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黙って頷き,受けとめることから始める鍼灸もありかも?

半年前までは総合病院のリハ職だったんですが,よくケースカンファレンスをするとSW(ソーシャルワーカー)さんたちに「リハの人たちが一番深い情報持ってるんだよね」って言われたものです。

医師は入院患者の受け持ち以外にも外来診療や手術にも対応するし,看護師は24時間付き添って見守ってくれるもののその時間の長さゆえに交代勤務で一人の担当者が毎日のように30分以上会話するって急性期病院ではリハ職以外ないからでしょう。

鍼灸師として活動してみると,リハ職以上に話を聞くことの重要性を痛感します。
なんなら話を聞くことが仕事の半分くらい占めているんじゃないかと思うくらい。

鍼灸治療が終わって,時々患者さんから聞かれるのは「こんなに話を聞いてもらえたのは初めて(久しぶり)」ということ。
もちろん痛みなど症状の訴えが主ですが,それ以外にももやもやっとした不安や家族や職場の愚痴など症状の裏側にはいろいろあるような気がしてきます。

効率よく診察して必要な情報を入手し,的確な治療をすることはもちろん東洋医学でも大切でしょうが鍼灸ほどゆっくりと話ができる医療職ってほんと少ないですからその特典を使わないのは勿体ないかも。

その点,東京有明大鍼灸センターの先生方の患者への寄り添い方には本当に頭が下がります。
私など頭でわかってても,すぐに「そんなわがままなこと・・・」とか「それは愚痴ですよね」って思うこともあるんですが生暖かく,辛抱強く訴えをきき,まるごと受けとめる姿,尊敬です。
私が多忙な病院勤務時代に一番足りなかったことかも知れないと改めて思いました。

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