【NJRPG/リプレイ】ペイント・ザ・ハイドアウト・レッド・オールモスト・ブラック(プロト版)
ネオサイタマ南部のオハナ・バロウ。その中でも中心部から離れたひどい過疎エリアがここだ。久しく人の出入りはなく、そこかしこには植物が無秩序に生い茂っている。そんな放棄地帯で、耐水性PVCコートの男が腰までの草から音もなく身を起こした。彼はニンジャであった。
この記事はソロプレイ用シナリオ「ペイント・ザ・ハイドアウト・レッド・オールモスト・ブラック」を作成する際の、テストプレイの模様を一部脚色しリプレイ化したものです。つまり自分でシナリオを組み、それを自分ひとりでプレイし、自分でリプレイを書きました。狂気.....!
プロト版と題してあるように、リプレイ中の内容はバランス調整途中のものであり、公開中のシナリオとは異なる部分があります。本稿ではそんな難易度設定の糧となっていったニンジャたちの中から、印象深かった何名かをピックアップしてリプレイとしました。
なお恐ろしいことに、筆者はこのテストプレイが忍殺TRPGの初プレイであり、リプレイ中でも色々とミスをやらかしていますがご容赦ください。
1:ルートA「スティンガー」のケース
シナリオを一通りボス戦まで書き上げたあと、特に校正もせずに数度テストプレイを行った。今回のケースはその中でも最初に行った、正真正銘の忍殺TRPGの初プレイだった。
今回のシナリオは、クリアできるかどうかはともかく、初心者でもプレイできる難易度を想定していた。となれば、当然駆け出しのニュービーが新規PCで楽しく遊べなくてはならない。
そんな駆け出しニュービーの私が始めて生み出したニンジャがこいつだ。
◆スティンガー
カラテ 2 体力 2
ニューロン 2 精神力 2
ワザマエ 1 脚力 1
ジツ 0 万札 0
◇装備や特記事項
『ノーカラテ・ノーニンジャ』、テッコ、カタナ
清々しいほどのサンシタが出現した。ニンジャどころかクローンヤクザが相手でも生き残れる気がしない。恐ろしいことに、これで『ノーカラテ・ノーニンジャ』を適用して【カラテ】を振り直している。
テッコにカタナと強いもの同士を掛け合わせれば100倍強い的な、安直な組み合わせもサンシタらしさを際立たせている。わざわざテッコでカタナを握る必要はあるのだろうか。
なおサイバネは自由に選択、初期アイテムはダイスロールで決定とした。
長考の末.....嘘をついた。セッション後、数分程度の時間を掛けて、彼のテッコからカタナが生えていることにした。カスタムテッコでモータルを刺しまくっている光景が目に浮かぶ。まごうことなき邪悪ニンジャだ。のちに彼のことは「スティンガー」と呼ぶことにした。
◆はじめてのダンゴウ
「ハァーッ.....!ハァーッ.....!」ネオサイタマ南部のオハナ・バロウ。その中でも中心部から離れた過疎エリアで、血みどろのニンジャが腰までの草をかき分けながら酷い表情で走っていた。
彼の名前はスティンガー。ソウカイヤのアンダーニンジャであり、刃の生えたカスタムテッコでモータルを刺すことに愉しみを覚える快楽殺人者だ。
特に理由はないが、彼は登場時点で重症を負っていることにした。
「ハァーッ.....!ハァーッ.....!この任務が終われば余暇って話だっただろうが....!ソニックブームの野郎、いつかぶっ殺してやる!」
襤褸布をまとったニンジャ、スティンガーは先程までオハナ・バロウで別の任務に従事していた。ヤクザ相手に苦戦するほどのカラテ弱者だが、他にこのエリアで活動中のニンジャがおらず、なし崩し的に緊急任務へと駆り出されてしまったのだ。
ここはネオサイタマ南部のオハナ・バロウ。君はその中でも中心部から離れた過疎エリアにやって来た。ソウカイヤからのIRC任務通知を受け取ったのだ。腰までの草をかき分けた先、岩のせり出した高台には既に黒いニンジャが待機していた。
(こいつか、俺に余計な仕事を増やしてくれやがったのは.....!)
怒りの矛先は、任務を押し付けてきたソニックブームから、支援要請を出した黒いニンジャへと移りつつあった。こいつもおそらくは自分と同じアンダーニンジャだ。そう考えた彼は襤褸から危険な改造テッコをチラつかせ、威圧的に歩み寄ることにした。彼は弱者に対してはめっぽう気が強いのだ。
ピボッ!ニンジャが君の姿を認めた途端、IRCノーティスが鳴った。『ドーモ、ブラックリベットです。近くに君が居てくれて助かった』どうやら彼の主なコミュニケーション手段はIRCらしい。
「ゴホッ!......ドーモ、スティンガーです」
不意をつかれた。IRCでアイサツとは、スゴイシツレイな奴!しかしよく見ると、ブラックリベットと名乗るニンジャは全身リベットまみれの威圧的な姿をしている。やはり、アブナイ奴かもしれない。
『君に協力してほしいのは、無軌道ニンジャのアジトへの襲撃だ。敵ニンジャは2人、だが見てくれ』彼は双眼鏡を手渡し、眼下の廃工場を見るように促す。するとそこには、複数の武装したクローンヤクザの影!
ひとまず協力的に振る舞うことにしたスティンガーだったが、双眼鏡を覗き込んでいる間もひとつのキーワードがソーマト・リコールめいて頭の中を駆け巡っていた。
(ニンジャ?.....ニンジャだと?聞いてないぞ.....!)
彼の専門は非武装のモータルに対する一方的な殺戮だ。武装したヤクザが相手ではやや分が悪く、ニンジャとは戦ったことすらない。
かろうじてそれらしいのも、ソニックブームにボコボコに叩きのめされたことぐらいだ。別のニンジャのスカウトに赴く道中の彼に、偶然出くわしたスティンガーは片手間で殴り倒された。嫌な記憶だ。
『ザイバツの手の者という可能性もある。慎重に行こう』彼は入手した見取り図を取り出し、君に侵入ルートの説明を始める。二手に分かれて東西の入り口から同時に侵入し、挟撃する構えだ。
ブラックリベットの淡々とした態度もまたスティンガーを苛つかせた。普段なら嫌味のひとつでも言ってやるところだが、今はそれどころではない。この絶体絶命の状況から、ソウカイヤに咎められずに脱する手段を見つけ出さねばならない!
(ふざけるなよファック野郎め....!どうやってニンジャを殺せばいいってんだ!だが、しらばっくれて逃げ出すのは絶対まずい....)
眼の前のニンジャを殺してしまって、上には虚偽の報告をあげるという手段もある。スティンガーは襤褸の隙間から覗く残虐カスタムテッコにちらりと視線をやった。気づかれずに仕留められるか?
