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Fairground Attraction / The First of a Million Kisses (1988)

1980年代末にアコースティック・ポップの清涼な風を吹かせたフェアグラウンド・アトラクション唯一のスタジオ・アルバム。

ストリートでバスキングをしたり、ユーリズミックスのバック・ヴォーカルを務めたりしてきたグラスゴー出身のエディ・リーダーが、旧友のソングライター、マーク・E・ネヴィンらと結成。その清廉な音楽性はベースの代わりにギタロン(メキシコの楽器)を用いているのも特徴的。

ジャズやトラッド、カントリー、ロカビリー、ボサノヴァ、スカなど多様なジャンルを取り入れ、それらをアコースティックを主体に、ときにからっと、ときにしっとりとポップに仕立てている。マークの書く詞は、生きる上でのビター・スウィートな感覚がノスタルジックで普遍的な物語の中にピュアに軽やかに綴られており、エディの伸びやかで透明感のある声も相まって、シンプルながら決して陳腐にならないストーリーを描いている。

これからも長く聴き続けていくであろうエヴァーグリーンな名盤。




80年代の音楽といえば、アコースティック・メインの穏やかで哀愁漂うものが好き。
スタジオ・アルバムとしては本作しか世に出していないフェアグラウンド・アトラクションも例に漏れず素晴らしい。
これからもたまに思い出しては取り出すんだろうな。

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