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【NJRPG/プレイエイド】基本5系統のジツの読み替え

コンジャラーの陰から飛び蹴りを繰り出してきたのはディヴァーラーである!ニンジャスレイヤーは咄嗟にブリッジで蹴りを回避!このケズリカラテを受ければ面倒な事になる。その隙にコンジャラーはジツを完成させた。見よ!三人のニンジャの両脇に再び新たな二人が浮かび上がったではないか!
ー【モータル・ニンジャ・レジスター】より

この記事は「ニンジャスレイヤーTRPG」におけるキャラクターの構成要素のひとつ「ジツ」の種別について、効果をそのままに名称や描写だけを変更して個性付けを行う「読み替え」のアイデアを提案するものです。

中にはやや強引な読み替えや、場合によってはロールプレイとして成長方針のススメや縛りが含まれる項目もあるため、実際にはプレイグループの参加者とよく相談してから運用するようにしてください。

なお本記事で読み替え元として参照されているのは、「ニンジャスレイヤーTRPG初版」の『基本5系統のジツの拡張』に収録されている5種類のジツとなっています。これは初版向けのランダムジェネレーターソフトに収録していた読み替えアイデアを、抜粋的に記事化しているためです。ですが細かな部分(特に★系ジツについて)を無視することで2版のシステム向けの「読み替え」として使用することはできますし、少なくともあなたのニンジャにユニークな特徴付けを行う助けになるでしょう。

『☆ムテキ・アティチュード』の読み替え

エスケープメント・ジツ(ムテキ・アティチュード):アイキ・ニンジャクランの特殊な防御アーツをムテキ・アティチュードで表現する。『◉タツジン:アイキドー』や『◉タツジン:ジュー・ジツ』などと組み合わせると、よりアイキ・ニンジャクランらしさが出るだろう。

『★★エネルギー・スリケン』はカラテ・インパクトを攻撃者にそのまま跳ね返す、極めて高度なエスケープメント・アーツとして読み替えることもできる。

トゥールビヨンのニューロンに一瞬、激烈な殺意が燃え上がる!二人のニンジャは同時に半身の姿勢を取った。一触即発!ヴォルテージの両腕に青白いスパークが弾ける。トゥールビヨンも平手を腰の前で上に向けた独特のカラテを構える。エスケープメント・ジツの予備動作……敵が仕掛けて来れば……!


タタミ・ジツ(ムテキ・アティチュード):術者が生成する超常のタタミをムテキ・アティチュードで表現する。【ジツ】値が上昇した場合、戦闘スタイルによって様々な応用的な読み替えが可能である。例えば味方を護るような巨大なタタミを生成できるようになったとする場合は『★ムテキ・メイル』や『★★ムテキ・フィールド』が良いだろうし、タタミによる拘束打撃やタタミ・ギロチンは『★ムテキ・ウェポン』や『★★エネルギー・スリケン』で表現することができる。

 ダークニンジャのニューロンが加速した。このあとタタミ越しの掌打が来る。ソガ・ニンジャは召喚タタミで盾めいて敵の攻撃を防ぐとともに、それを掌で打ち、衝撃波を浸透させて向こう側の敵を攻撃する攻防一体のカラテを得意としたという。自らの目で歴史的アーツを目にする感慨は残念ながら皆無。


エンハンス型ムテキ・アティチュード:術者のジツが身体ではなく、大盾などの防具にエンハンスを行い、防御力を高めるタイプのムテキ・アティチュードであるとして読み替える。これについては特別補足することはない。

「イヤーッ!」ドラゴンベインの落下地点にはやはりガーディアン!投擲攻撃に続き、今度は直接の落下刺突で殺そうというのだ。この攻撃を防げねばガーディアンはプリンセプス同様にクズ肉となってしまう事は必定!アブナイ!「イヤーッ!」ガーディアンは絶対の自信を見せて、残る大盾を構えた!


