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国内のNFT市場に真冬が来つつあるかもしれない件について

NFTmeijinの今村です。様々なNFTの分析やコミュニティ運営を行なっています。第13回となる今回は「国内のNFT市場において真の冬が来つつあるかもしれない件」について説明します。特に

  • 国内NFTへの新規参入者が大きく減少しており、約50-100wallet/dayの増加ペースまで激減している

  • 新規参入を必要とするNFTが停滞もしくは価格下落している

  • 今後のシナリオとして、投資勢が抜け、本質的な価値を提供するNFTへフェーズが移行する可能性がある

などについて解説します。

現在の国内NFTトレード状況

まず、現在の国内NFTのトレード状況について説明します。

こちらは月別取引量を表しています。今回示すのは、国内の大手120件ほどのNFTプロジェクトのトレードデータです。
12月はあと5日と終わりが近いですが、取引量は先月の半分ちょっととなっています
おそらく12月全体でも先月の6割程度の取引量になる想定です

国内NFTの月別取引量

次に月次データのユニークなトレーダー数です。
12月全体で先月の90%程度のトレーダー数になりそうな想定です

最後に月次データの平均取引単価です。
5月、6月の単価が高過ぎて少し見づらいので、7月以降のみプロットしたものも貼ります。
こちらを見ると先月の65%となっており、ここ最近で最も低かった8月をさらに下回った数字となっています。

国内NFTの平均取引単価
国内NFTの平均取引単価

このように12月は平均取引単価の激減と、取引量が減少というトレンドを示ししています。
これらの原因がどこに来るのでしょうか。
PJごとの取引量を見てみましょう

国内NFTのプロジェクト別取引量

上の図だと、Murakami Flowerの占める割合が大きく、非常にみづらいのでMurakami Flowerを除いたデータを見てみましょう。

国内NFTのプロジェクト別取引量(Murakami Flower除く)

これらのPJ別取引量を見ると、

  • Murakami Flower

  • CNP系

  • YuGiYn

あたりの取引量下落が目立ちます。

実際にこれらのPJを見ると、12月以降フロア価格は停滞しているかやや下降気味になっています。

なぜ大手プロジェクトの取引量が下落しているのか

では12月以降、これらのPJの取引量が下落している理由はどこにあるのでしょうか。

一つの仮説として、今回は国内NFTの取引経験のあるウォレットの数に着目しました。
これを見ると、11月後半以降新規ウォレットの増加率が小さくなっており、リリースのない日は50-100wallets/day程度に留まっています。
最盛期は1500wallets/day程度の増え方だったことを考えると、1/30-1/15ぐらいの数値まで落ちています。
つまり、新規でNFTに参加する人が減少しているということです。

国内NFTの取引経験のあるウォレットの数

これらを説明する仮説としては

  • 新規でNFTに参加する人が減少している

  • そのため、新規参入者が買いそうなPJの購入者が減少する

  • 買い圧が下がり、価格が低下️️

  • 高価格帯NFTの取引量が減少し、平均取引単価が下落

が考えられます。

今後どういうトレンドになっていくか

では、この現状を踏まえ、今後どうなっていくのでしょうか

過去のnoteでも解説しましたが、今の状況は海外で5月に発生した冬と非常に似た傾向となっています
これまで「NFTはお金が儲かる」という投機的な目線で参入している人が一定数いたと考えられています。
そのため、現在のように値上がりしないという状況では、投機目的の人が撤収することが起こるかもしれません。
これは欧米ですでに起こっていることです。

さらに一歩進んで、投機目的の人が撤収するとどうなるのでしょうか
単なるPFPでユーティリティのインパクトが少ないNFTや、NFT以外でキャッシュポイントを持っていないNFTプロジェクトは今後淘汰されたりするかもしれません

価格が下がるというのは悲観的に捉えられる人も多いかもしれません
しかし、私としては本質的なNFTが評価される時代になり、購入者にとってより良いNFTが生き残る時代になったと考えています(本質的なNFTについてはまたどこかで説明します)
そのため、NFT業界全体としてより良いプロダクトが増えてくるかもしれません

以上、まとめます

  • 国内NFTへの新規参入者が大きく減少しており、約50-100wallet/dayの増加ペースまで激減している

  • 新規参入を必要とするNFTが停滞もしくは価格下落している

  • 今後のシナリオとして、投資勢が抜け、本質的な価値を提供するNFTへフェーズが移行する可能性がある

最後に

NFTmeijinは、NFTを通したブランド強化のための戦略立案や運営、マーケティングのご相談にものっています。
また、NFTに関する研修なども行っております。
どちらも無料で相談をお受けしておりますので、Twitter DMまたはNFTmeijinの問い合わせフォームよりご連絡ください。

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