しかし、黒いニンジャは何かを待つように彼へ視線を向けている。目論見がバレたか!?動揺があからさまに態度に出る。
「.....チッ.....東、俺は東だ」
思い直す。どちらのルートから侵入するかという話をしていたのだった。別にどちらであろうと構いはしない。くだらないことに律儀な奴め。スティンガーは堅物な相手に苛立ちを隠しきれず、不快そうな表情で舌打ちした。
『そのようにしよう。ニンジャ接触可能性が高いのはA4とB5のエリアだ。気をつけよ。では、サラバ!』彼は君の選択に頷くと、高台から飛び降りて逆側の侵入ルートへと移動を開始した。遅れを取るわけにはいかない!
これで退路は絶たれてしまった。ソウカイヤに腰抜けの居場所はない。こうなれば敵ニンジャを始末するか、あるいは堅物のニンジャが敵を始末するまで待つしかない。いや、後者の場合、自分に不利な報告をされる危険もあるか.....?
(しゃらくせぇ.....とにかく、ぶっ殺しちまえばいいんだ。生き残ったほうをこのテッコで背後からブスリだ。完璧な作戦だぜ)
ヤバレカバレな笑みを浮かべると、スティンガーはおぼつかない足取りで廃工場へと駆け出した。
◆はじめての潜入
どちらのルートを選択しても、まずはクローンヤクザ警備を切り抜けなくてはならない。【ワザマエ:EASY】でスリケン殺、【連続側転】によって警備の隙間を掻い潜ることができる。
重金属酸性雨に紛れ、襤褸をまとったニンジャが廃工場へと忍び寄る。薄っすらと明かりの漏れ出すこの場所こそ、無軌道ニンジャのアジトと目される場所だ。しかしそこに辿り着くには、まずクローンヤクザの巡回警備を掻い潜らなくてはならない。
(野良ニンジャ風情がクローンヤクザだと?ふざけやがって.....!)
スティンガーは懐から数枚のスリケンを取り出す。得意ではないが、傷ついた身体で素早く動くよりはマシだろうと考えたのだ。それに何より、湧き上がる怒りをとにかく何かにぶつけなくては気がすまなかった。
スティンガーの【ワザマエ】はたったの1。精神集中を使うかかなり悩んだ末、ボス戦に備えるため幸運を信じてそのままダイス判定を行うことにした。これが彼の命運を分けることになった。
「イヤーッ!」
スティンガーは押し殺したシャウトでクローンヤクザにスリケン投擲!!
ワザマエ 1d6>=3 = 1 失敗
「.....シマッタ!」
失敗:ブザマにも君はクローンヤクザ警備網に引っ掛かり、ただちに1ダースのクローンヤクザ軍団の襲撃を受ける。もはや強行突入しか手はない!
選択したエリアに繋がる窓のどこかから内部に突入しよう。【回避】判定に失敗すると被弾して1ダメージだ
スリケンは狙ったクローンヤクザを大きく通り越して暗闇に消えた。しかしクローンヤクザ警備網はその風切り音を聞き逃さなかった!殺到するクローンヤクザ軍団!退路には遮蔽物がない!
◆CRAAAAAAAAAAASH!!!!
「ヌゥーッ!クローン風情がァ.....!イヤーッ!」
スティンガーは銃弾を浴びせられながら、意を決して廃工場の窓へと飛び込む!こうなれば、もはや残虐カスタムテッコによる残虐アンブッシュで敵ニンジャを一撃のもとに葬り去る他に手はない!CRAAAAAAAAAAAASH!!!!!
シナリオ通りであればここで回避ロールが必要だったが、早速死にそうな状況に大笑いしていて判定のことをすっかり忘れていた。
テッコによるチョップ突きがガラスを粉砕!次いで襤褸布のニンジャが息を切らせながらエントリー!BLAM!BLAM!BLAM!BLAM!BLAM!BLAM!BLAM!外からは絶えず銃弾が浴びせかけられる!
「こんなに数がいるなんて聞いてねぇぞ!!俺を嵌めやがったな!?」
無論、彼を嵌めて得する者などいない。アドレナリンの過剰分泌が不安定な彼の被害妄想を悪化させていた。彼はあくまでも一方的な狩りが専門であり、突然狩られる側に立たされたことで精神的余裕を完全に失っていた。
既にハードモードの場合、運搬クローンヤクザ*2がA1で待ち構えている。ドス・ダガーとチャカ・ガンによる決断的アンブッシュ!【回避】に失敗すれば2ダメージだ。戦闘シーンは2体を排除するまで継続する。
そしてこの深刻な精神状態が、ヤクザアンブッシュに対する反応を鈍らせてしまった!「「スッゾコラーッ!」」ドスダガークローンヤクザによる待ち伏せだ!その背後にはチャカガンクローンヤクザ!簡略化された三段撃ちタクティクスの布陣!
「イ、イヤーッ!!」
スティンガーは慌てて回避を試みる!ステータスの最大値は2だが、テッコのおかげで回避ダイスは3つもある!
回避 3d6>=4 = (2 2 2) 失敗
甘かった。流石にダイスが3つもあれば成功するだろうと高をくくっていた。なかなか芸術点の高いオチに笑い方が変になってきた。へへへへ。
「スッゾ!」決断的アンブッシュにより、ドスダガーがニンジャの脇腹に深々と突き立てられる!スティンガーは躱しきれぬ!
「グ、グワーッ!?テメェ.....!」
反射的にテッコを振りかぶる!しかしその視界にはチャカガンを構えたクローンヤクザの姿!「ス.....ッ.....ゾ......
鉛めいて鈍化する主観時間!スティンガーの脳裏には、これまで無慈悲に殺害してきたモータルたちの驚愕の表情が無数に飛来していた!ソーマト・リコール現象だ!
(クソが.....ここで死んでたまるかよ.....俺のライフワークは殺しだ....畜生、よりにもよってクローンに刺されるなんて!)
彼は血走った眼で拙いニューロンをフル回転させていた。テッコで弾丸を防ぐべきか、あるいは眼の前のクローンヤクザから始末するべきか?
コ......ラー!」イイヤーッ!」
ニューロンに火花が走る!チャカガンのトリガーが引き絞られ、残虐カスタムテッコが断頭チョップに加速!
BLAM!crack!