コウカク・ニンジャクラン(ムテキ・アティチュード):ムテキ・アティチュードの恐るべき防御力を、強靭な全身鎧とムテキのジツ両者に由来するものとして読み替える。あるいは『★★鋼鉄の肉体』を習得するまではあくまでもジツによる防御を行っているものとしても良いだろう。

攻撃的な『★ムテキ・ウェポン』などは、タラバ・ニンジャが見せたような異形への変形を部分的に発現しているものとしても良い。

タラバ・ニンジャ自身はとっさに鎧を脱ぎ捨て、即死を免れたが、そうなると今度はスリケンに対して無防備を晒すこととなる。すなわち、師匠と同じ道をたどるのである。マシラは勝利を確信して笑ったが、四方八方からスリケンが投じられた瞬間、タラバはムテキ・アティチュードを行使した。


ヨロイ・ニンジャクラン(ムテキ・アティチュード):ムテキ・アティチュードの恐るべき防御力を、頑強な鎧によるものと読み替える。防御性能と身軽さを両立したクランの再現的読み替えのため、『★ムテキ・ウェポン』など攻撃的なジツは原則取得しないことが望ましい。

これらは超常の鎧を生成したり、特殊な鎧との親和性を示す『ソナエ・ニンジャクラン』として読み替えるのも良いだろう。

「俺様にスリケンは効かぬ」スクワッシャーの鉛色ニンジャアーマーが、無差別的に投擲されるラバーダックのスリケンを跳ね返す。彼はじりじりとニンジャスレイヤーに接近する。「だがお前にはスリケンが効く」然り。ニンジャスレイヤーは飛来するスリケンを躱しながら対峙する事を強いられている。


ヒカリ・ジツ|結晶ヨロイ(ムテキ・アティチュード):ムテキ・アティチュードの防御性能を、ヒカリ・ジツによって生成される結晶の鎧に読み替える。これらはより攻撃的な性質を持つほうが差別化できるため、基本的には自己強化的な★系ジツを優先的に取得するとそれらしさが出る。

また『★ムテキ・ウェポン』などによるダメージの増加効果は、単純に腕を武器化するのではなく、接触部の結晶化や侵食によるスリップダメージのように描写すると面白いだろう。

これぞジルコニアの恐るべきジツ、ヒカリ・ジツ!いや、それよりもジルコニアに何が起こったのだ!?「ヒカリ・ジツが力を増し、ヌンチャクを通して伝わる……これは本物……聖なるヌンチャク!」ヌンチャクが輝き、ジルコニアを禍々しい結晶の鎧が覆っていく。


ドトン・シールド・ジツ(ムテキ・アティチュード):ムテキ・アティチュードの防御性能を、身体エンハンスではなくドトン生成された壁によるものとして読み替える。【ジツ】値が上昇した場合、『★ムテキ・シールド』や『★ムテキ・フィールド』といった味方に対しても恩恵のあるジツを優先して獲得することが望ましい。

『★ムテキ・ウェポン』など攻撃的なジツは、ドトンにより生成した武器や、あるいは腕をドトン装甲によって覆ったなどとして表現するのも良いだろう。

しかしその矢は阻まれた。キョート側前線基地の東側の地面が前触れなしに数十メートル隆起したのだ。これはカブキコムのニンジャ、グレイヴディガーによるドトン・シールド・ジツである。隆起した泥土は数秒で砂塵に変わり、散った。


エナジードレイン・ジツ(ムテキ・アティチュード):ムテキ・アティチュードによる防御能力を、エナジードレイン・ジツによってもたらされた常人の3倍の耐久力として読み替える。

【ジツ】値が上昇した場合、『★★エネルギー・スリケン』か『★イタミ吸収の構え』のどちらかを優先して取得する。術者は攻撃的に敵の生命エネルギーを吸い上げているのではなく、カラテ押収の接触時に少しずつエネルギーを奪っているとして解釈し、これらの★ジツによってそのエネルギーを回復に用いているのか攻撃に用いているのかを決定する。

「トッタリ!」イビルヒーラーは踏みとどまり、ニンジャスレイヤーに掴み掛った!「この俺のエナジードレイン・ジツは無敵! ニンジャであろうとその生命エネルギーを吸収せしめ殺す点では、非ニンジャのクズ相手と同じ簡単極まる作業よォーッ!」


