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('69) Free / Tons of Sobs

当時メンバー全員が10代という驚きの若さだったことでもお馴染みのフリーのファースト・アルバム。10代ながらここまで気骨のあるブルース・ロックを鳴らせるとは。

シンガー兼メイン・ソングライターのポールロジャースは早くも貫禄のヴォーカルを聴かせているし、ポール・コゾフは当代きっての泣きのギター・プレイで、ほぼ全編に渡って弾き倒している。そこに早熟のベーシスト、アンディ・フレイザーと、後にバッド・カンパニーにも参加する堅実なドラマー、サイモン・カークが加わり、フリーのバンド・サウンドは既にブルース・ロックとして完成されつつある。

ある意味では、”同期”のレッド・ツェッペリンよりもブルースを体現しているのかもしれない。



とにかく若い!というのがこのアルバムの定評か。僕は「クイーン+ポール・ロジャース」で知った世代(どんな世代だよ)なので、フリーはかなり遅くなってから、それも渋くてクールなヴォーカリストがいるバンドとして聴いたものだ。

粗削りながらかなり濃厚なブルース・ロックを聴かせる力作で、その若き才能と野性味、たしかな力量の片鱗を見せるに相応しいデビュー作となっている。

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