祭り過ぎて地獄だ。
人混みが苦手な方は多分卒倒する。
知人はあまりの混雑に「散弾銃になりそう」と言っていた。

この世の地獄のような混雑から逃れたくてカフェを探し、少し奥まったところにあるカフェを見つけて入ったら超空いていた。
店内は猫グッズや猫の本が置いてある。
恐らく猫好きなご夫婦が営んでいるカフェ。

黒猫のポットカバー。初めて見た時、あまりの可愛さに吹き出した。

コーヒーは好きだが飲むと具合が悪くなることが多く、最近は専ら紅茶派なのだが、ここはフレーバーティーが豊富。
ポットで3杯ほど楽しめてお値段650円。下北沢の中では破格。

シフォンケーキは布団のようにふわふわ。
甘さも控えめで紅茶の香りが引き立つ。

そしてここの魅力はご夫婦が飼っている猫様がいる。

ハチワレちゃん。きゃわいい。

猫カフェではないのでもちろん触れられないし、猫様の気分でお休みしている時は会えないので、あくまでカフェを楽しむという名目で行くこと。
席数は多くないがテラス席もあり、何故かいつ行っても空いている。
シフォンケーキも美味しいけれど、お手製のアップルパイも美味しい。こんな穴場なカフェ、ほかに無い。

終わりに

最近は下北沢もかなり土地開発が始まり、あのお店無くなっちゃったの?ということが多い。
昔の下北沢がよかった……という人もいるが、開発が進んだ今の下北沢にもたくさん良いところがある。
駅周辺には生活に困らないくらいいろいろなお店がたくさんあり、新宿や渋谷へのアクセスも良い。
北沢川緑道という四季折々の植物が楽しめる散歩道もあり、自然も豊かだ。
演劇やライブもコロナで中止していたが最近は行われているようなので、文化と再生が入り組んだ街、下北沢に是非足を運んでみてほしい。ただし平日に来ることをお勧めする。

次回、下高井戸編。あるかも。

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