サイコリフレクト・ジツ(ムテキ・アティチュード):遠隔攻撃に対する迎撃能力をムテキ・アティチュードによって読み替える。ロールプレイとして、遠隔攻撃以外にはムテキのジツを使用しない、と自ら制限を課すことでこれはより説得力を増すだろう。

『★ムテキ・フィールド』はサイコリフレクト・ジツのより広域的な行使を、『★★エネルギー・スリケン』は文字通り"反射"して相手を攻撃するムーブメントをそれぞれ再現することができる。

然り、フリージアのサイコリフレクト・ジツは飛び道具の一切を跳ね返す。勝てるイクサの筈だった……勝てるイクサの筈……!「正々堂々やろうぜ。一対一で、キレイなカラテでよ……」恐るべき欺瞞。そして、何たる恐るべきか、キリングフィールド・ジツ!


『☆ヘンゲヨーカイ・ジツ』の読み替え

浴びせカラテ(ヘンゲヨーカイ・ジツ):厳密にはジツではないが、ビッグニンジャの巨体とそれに見合わぬアクロバティックな動きを組み合わせたカラテをヘンゲヨーカイ・ジツによるバフで表現する。

【ジツ】値が4以上に成長した場合、そもそも別の系統のジツ使いが「浴びせカラテ」を使っていたものとして、『★ジゴクの炎』をカトン・ジツとしたり、様々な上位系のヘンゲによる回避ダイスボーナスを『ムテキ・アティチュード』に読み替えたりしても良いだろう。

次の瞬間、アダマンタインは爆発的瞬発力で突進!殺人キャノンボールめいた勢いで飛び掛かる!浴びせカラテストレートだ!「ウオーッ!」「イヤーッ!」アンバサダーは紙一重の小跳躍でこれを回避し、敵の鼻先数インチに浮く!メイジン!彼のすぐ後ろで、庵の壁が二部屋に渡って吹き飛ばされた!


アクマ・ニンジャクラン(ヘンゲヨーカイ・ジツ):読み替えジツの表を元にロールし、このジツを引き当てた時、術者は『★アクマ・ヘンゲ・ジツ』を取得するまでもなく、先天的に『アクマ・ニンジャクラン』のソウル憑依者であるとして振る舞う。これはロールプレイ指針に関するアイデアのため、特筆事項はない。

 落下衝撃を緩和しながらホテルの壁を降りてゆくナンシーを追い、カコデモンは飛び込み選手めいて垂直落下!そして、見よ!その背中から黒い皮の翼が、ニンジャ装束を破って飛び出し、開いた!「ハーッハハーッ!」さらにその頭部から禍々しい山羊めいたツノが頭巾を破って飛び出す!コワイ!


イナズマ・ニンジャクラン(ヘンゲヨーカイ・ジツ):ヘンゲヨーカイ・ジツによる能力値バフを、部分的に身体能力を高めるイナズマ・ニンジャクランのエンハンスメント・ジツとして読み替える。術者はジツの発動時、身体的な特徴を変化させるのではなく、神経系などを強化するエンハンス光を肉体に纏わせる。

 闇の中、ピッチャーマウンド上のニンジャの恐るべき瞳が光った。目だけではない。その右肩から指先が、不穏な薄紫の燐光を纏っている。ニンジャ腕力を強化する何らかのエンハンスメント・ジツだ。「普段、奴は手加減している……非ニンジャ相手に投げる時はな……」キャッチャーニンジャは囁いた。


クジャク・ジツ(ヘンゲヨーカイ・ジツ):ヘンゲヨーカイ・ジツによる能力値バフを、クジャク・ジツがもたらす光の鞭めいたカラテ・エネルギーによる攻防兼ね備えた戦闘能力の向上として読み替える。

ジツ値が成長し「★★グレーター・ヘンゲヨーカイ・ジツ」などを習得した場合、術者のクジャク・ジツはより多くの光の鞭を生成し、それをより長大に強化することができるようになったということである。

「イヤーッ!」キャリバーはうずくまり姿勢からスリケン投擲で奇襲を試みる。「イヤーッ!」ピーコックの背中のクジャク・ジツが鞭や触手じみてしなり、スリケンを弾き、返す刀でキャリバーを打った。「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」ナムサン! なんたる飛び道具と鞭打ちの一挙二両得!