弾丸はテッコによって軌道を僅かに曲げられ、スティンガーの額を叩き割った。あるいは彼がチョップを試みなければ、致命傷を受けてしまうようなウカツはなかったかもしれない。
「アバッ.....!バカな.....!俺は....俺はニンジャなのに.....!サヨナラ!」
スティンガーは爆発四散した。自慢のテッコが最後まで振り下ろされることはなかった。
2:「スティンガー」まとめ
ステータスが低すぎる新規ニンジャだと、道中の時点で既にキツイ。この後も何度か似たようなサンシタでプレイしたが、途中で戦闘になるだけでボスに辿り着ける確率が激減した。彼らの犠牲が積み重なり、シナリオには新規キャラクターに求められるステータスの目安が追記されることとなった。
スティンガー=サン、テッコに包まれてあれ。
◆忍◆ ニンジャRPG名鑑#XXX 【スティンガー】 ◆殺◆
三本のアイクチ・ダガーが装着されたカスタムテッコによる刺突攻撃を得意とする。
モータルを刺殺して回る快楽殺人者だが、カラテはとても弱い。
3:ルートA「タンブルウィード」のケース
有象無象のニンジャたちがクローンヤクザに爆発四散させられまくる中、彼らとは一味違うニンジャがPOPした。
◆タンブルウィード
カラテ 6 体力 7
ニューロン 2 精神力 3
ワザマエ 6 脚力 3
ジツ 0 万札 0
◇装備や特記事項
『ノーカラテ・ノーニンジャ』、クロームハート、オーガニックスシ
これは大変強いのではないか。スティンガーでの失敗を活かし、ノーカラテ・ノーニンジャで全体の底上げを図り、テッコと迷ったがクロームハートで精神力を補強した。
ここまでのサンシタ連中と比べるとなかなか渋いキャラクターの予感がする。間違いなくカラテ強者だ。ワクワクしてきた。【ニューロン】が低いのはこう、無気力的なのかもしれない。
プレイ後、彼には「タンブルウィード」という名前を与えることにした。
◆潜入再び
ネオサイタマ南部のオハナ・バロウ。その中でも中心部から離れたひどい過疎エリアがここだ。久しく人の出入りはなく、そこかしこには植物が無秩序に生い茂っている。そんな放棄地帯で、耐水性PVCコートの男が腰までの草から音もなく身を起こした。彼はニンジャであった。
どちらのルートを選択しても、まずはクローンヤクザ警備を切り抜けなくてはならない。【ワザマエ:EASY】でスリケン殺、【連続側転】によって警備の隙間を掻い潜ることができる。
「......イヤーッ!」
ワザマエ 6d6>= 3 = (4 6 3 5 2 4) 成功
そのニンジャ、タンブルウィードはおもむろに警備クローンヤクザをスリケンヘッドショット殺!彼は独り言をつぶやきながら、音もなく廃工場へと最接近した。
(スリケンは楽でいい.....音を殺せるってのは、いいことだ....)
成功:君は慣れた手際でクローンヤクザ警備網に対処し、一切気が付かれることなく廃工場の入り口まで辿り着いた。扉は施錠されているが【ワザマエ】か【カラテ】で解錠できる。失敗した場合は選択したエリアに繋がる窓のどこかから内部に突入しよう。
タンブルウィードはのんびりとした足取りで、最小限の偵察を行う。侵入ルートは施錠された扉か、窓か。だが通路に歩哨はいない。
少し考えた後、彼はミリタリーニンジャ装束から幾つかの金属片を取り出した。扉に対して物理的なクラックを仕掛けようというのだ。
ワザマエ 6d6>=4 = (2 6 3 6 2 5) 成功
廃工場の錠前の相手などベイビー・サブミッションだ。ものの十数秒で扉は開き、漏れ出した内部の明かりがタンブルウィードの顔をほのかに照らす。その目元からは彼の年齢が窺い知れた。
【カラテ】判定でも良かったが、ここまで散々にスリケンを外し続けていたので、なんか悔しくて【ワザマエ】を選択した。そういうことだ。
廃工場の内部には明かりが灯っている。また、放棄されているにしては綺麗に掃除が行き届き過ぎている。最初から分かっていたことではあるが、やはり何者かがここに潜んでいることは間違いないようだ。
ニンジャが通路に足を踏み入れる。彼は静かに扉を閉め、飛び込んできていた騒がしい雨音を締め出した。既に彼のニンジャ聴覚は、屋内で動き回るクローンヤクザ存在を察知していた。
◆A2(搬入搬出口)
通路(A1)に敵の気配はないが、A2からはクローンヤクザの声が聞こえる。数は3。覗いてみると、トラックに木箱の積み込み作業を行っているようだ。彼らは無防備だが、放っておいても問題はなさそうだ。
手のスリケンを持て余し、数瞬思い悩む。余計なリスクは避けるべきだ。彼らは放置しておいても当分邪魔にはなるまい。
しかし無軌道ニンジャたちが何かを運び出そうとする?逆ならともかく、不可解な動きだ。彼は軽くため息をつくと、ドアを開いて中に滑り込んだ。
◇運搬クローンヤクザを仕留める
【ニューロン】+【ワザマエ】を足した数のダイスを任意で3つに分け、
ダイスロール(難易度:NORMAL)を行う。成功した数だけ音もなくスリケン殺できたことになる。
精神集中を使用する場合、3つのうち1つのダイス判定が自動成功することになる。
クローンヤクザたちは両手が塞がっている。すぐには動けないだろうが、周囲に警告されないためには数瞬で全員を始末しなくてはならない!
タンブルウィードが使用できるダイスは8つ。3分割すれば判定1回あたり2~3しか残らない。スティンガーにヤクザアンブッシュを3回連続で避けろと言っているようなものだ。つまり凄く難しい。過去の反省から、精神集中を使って判定ひとつを自動成功させることにした。
タンブルウィード 精神力 3>2
1回目 自動成功
2人のクローンヤクザが大きな木箱に手をかけ、持ち上げようとする。ここだ!その瞬間既に、3人目のクローンヤクザの脳天にはスリケンが突き刺さっていた!「「スッゾ!?」」
(.....簡単な話だ。どうすればいいか考えて、実行するだけなんだからな)
2回目 4d6>=4 = (6 3 2 2) 成功
3回目 4d6>=4 = (5 2 2 5) 成功
クローンヤクザは手を懐のチャカガンに伸ばす。しかし遅い!タンブルウィードは振りかぶった両手からスリケンを同時投擲!
「.....イイヤーッ!!!」
「「グワーッ!?」」クローンヤクザ同時スリケン殺!ワザマエ!ニンジャは息を吐き、ザンシンした。
事前情報の通りここは搬入搬出口のようだ。塗装が劣化して邪悪な様相に変貌した『ニャンチャン運送』のキャラクターロゴが付いた、古びたトラックが2台停められている。クローンヤクザはフォークリフトも使いながら木箱をこのトラックに積み込んでいた。
(そうだ、簡単な話だ。今も昔も、そう変わらん)
タンブルウィードは拾い上げたチャカガンの動作を機械的に確認し、ニンジャ装束に収める。何度も繰り返し体に染み付いた動作だ。こうするとき、彼は時折奇妙なセンチメントに襲われる。
◇木箱を開ける
木箱を【カラテ】で破壊した場合、中からはいくつかの「マキモノ」と「トロ粉末」の袋が転がり出てくる。マキモノを開いてみるなら、中にはエンシェント・カンジらしき謎の文字が羅列している。君は何故か薄ら寒い感覚を覚え【精神力】が-1されてしまう。
「....イヤーッ!」
カラテ 6d6>= 4 = (3 4 1 3 1 6) 成功
無造作に木箱を蹴り壊す!転がり出てきたのは違法トロ粉末のパッケージと、マキモノ?無軌道ニンジャにマキモノとは、おおよそ似つかわしくない品だ。怪訝に思いながらもマキモノを開く。
「これは....!」
綴られているのは.....エンシェント・カンジだろうか?タンブルウィードにその手の知識はない。実際は何の意味もない羅列なのかもしれない。しかし、謎の文字群は一瞬彼の手元で蠢いたように見えた!
