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MSPの作り方①

USPというのは聞いたことがあると思います。

Unique selling propositionの略。自社の商品/サービスが競合他社と比べて何が違うの?なぜ顧客は自社を選ばなければならないの?を言語化したものです。提唱者は、ロッサー・リーブス。広めたのはジェイ・エイブラハム。

USPが商品単位で決められるものに対して、MSPは人単位で規定されるものです。Me selling Propositionの略です。提唱者は、木坂健宣さん。今の時代はこのMSPの重要性が向上しているからです。

なぜなら、USPとはあくまで言葉で表現されるものです。商品名であったり、WEBサイトのTOPにどどーんと記載されます。そのUSPが競争優位性があり、他社を凌駕するものであればあるほど、ある一つの懸念点が生まれます。そうです、言葉のみが模倣され、似たようなものが溢れてしまうのです。

結果にコミット!はRIZAPのUSPですが、RIZAPが流行れば流行るほどRIZAP的なコンセプトが増えてきます。そう、USPは尖れば尖るほど弱者の戦略を仕掛けれてしまい、徐々にパワーを失ってしまうのです。

その点、MSPは言葉で表現されるものでありながらも、体現されるものです。生き様、親父の背中、みたいなものです。生き様というのは長い年月かけて周りに伝わっていくものですから、そもそも原理上、模倣することが極めて困難です。

例えば、私のMSPの一部に「ノウハウめいにあ」というのがあります。要するにノウハウが昔から大好きで、攻略本が大好きで、今も大好きで、だからマーケティングの仕事をしています。ノウハウを買うのも大好き、作るのも大好き。それはこのnoteの他の記事を見れば、この人「テク、好きだなぁw」と苦笑しながら賛同してくれることでしょう。もし、あなたがそう感じたならば、私はマーケッターとしてMSPが体現できているのです。

他にも「図解屋さん」というMSPもあります。これも私のYoutube書評王に俺はなるを見ていただければ、うなづかれることでしょう。

このサムネイルを見ただけで多くを語らずとも伝わることと思います。この多くを語らずともパッと見ただけで、それが伝わっていくもの。非言語的なもの。それがMSPです。

「書評王に俺はなる」とかはすごく顕著なのですが、一般的に価値があるのは、書籍の方ですよね。本そのもの。値段も1800円くらい付いています、ちゃんと。しかし、本を読むよりも私の動画を見た方が良いと思ってくれている人が一定数います。私は動画の中で本の内容をある程度紹介していますから、より本格的なものを知りたければ本を買えばいいですね。そもそもの書評の目的はそこにありますから。しかし、本は変わらずに私の動画だけで満足する人がいます。それは情報としての価値というよりも、その情報の加工の仕方、料理の仕方、編集の仕方に私のMSPが色濃く反映されており、それが受け入れられているのです。

つまり、USPベースの思考をしていると商品そのものの尖りは出せるのですが、競争が増えてきたときに、その強みが消えてしまいがちです。(ごく稀にUSPのふりしてMSPを表現しているツワモノがいて、ライバルと自社が比べれば比べられるほど自分の売上が増えていく構造。競合が増えれば増えるほど一人勝ちする状況をWEBページの中で体現する人がいますが、それはまさにTOPなので、ここでは割愛)一般的にはライバルが増えると自社の取り分が減っていく傾向にあります。RIZAPの伸びが鈍化するのもいたしかなたいところです。

ネット時代はこのライバルの出現の速度、模倣、追随が桁違いのスピードで起こります。ですから、事実上USPの先の取り合いは「自分は負ける」ことになってしまいます。世界一が最終的に勝つからです。自分が世界一であると思うならば、この勝負に乗っていいですが、おそらくそうではない人が多いはず。だからこそ、MSPを打ち出して、「他ならぬあなただから、買います」と言われる状態を作る必要があるわけですね。

じゃあどうやって作るか?ですが、そもそもMSPは言葉で多くを語らずとも伝わっていくものですから、かなりあなた自身にへばりついたものです。「お前っぽいなぁそれ」と言われるようなものの中にMSPは眠っています。わたしがノウハウめいにあを自覚したのは、15歳のころ。図解屋さんを自覚したのは、22歳のころ。20年以上前にすでに萌芽がありました。つまり、ああなたが「そういえば、これ系、昔からやってるよなぁ」という部分に注目して、光を当てて見てください。積極的にアピって見てください。仕事にその要素を混ぜてみてください。おそらくガラッと周りからの反応が変わると思いますし、その反応を見て「えっ、これ、そんなに需要あるの!?」と思えれば、それがMSPの一部である可能性は高いです。

続く。

追伸1:漫画『BLUE GIANT』はMSPを体現している主人公はどうあるべきか?とてもわかりやすい形で教えてくれています。

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