ヘンゲワーム・ジツ(ヘンゲヨーカイ・ジツ):ヘンゲヨーカイ・ジツによりヘンゲする姿を、獣人ではなく巨大な長虫めいた姿であると定める。

ジツが成長し『★ジゴクの炎』を取得したとき、術者は酸性の毒液を吐き出す長虫にヘンゲするのかもしれないし、場合によっては本当に火を吹く恐ろしい長虫にヘンゲするようになってしまったのかもしれない。

「この状況なりのイクサがある」サツバツナイトが言った。「悠長にはせぬぞ!」「SHHHH!」セストーダルは関節を軋ませ、変形を試みた。長虫めいた姿に転じ、並のニンジャでは追い切れぬ速度と変幻自在の動きで敵を幻惑し、回避不可能な死角からの毒攻撃で一撃のもとに仕留めるのが彼のカラテだ。


ブラド・ニンジャクラン(ヘンゲヨーカイ・ジツ):ヘンゲヨーカイ・ジツによる能力値バフを、ブラド・ニンジャクランの血中カラテ吸収能力として読み替える。術者はマップ上に存在しないモータルから血を吸い上げているのかもしれないし、特別な血液を容器で持ち歩いて摂取しているのかもしれない。

ジツ値が成長し『★★異常再生』を取得した場合、それはクラン由来の強力な再生能力そのものの再現となり、『★肉体破壊』を取得した場合、それは磨き上げられたカラテから繰り出される『インペイラー・ツキ』として読み替えることができるだろう。

 おお……見よ! 蜂の巣となり床に倒れていたノインテイターの下半身すらもが、その輪郭の所々を無数の小さな蝙蝠の形に変じてざわめき、分断された体に向かって歩き始めたではないか! コワイ!


イヴォルーション・ジツ(ヘンゲヨーカイ・ジツ):ヘンゲヨーカイ・ジツによりヘンゲする姿を、獣人ではなくデーモンじみた巨人から、無秩序的なヒュドラ・クリーチャーであるとして定義する。

☆級のジツである間は自身に対してジツを行使しているのではなく、ヒュドラ・ニンジャクランのジツによって怪物変貌させた哀れな犠牲者を手駒として戦っている、とするのも良いだろう。★級のヘンゲのジツは、このニンジャにとって隠し玉となる。

「イヴォルーション(進化)!素晴らしいジツ!」イヴォルヴァーはなかば恍惚として、フロアのニンジャ二人を侮蔑的に見下ろした。髪は逆立ち、膨れ上がった筋肉に装束は破けて腰から上は裸だ。ナムアミダブツ!自らにあの怪物を作り出すジツを作用させたというのか!なんたるデーモンじみた姿!


レッサー・オファリング・ジツ(ヘンゲヨーカイ・ジツ):ヘンゲヨーカイ・ジツによる能力値バフを、オファリング・ジツによる活力の吸収およびカラテの充填として読み替える。術者は供物となるモータルを護衛として引き連れているのかもしれないし、モータルの心臓などを大量に持ち歩いて媒介物として用いているのかもしれない。

特殊なケースとして、瞬間的なカラテ充填と発露であることを表現するため、あえてジツ値を1で止めておくというのも選択肢になるだろう。

 両者の武器が激突!「「イヤーッ!」」「「イヤーッ!」」さながら超自然の死の旋風!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーのヌンチャク打撃が、マジェスティの腕を砕く!「グワーッ!」だが彼は手近な秘書の頭を殴り血煙に変え、蓄えていた活力を吸い取り傷を回復!おぞましきオファリング・ジツ!