タンブルウィード 精神力 2>1
センチメントの次はニューロンの疲弊か?くだらない。セイシンテキの不足だ。彼はかぶりを振り、梱包を荒々しく引き裂いてトロ粉末を摂取した。
タンブルウィード 精神力 1>3
この後、トラックから万札3を回収し、武器コンテナのハッキングには失敗している。この時点では、シナリオ中でボス戦に備えて武器を入手できる唯一の機会だったが、なんだかズルい気がしたので精神集中は使わなかった。むしろカラテがあるからそれでいいだろ、とか考えてた。
◆A3(資材倉庫)
この場所は資材倉庫というにはあまりにも寒々しい。運搬パレット用の錆びついた棚が幾つも並んでいるが、貨物は全く置かれていない。
倉庫は2階まで吹き抜け状態になっており、(13,4)の階段から手すり付きの足場に上がることができそうだ。
1Fではひとりのクローンヤクザが棚の間で無意味な巡回警備をおこない、別のひとりは何かが入った木箱を見張るようにその場から動かない。
箱の中身は雑多な略奪品か、あるいは武器のたぐいだろうか。やや興味を惹かれたが、思い直す。リスクを冒してまで調査する価値はないだろう。シャッターの向こう側からは何かの動作音が響いており、さらなるヤクザ戦力が想定される。
タンブルウィードは階段に足をかけた。
当然、箱の中身を知っていたので、今回は特に必要ないだろうと判断してスルーした。(卑怯!)ボス戦間際で事故を起こすのは避けたかったのだ。
◆A3→A4(資材倉庫2F→製造プラント2F)
君は階段を登り、2F部分に相当する足場に辿り着いた。ここには何も置かれていないが、A4の2Fに繋がるであろう小さなドアが壁に備わっている。またA4からは複数のバイタル反応と、ニンジャの気配を感じる。
大型機械の動作音に紛れ、タンブルウィードは女の激しい息遣いを聞き取る。なるほど。アンブッシュの好機だが、その後は他の戦力をどう捌く?彼は立ち止まり、再び思考を巡らせ.....隣室への扉を蹴り開けた!
かつてこの場所は、何らかの食品を製造するプラントであったのだろう。しかしこの部屋に飛び込んだ君が目にしたのは、着流しのクローンヤクザ軍団がベルトコンベアを流れるマキモノへと一心不乱に何事か書き続けるという狂気的マキモノ工場の様相だった!
そして2FのVIP監督エリアからそれを見下ろすのは、猛獣めいたメンポを付けた上半裸のニンジャ!彼はオイランをファックしていた。
タンブルウィード スリケン 6d6>= 5 = (3 3 6 6 4 4) 成功
敵ニンジャ 回避 5d6>= 4 = (1 5 4 6 4) 成功
「イヤーッ!」「イヤーッ!」スリケンアンブッシュを敵ニンジャはオイランを抱いたまま器用に回避!
「ドーモ、ツヴァイヘンダーです。マッポかと思えば、ニンジャだと?どういうことだ?」彼は傍らの大剣を手に取ると、オイランの首を落とした。
◆ツヴァイヘンダー (種別:ニンジャ)
カラテ 5 体力 4
ニューロン 4 精神力 4
ワザマエ 1 脚力 3
ジツ 2 万札 5
◇装備や特記事項
『ヘンゲヨーカイ・ジツ』、『突撃』
「ドーモ、タンブルウィードです。他人の庭を荒らせばボーで叩かれる。当然のことだ」コンパクトなミリタリーカラテの構え!
プロト版ではあくまでもただの無軌道ニンジャだったツヴァイヘンダー。能力値もそれに合わせた設定のつもりだったが、このときの私は対ニンジャ戦闘のデッドリーさをよく分かっていなかった。カラテ5は強い。
◆1ターン目◆
注:特殊ルールにより、アイサツ直後からハードモードが適用されている。
「ハッ!誰の庭だか知らんが、ロクな囲いもないようではな!イヤーッ!」直後、ツヴァイヘンダーは突進!グレートソードによる体重を乗せた危険な刺突攻撃を繰り出す!
ツヴァイヘンダー 突撃+カラテ 5d6>=4 (3 6 6 2 4) サツバツ!
ウワーッサツバツ!メモ用チャットログに悲鳴が残っていた。このあたりからダイスの出目がおかしくなる。
「イヤーッ!」紙一重で側転回避!愚直だが、油断ならぬカラテだ!「イヤーッ!」「グワーッ!」タンブルウィードは臆せず距離を詰め、掌底打ちを顎に食らわせる!突撃の勢いが回避行動を妨げているのだ!
タンブルウィード 回避(精神集中) 6d6>= 5 = (6 3 1 4 4 2) 成功
タンブルウィード カラテ 6d6>= 4 = (4 4 3 3 4 3) 成功
タンブルウィード 精神力 3>2
ツヴァイヘンダー HP 4>3
◆2ターン目◆
「イヤーッ!」突撃姿勢から刃を傾けた水平斬撃!「イヤーッ!」辛うじてダッキング回避!「イヤーッ!」強烈なチョップ突きによるカウンターカラテ!ツヴァイヘンダーはバックステップで間一髪回避!「イヤーッ!」
ツヴァイヘンダー カラテ 5d6>=4 = (4 6 5 6 5) サツバツ!
タンブルウィード 回避(精神集中)6d6>= 5 = (3 5 5 3 4 1) 成功
タンブルウィード 精神力 2>1
タンブルウィード カラテ 6d6>= 4 = (2 6 6 5 5 2) サツバツ!
ツヴァイヘンダー 回避 5d6>=4 = (5 2 1 1 1) 成功
◆3ターン目◆
「イヤーッ!」バックステップ回避の姿勢から予備動作なしのソード突きが流れるように繰り出される!「ヌウッ!」刃がタンブルウィードのメンポを掠め火花を散らす!反撃に転じられぬ!
ツヴァイヘンダー カラテ 5d6>=4 = (6 3 6 1 5) サツバツ!
タンブルウィード 回避(精神集中)6d6>= 5 = (2 1 1 1 3 4) 成功
タンブルウィード 精神力 1>0
タンブルウィード カラテ 6d6>= 4 = (3 2 2 3 3 1) 失敗
サツバツ!の嵐に動揺して、3ターン目からツヴァイヘンダーがヘンゲを使うという設定をすっかり忘れてしまっていた。しかしこの調子だと敵のダイスが増えるのは非常にマズイ。
◆4ターン目◆
「ARRRRRRRGHhhhhhhhhh....!!!!」ツヴァイヘンダーの上半身が突如として肥大膨張!どす黒く硬化した皮膚がトゲめいて隆起し、鎧のように彼を覆う!グレートソードは異常成長した左腕に飲み込まれ、さながら長大な槍めいた様相を呈していた!
「ARRRGH!」ソード突きの速度が数段上がる!「イヤーッ!」半身で回避!引き抜いたチャカガンをワン・インチ距離から叩き込む!BLAM!BLAM!BLAM!
しかし!「ヨロイ!」ツヴァイヘンダーの硬化した皮膚が鎧めいて銃弾を弾く!「イヤーッ!」「グワーッ!?」続けざまに右フックカウンター!
ツヴァイヘンダー ヘンゲ 6d6>=4 = (5 4 6 3 5 2) 成功
ツヴァイヘンダー 精神力 4>3
ツヴァイヘンダー カラテ 8d6>=4 = (1 4 5 3 5 5 5 3) 成功
タンブルウィード 回避 6d6>=5 = (4 1 2 4 5 3) 成功
タンブルウィード カラテ 6d6>= 4 = (1 5 2 6 1 2) 成功
ツヴァイヘンダー 回避 8d6>=5 = (6 2 6 2 4 1 5 3) 成功>カウンターカラテ
タンブルウィード HP 7>6
泥沼の戦いが始まった。処理簡略化のため1対1の戦闘をセッティングしたはいいが、お互いに全力で殴る避けるでもうなんか色々アレだ。このあたりで、ウルトラハードへのアトモスフィア変更忘れ、ヘンゲの回避ダイス計算間違いなど諸々ミスも出てきた。
◆5~8ターン目◆
「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」強烈なソードカラテとコンパクトなミリタリーカラテが交錯する!「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!?」カラテラリーを制したのはタンブルウィードだ!ヤリめいたサイドキックがヨロイの脆弱部に叩き込まれる!
◆5ターン目
ツヴァイヘンダー カラテ 8d6>=4 = (4 1 1 6 4 4 1 4) 成功
タンブルウィード 回避 6d6>=5 = (5 4 1 5 3 5) 成功
タンブルウィード カラテ 6d6>=4 = (5 5 1 1 2 2) 成功
ツヴァイヘンダー 回避 8d6>=5 = (3 4 5 3 5 2 2 4) 成功
◆6ターン目
ツヴァイヘンダー ヘンゲを延長 精神力 3>2
ツヴァイヘンダー カラテ 8d6>=4 = (1 3 5 6 1 3 4 6) サツバツ!
タンブルウィード 回避 6d6>=5 = (5 3 6 6 5 1) 成功
タンブルウィード カラテ 6d6>=4 = (2 3 4 4 1 1) 成功
ツヴァイヘンダー 回避 8d6>=5 = (1 4 3 2 3 4 6 6) 成功
◆7ターン目 ウルトラハードモード突入
ツヴァイヘンダー ヘンゲを延長 精神力 2>1
ツヴァイヘンダー カラテ 8d6>=4 = (4 5 2 2 5 5 3 2) 成功
タンブルウィード 回避 6d6>=6 = (4 4 1 6 4 5) 成功
タンブルウィード カラテ 6d6>=4 = (4 5 4 6 4 2) 成功
ツヴァイヘンダー 回避 8d6>=6 = (3 4 5 3 5 2 2 4) 成功
◆8ターン目
ツヴァイヘンダー ヘンゲを延長 精神力 1>0
ツヴァイヘンダー カラテ 8d6>=4 = (2 3 6 1 5 1 6 3) サツバツ!
タンブルウィード 回避 6d6>=6 = (6 2 4 1 3 3) 成功
タンブルウィード カラテ 6d6>=4 = (3 2 6 2 5 3) 成功
ツヴァイヘンダー 回避 8d6>=6 = (5 3 3 5 1 5 2 2) 失敗
ツヴァイヘンダー HP 3>2
◆9~10ターン目◆
奇怪なヘンゲが解ける!しかしその爆発的カラテは健在!「イヤーッ!」「イヤーッ!」上段からの斬撃をバックフリップ回避!「イヤーッ!」地面を蹴り、拳を送り返す!「イヤーッ!」ツヴァイヘンダーは右腕防御!
しかし、その右腕は連なるカラテムーブメントの布石!「死ねーッ!」大剣の腹が横薙ぎに叩きつけられる!「グワーッ!」タンブルウィードはくの字に折れ曲がり、下層階へとワイヤーアクションめいて吹っ飛んだ!
「グワーッ!」タンブルウィードは製造プラントの床へと叩きつけられる!ツヴァイヘンダーも油断なく追撃!「イヤーッ!」「イヤーッ!」起き上がりざまのウィンドミル回し蹴りをグレートソードで防御!
◆9ターン目
ツヴァイヘンダー カラテ 5d6>=4 = (6 6 6 5 5) サツバツ!
タンブルウィード 回避 6d6>=6 = (2 4 6 3 4 2) 成功
タンブルウィード カラテ 6d6>=4 = (4 3 5 2 3 3) 成功
ツヴァイヘンダー 回避 5d6>=6 = (6 2 4 4 3) 成功
◆10ターン目
ツヴァイヘンダー カラテ 5d6>=4 = (6 6 3 3 6) サツバツ!
タンブルウィード 回避 6d6>=6 = (5 3 3 5 4 1) 失敗
サツバツ! 1d6 = (1)「死ねーッ!」腹部に強烈な一撃!
タンブルウィード HP = 6>3
タンブルウィード カラテ 6d6>=4 = (4 3 5 2 3 3) 成功
ツヴァイヘンダー 回避 5d6>=6 = (6 2 4 4 3) 成功
ツヴァイヘンダーの異常な出目の良さには乾いた笑いしか出てこない。間違いなくRPG特有の乱数的なノロイ攻撃を受けている。大分げんなりしていたようで、ログにはぼやきが混じり始めていた。セイシンテキの不足。
◆11~13ターン目◆
「イヤーッ!」「グワーッ!?」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」徐々にタンブルウィードのカラテが精彩を欠く!落下時の衝撃で軽い脳震盪を起こしているのだ!
タンブルウィードは連続バック転で距離を稼ぎ、スシを咀嚼!
ツヴァイヘンダーは追いすがる!「イヤーッ!」ソード突!「イイヤーッ!」掌底で剣先を逸し、チョップ突きのカウンターを繰り出す!「イヤーッ!」右腕でチョップを逸らす!しかし既にタンブルウィードはワン・インチ距離!「イヤーッ!」「グワーッ!?」無防備な胴体に強烈なブロウが打ち込まれる!
◆11ターン目
ツヴァイヘンダー カラテ 5d6>=4 = (1 2 2 3 4) 成功
タンブルウィード 回避 6d6>=6 = (4 5 1 2 3 4) 失敗
タンブルウィード HP = 3>2
タンブルウィード カラテ 6d6>=4 = (4 5 2 6 5 6) 成功
ツヴァイヘンダー 回避 5d6>=6 = (4 6 5 2 3) 成功
◆12ターン目
ツヴァイヘンダー カラテ 5d6>=4 = (3 5 5 5 6) 成功
タンブルウィード 回避 6d6>=6 = (1 4 5 4 2 4) 失敗
タンブルウィード HP = 2>1
タンブルウィード その他の行動 オーガニックスシを使用
タンブルウィード HP = 1>4
◆13ターン目
ツヴァイヘンダー カラテ 5d6>=4 = (1 1 3 6 2) 成功
タンブルウィード 回避 6d6>=6 = (5 6 3 3 6 1) 成功>カウンター
ツヴァイヘンダー 回避 5d6>=6 = (1 1 3 2 6) 成功
タンブルウィード カラテ 6d6>=4 = (6 2 2 5 5 2) 成功
ツヴァイヘンダー HP = 2>1
◆14~16ターン目◆
打撃を受けたツヴァイヘンダーの目がギラリと光る!「イイイイヤーッ!!!」カラテ衝撃のまま胴体を回転させ、遠心力でグレートソード加速!「グ、グワーッ!?」タンブルウィードの両腕をケジメした!
「これでもう何もできまい!」「.....ほざけ!」タンブルウィードはバックフリップと同時にいびつなサマーソルトキックを繰り出す!ツヴァイヘンダーは側転回避!2人のニンジャはメンポの下で獰猛に笑っていた!
「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」
(良くないな、非常に良くない.....)タンブルウィードは敵ニンジャの迷いなきカラテに内心舌を巻いていた。油断したつもりはなかったが、このザマだ。衰えを補うためのサイバネが、今では彼の心臓が命を外へと吐き出す助けになってしまっている。
◆14ターン目
ツヴァイヘンダー カラテ 5d6>=4 = (6 6 4 6 5) サツバツ!
タンブルウィード 回避 6d6>=6 = (1 1 2 5 3 5) 失敗
サツバツ! 1d6 = (5)「これで手も足も出まい!」敵の両腕を切り飛ばした!
タンブルウィード HP = 4>2
タンブルウィード カラテ 6>4
タンブルウィード ワザマエ 6>4
タンブルウィード カラテ 4d6>=4 = (5 2 3 3) 成功
ツヴァイヘンダー 回避 5d6>=6 = (6 3 5 3 5) 成功
◆15ターン目
ツヴァイヘンダー カラテ 5d6>=4 = (5 5 1 5 5) 成功
タンブルウィード 回避 4d6>=6 = (3 6 2 4) 成功
タンブルウィード カラテ 4d6>=4 = (5 3 5 2) 成功
ツヴァイヘンダー 回避 5d6>=6 = (6 1 4 1 4) 成功
◆16ターン目
ツヴァイヘンダー カラテ 5d6>=4 = (4 1 3 3 5) 成功
タンブルウィード 回避 4d6>=6 = (2 3 5 5) 失敗
タンブルウィード HP = 2>1
タンブルウィード カラテ 4d6>=4 = (4 4 2 5) 成功
ツヴァイヘンダー 回避 5d6>=6 = (1 5 5 6 2) 成功
最早ヤケクソでダイスを振っていた。メモ用チャットログには出目に対するツッコミとモウダメダー!的な悲鳴が積み上がる。
◆17ターン目◆
「イヤーッ!」グレートソードによる致命的な突きが繰り出される!相手もまた満身創痍!決着を付けんとする一撃だ!だが!
「イヤーッ!」タンブルウィードは、突き出された巨大剣の先端を踏み台に跳躍!「何だと.....!」ツヴァイヘンダーは驚愕に目を剥く!
彼が着地したのは無防備な右前方のワン・インチ距離!反射的に右手で防御姿勢を取る!しかし、タンブルウィードには両腕がない!であればそのカラテは.....必然的に低い位置を狙う!
「シマッタ.....!」ツヴァイヘンダーは敵の次なる攻撃を察するが、もう遅い!「イイイイヤーッ!!!」プロテクターで強化された膝蹴りが、ツヴァイヘンダーの急所を容赦なく破壊する!「アバーッ!!」サツバツ!
◆17ターン目
ツヴァイヘンダー カラテ 5d6>=4 = (1 6 4 1 2) 成功
タンブルウィード 回避 4d6>=6 = (2 6 1 4) 成功
タンブルウィード カラテ 4d6>=4 = (6 1 4 6) サツバツ!
ツヴァイヘンダー 回避 5d6>=6 = (2 5 5 5 5) 失敗
サツバツ! 1d6 = (3)「苦しみ抜いて死ぬがいい」急所を情け容赦なく破壊!
ツヴァイヘンダー HP = 1>-1
ツヴァイヘンダー 精神力 = 0>-2
ウオオオーッ!サツバツ!ここで追加のコロナを開けた。
「ゴホッ.....俺は腕が使えなくても戦える。訓練を受けてるんだよ。ガキが」
タンブルウィードはよろめきながら後退りし、ザンシンした。両腕からは深刻な出血が続いている!
「ゴ、ゴホッ.....バカな.....俺のカラテが...!!」ツヴァイヘンダーは大量出血し、重症だ。「マ、マキモノ.....を!手に入れたのに.....!ニンジャ....ニンジャアー........サヨナラ!!」彼は血走った目で何事か喚き、爆発四散した。
ツヴァイヘンダーが爆発四散したあとも、彼はしばらく動けなかった。死に際の意味深な言葉、未だ作業を続ける着流しクローンヤクザ。伝えるべき情報は持っていたが、彼はIRCをタイプするための腕を失っていた。
(.....まぁ、確かに。足でスシを食うことはできんな)
タンブルウィードは無軌道ニンジャの勝ち誇ったセリフを思い出し独りごちると、その場にどさりと腰を下ろした。
4:「タンブルウィード」まとめ
ボス戦闘が辛い。ただひたすら機械的にダイスを投げまくるのはかなり大変だった。ボスが想定以上に強いキャラクターだったこともあるが、1対1という状況が逆に戦闘処理を助長化させてしまっていた。
運の要素はともかく、戦って勝てるギリギリの目安がなんとなく見えたのは成果と言える。この例も参考に、戦闘難易度の調整とテンポアップを図るため幾つかの特殊ルールやオプションが用意されることになった。
公開中の最終版でも今回の2人を何度か戦わせてみている。1対1で戦い、相手を爆発四散させるまでに3~5ダメージは受ける、という程度の難易度に落ち着いている印象だった。勿論サツバツ事故が起こらなければの話だが。
◆忍◆ ニンジャRPG名鑑#XXX 【タンブルウィード】 ◆殺◆
ソウカイヤの斥候ニンジャ。電子戦争の従軍経験者でもある。
無気力的だが任務には忠実で、銃器を取り入れたミリタリーカラテで敵を抹殺する。
5:ルートB「タイダウン」のケース
「イヤーッ!」銃弾を避けながら、窓を突き破ってニンジャが室内にエントリー!前転着地後、放たれたスリケンが将棋クローンヤクザの脳天に突き刺さる!「グワーッ!」
「ザッケンナコラー!」将棋クローンヤクザの片割れがチャカガン応戦!BLAM!ニンジャは側転回避し、再びスリケン投擲!「グワーッ!」
「スッゾコラー!?」ドアを蹴破り、ショットガンクローンヤクザが現れる!躊躇なく散弾発射!BANG!しかしその軌道はニンジャ第六感とサイバネアイの予測機能により事前察知が可能!
「イヤーッ!」さらなる連続側転で面攻撃を逃れ、ショットガンヤクザをスリケン殺!ベイビー・サブミッションだ!モータル時代とは比べ物にならないニューロンの冴えが、この容赦ない殺戮を後押ししている!
ニンジャ 回避 5d6>=4 = (2 2 4 3 3) 成功
ニンジャ スリケン 4d6>=4 = (3 4 2 1) 成功
将棋クローンヤクザ チャカガン 3d6>=4 = (1 1 4) 成功
ニンジャ 回避 5d6>=4 = (6 5 4 1 5) 成功
ニンジャ スリケン 4d6>=4 = (4 4 1 4) 成功
クローンヤクザ ショットガン 3d6>=4 = (4 6 6) 成功
ニンジャ 回避 5d6>=4 = (2 1 5 2 4) 成功
ニンジャ スリケン 4d6>=4 = (3 3 1 4) 成功
ニンジャと化したあの日と、やっていることは同じだ。次々と襲い来る敵を撃ち殺し、新しい武器を手に入れ、それで敵を殺す!明快だ!
そのニンジャ、タイダウンは死体からショットガンを拾い上げると、廃工場の奥へと決断的に走り出した!
◆タイダウン
カラテ 2 体力 2
ニューロン 5 精神力 5
ワザマエ 2 脚力 1
ジツ 2 万札 0
◇装備や特記事項
カナシバリ・ジツ、サイバネアイ、オーガニックスシ
タイダウンはタンブルウィード以降に登場したキャラクターであり、テストプレイで始めてジツを習得したキャラクターでもあった。ジツ持ちの敵が相手なので、カナシバリ・ジツは相当有利なのでは?と思っていたのだが.....。
最短ルートでニンジャ接触可能性エリアに向かうタイダウン!B5への扉を蹴破るが、そこに奇妙な炎が押し寄せる!アンブッシュだ!
タイダウン 回避 5d6>=5 = (6 2 2 5 6) 成功?
タンブルウィードでの失敗を活かし、この時点で回避ダイス半減の特殊ルールを導入していた。はずが、すっかり忘れて普通に回避判定を行っている。
※なおこの炎は近接攻撃扱いなのでアトモスフィアの影響を受けている。
「イヤーッ!」タイダウンは前転で炎を躱し、室内へエントリー!
「俺のカトンを躱した.....?お前、ニンジャか。気に入らないな。.......ドーモ、ドレッドソードです」アンブッシュを仕掛けたファイアパターン装束のニンジャは舌打ちしながらアイサツした。その手にはカトン・ジツの名残!
「ドーモ、タイダウンです。不埒な無軌道者め。好き勝手に悪逆を働いてくれたツケは払ってもらう」侮蔑的な感情が込められている!
タイダウンは末端のドロップアウト・マッポであった。その出自故か、無軌道ニンジャ、悪徳マッポの殺害に異様な執着を持つ。一度目をつけたら、どんな悪辣な手段を使ってでもそれを成し遂げようとする危険ニンジャだ!
当然、無軌道者であるドレッドソードもその殺害対象である!
◆1ターン目◆
「イヤーッ!」タイダウンの目が怪しく光る!カナシバリ・ジツだ!「ヌウッ!」ドレッドソードは抵抗するが、そこに散弾が押し寄せる!「死ね!」BANG!「イヤーッ!」側転回避!
「イヤーッ!」ドレッドソードは逆袈裟のチョップ斬撃で反撃!その軌跡に奇妙な火炎が発生する!カトン・ジツだ!「イヤーッ」タイダウンはブリッジ回避!
◆1ターン目 ハードモード
タイダウン カナシバリ・ジツ 7d6>=5 = (5 6 5 1 6 1 6) 成功
タイダウン 精神力 5>4
ドレッドソード 精神対抗 精神力 5>3
タイダウン ショットガン 4d6>=4 = (5 2 1 2) 成功
ドレッドソード 回避 3d6>=4 = (1 6 2) 成功
ドレッドソード カトン・ジツ 6d6>=4 = (4 2 5 5 5 4) 成功
タイダウン 回避(精神集中) 3d6>=5 = (4 2 2) 成功
ドレッドソード 精神力 3>2
タイダウン 精神力 4>3
見返してみると、カナシバリ・ジツの処理が現行ルールとは違う気がする。1/24のテストプレイなので、1/30の更新でルールが変わったのかな?
テストプレイ時にはジツの効果が『次の手番に行動不可』だった(と思う)ので、カナシバリに成功しても余裕で回避されまくりで悲しい気持ちになった。アイエエエ、カナシバリなのに動けるのナンデ.....。大誤算だ....。
◆2~4ターン目◆
「イヤーッ!」「イヤーッ!」カナシバリに対抗する!そこにショットガン!「死ねーッ!」BANG!「イヤーッ!」ドレッドソードは散弾を潜り抜けワン・インチ距離に!断頭チョップを繰り出す!「イヤーッ!」「イヤーッ!」バック転回避!
カナシバリ!否、近接カラテ応酬により集中できない!ジツは不発!「イヤーッ!」タイダウンは連続側転で距離を稼ぎ、ショットガン威圧射撃!BANG!「イヤーッ!」ドレッドソードは散弾を躱し、連続側転で追いすがる!そしてカラテ!「イヤーッ!」「.....グ、グワ!」チョップがタイダウンの肩を粉砕!
「イ、イヤーッ!」タイダウンは打撃を受けながらも、カナシバリ・ジツの発動を試みる!「ヌ、ヌウッ!これは.....!」ドレッドソードの動きが鈍り始める!「死ね!ドレッドソード=サン、死ねーッ!」BANG!再びのショットガン射撃!ドレッドソードは辛うじてこれを回避!だがもう動けぬ!
◆2ターン目
タイダウン カナシバリ・ジツ 7d6>=5 = (5 1 4 1 1 4 1) 成功
タイダウン 精神力 3>2
ドレッドソード 精神対抗 精神力 2>0
タイダウン ショットガン 4d6>=4 = (1 4 6 3) 成功
ドレッドソード 回避 3d6>=4 = (2 5 1) 成功
ドレッドソード カラテ 3d6>=4 = (2 6 1) 成功
タイダウン 回避 3d6>=5 = (3 6 2) 成功
◆3ターン目 ウルトラハードモード
タイダウン カナシバリ・ジツ 7d6>=5 = (2 4 1 2 3 4 2) 失敗
タイダウン 精神力 2>1
タイダウン 連続側転 4d6>=4 = (1 1 1 4) 成功
タイダウン ショットガン 4d6>=5 = (4 5 2 2) 成功
ドレッドソード 回避 3d6>=4 = (6 3 2) 成功
ドレッドソード 連続側転 2d6>=4 = (6 3) 成功
ドレッドソード カラテ 3d6>=5 = (1 6 3) 成功
タイダウン 回避 3d6>=6 = (4 1 4 3 5) 失敗
タイダウン HP 2>1
◆4ターン目 ウルトラハードモード
タイダウン カナシバリ・ジツ 7d6>=5 = (1 6 2 6 5 2 6) 成功
タイダウン 精神力 1>0
タイダウン 連続側転 4d6>=4 = (1 1 1 4) 成功
タイダウン ショットガン 4d6>=4 = (5 6 1 1) 成功
ドレッドソード 回避 3d6>=4 = (1 6 1) 成功
カナシバリの頼りなさにアイエエエ的な嘆きがログに溜まり始めた。敵の回避に制限を全く掛けられないので、ワザマエ型はかなり不利かもしれない。見直すと、連続側転の回避ダイス処理にもミスがあった。
◆5~7ターン目◆
「死ねーッ!」BANG!散弾!「イヤーッ!」「イヤーッ!」ブリッジ回避からの反動チョップ突き!「イヤーッ!」バックステップ回避!
「死ねーッ!」BANG!スラムファイアによる追い散弾射撃!「イヤーッ!」ドレッドソードは側転回避!タイダウンの逆の肩を粉砕せんと再びチョップ斬撃を繰り出す!「イヤーッ!」ショットガンで斬撃を受ける!
「死ね!死ねーッ!」BANG!もはやヤバレカバレだ!「イヤーッ!」ドレッドソードはダッキング回避!「イイヤーッ!」そして再びの逆袈裟チョップ斬撃!回避は.....間に合わぬ!
「ア、アバーッ!?」タイダウンの首がへし折られる!
◆5ターン目
タイダウン ショットガン 4d6>=4 = (1 4 4 1) 成功
ドレッドソード 回避 3d6>=4 = (6 4 3) 成功
ドレッドソード カラテ 3d6>=4 = (4 3 5) 成功
タイダウン 回避 3d6>=6 = (3 6 4) 成功
◆6ターン目
タイダウン ショットガン 4d6>=4 = (1 6 4 1) 成功
ドレッドソード 回避 3d6>=4 = (1 5 5) 成功
ドレッドソード カラテ 3d6>=4 = (4 5 3) 成功
タイダウン 回避 3d6>=6 = (4 2 6) 成功
◆7ターン目
タイダウン ショットガン 4d6>=4 = (4 1 1 5) 成功
ドレッドソード 回避 3d6>=4 = (4 1 4) 成功
ドレッドソード カラテ 3d6>=4 = (1 5 6) 成功
タイダウン 回避 3d6>=6 = (2 2 3) 失敗
タイダウン HP 1>0
実はこの後も、手持ちのスシを食べて回復したと思い込んで9ターン目まで戦闘を続けていた。9ターン目には爆発四散するハメになったが。
「ア、アバッ......!まだ、まだ殺さなくては......ならないのに......!」
タイダウンの脳裏に再び、ニンジャとなったあの日の光景が蘇る。
押し寄せる敵、すなわち同僚マッポたちに向けてヤバレカバレにマッポガンのトリガーを引き絞る。何をしたか?偶然知った上司の堕落行為の黙認を求められ、拒否した。それでも、本来なら単なるムラハチで済んだはずだ。
過酷なマッポ生活のストレスに圧殺されかける中で、カヤカは蔓延する堕落行為の存在、強いほうが正義、というどうしようもない社会の仕組みを学んでいた。故に、衝動的だったが、先に引き金を引いたのはカヤカだった。
どんな悪辣な手段を使ってでも、自分が正義だと証明する必要があると思った。カヤカの精神は既におかしくなってしまっていた。
何発の銃弾を撃ち、何発の銃弾を受けたかは分からないが、マッポガンはいつの間にかスリケンに変わっていた。カヤカはタイダウンとなり、殺戮の使命を帯びたことを理解した。
それがこんな所で、無軌道ニンジャなどに.....!
「オノレ.....!次は、もっと殺す.....!.....サヨナラ!」
タイダウンはハンニャめいた形相で呪詛ハイクを吐き、爆発四散した。
6:「タイダウン」まとめ
アイエエエ....。カナシバリ、ナンデ.....。
遠距離武器がアトモスフィアの影響の対象外なので、ワザマエ型のキャラクターが一方的に不利な印象を受けた。実際、なんか強そうなジツ(ダメだった)を併せ持っていても一方的にボコボコにされてしまった。泣きそうだ。(単純にソロプレイではシナジーを得にくい組み合わせだった気もする。)
この雪辱を果たすために「【射撃】もアトモスフィア環境下における回避難易度上昇の影響を受ける」という特殊ルールが用意された。私怨だ。
◆忍◆ ニンジャRPG名鑑#XXX 【タイダウン】 ◆殺◆
ソウカイニンジャ。スリケンや銃器など飛び道具を主体的に扱う。
強力なカナシバリ・ジツで動きを止めた相手を遠距離から攻撃する卑怯戦術を取る。
↓
末端ドロップアウト・マッポに邪悪なニンジャソウルが憑依。
精神的な問題を抱え、歪な正義感に基づいて悪人に私刑を下していた。
なおタイダウンは女性のイメージだったが「女デッカーはともかく女マッポなんて居たか?」ということでリプレイでは取り敢えずグワらされた。
7:最後に
結論「シナリオの難易度調整はできればしたくない」、「ソロシナリオのリプレイは書くのが大変」というところに落ち着きました。書きっぱなしで不法投棄、各々NMの裁量に任せるのが一番健全かもしれません。後者はニューロンに不可が掛かるからダメ。
私はプレイヤーキャラクターにどうしても愛着を持ってしまうので、今回のキャラクターたちは今後のテストプレイで難易度調整のモデルケースとして使えたらと考えています。場合によっては再びリプレイモドキに登場して「スティンガー=サンだと!貴様、死んだはずでは.....!?」的なことがあるかもしれません。彼は望み薄ですが。
なおリプレイ中にPOPしたニンジャたちは、シナリオなりリプレイなり好きに使用してください。彼らはその辺に自生している、食べられる草みたいなものなのです。
「ペイント・ザ・ハイドアウト・レッド・オールモスト・ブラック」 終わり
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