ホロウバインド・ジツ(ヘンゲヨーカイ・ジツ):ヘンゲヨーカイ・ジツによる能力値およびそれに伴う回避ダイスの増加バフを、シ・ニンジャクランが行使する、死霊の力を介した特殊なネンリキとして読み替える。

ジツ値が成長した場合、あくまでも強力なネンリキであるという点を強調するため、『★弾き飛ばし』や上位のヘンゲ・ジツを優先して取得する。

「ゾォォォン」靄は不気味な呪詛を唱えた。白いオバケじみた姿が、カタナにズブズブと斬られながら苦悶していた。これがキャスケットの不気味極まるジツ、ホロウバインド・ジツだ。死霊の力を介した強力なネンリキである! ヤモトが次の行動を取るより早く、キャスケットが動いた!「イヤーッ!」


『☆カトン・ジツ』の読み替え

タマヤ・ニンジャクラン(カトン・ジツ):カトン・ジツによる攻撃を、バクチク投擲&ジツによる威力増強などに読み替える。あるいはデストロヤクザの召喚特攻や、地雷などの早業設置などとしても良いだろう。

ジツ値が上昇した場合、早業による爆発物連携を練り上げたとして『★デトネイト・カラテ』を取得しても良いし、ジツ攻撃を主体に戦うなら『★火炎耐性』を特注のボム・ディフェンス装束などに読み替えても良いだろう。

「設置完了!グハハハ!グッハハハハ!」エクスプロシブは哄笑した。「アイエエ!」アムニジアのたわわな胸元に、首輪の如くバクチク・ベルトが巻き付けられていた。タツジン!一瞬の事である。エクスプロシブは爆風の届かぬ距離へあらかじめ後退した。「花火を見せてもらおう!まとめてオダブツだ!」


ミナヅキ・ジツ(カトン・ジツ):カトン・ジツによる攻撃を、ミナヅキ・ジツによる連鎖的な水分除去攻撃として読み替える。あるいは術者は素早い身のこなしで複数の対象に接触し、ジツを行使している。

ジツ値が上昇した場合、基本的には『★カトン・ボール』など遠隔攻撃系のジツは取得せず、攻撃範囲を自身の周囲に留めるのが好ましいだろう。またロールプレイ指針として、戦闘兵器などにはこのジツを行使しない、とするとで説得力を増すこともできる。

 (((ミナヅキ・ジツは爪や牙で敵の皮膚を傷つけ、或いは掌を当ててカラテを巻き込み、瞬時に水分を抜き取る。心せよ! かつてミナヅキのタツジンとして知られたカワキ・ニンジャはエドのサムライ戦士百人をひと触れでカツオブシめいた襤褸クズに……)))


レディオ・ニンジャクラン(カトン・ジツ):このクランの詳細はいまだ明かされていないが、少なくともカトン・ジツの一種(あるいはそれを増長させる何か)を扱うことが判明している。レディオが「radio-」である場合、それは「無線の」「放射性の」を意味し、彼らがマイクロ波照射による瞬間加熱、あるいは核爆発を生じさせるようなジツの使い手であったことを伺わせる。『カトン・ジツ』を読み替え、こうしたクランのソウル憑依者であるとしても良いだろう。

あるいは原作に登場するサンバーンのように、強力だが味方も巻き込む破壊的なジツなどと定義して、味方を範囲内に含めて攻撃はしないとするとで説得力を増すこともできる。

(前略)ヒカリニンジャ・クランやレディオニンジャ・クランらの仲間たち(諸説あり)と作戦を立て、敵に悟られぬまま周囲の丘の上へと登って街を囲むように陣を組み、計50人のカトンを大気中に結集させて、恐るべきアンブッシュを決行したのである。


コロナ・ジツ(カトン・ジツ):カトン・ジツによる攻撃を、身体を白熱コロナ塊に変え敵に突撃するコロナ・ジツに読み替える。少なくとも☆級の間は術者はあまり長時間白熱コロナ塊状態を維持できず、爆発するショートタックルのような使い方をしている、という描写になるだろう。

ジツ値が上昇した場合、基本的には『★カトン・ボール』など遠隔攻撃系のジツのみを取得し『★カトン・パンチ』などエンハンス類のジツは取得しないことで説得力が増す。

「ドーモ。申し遅れたがメイガスです」メイガスはオジギした。その身体が再び白熱コロナ塊と化し、その場で爆発、竪穴内に拡散した。輝きが竪穴内を満たす!何かが起こる!「ンだァ?あいつ……」デスドレインはイライラと耳を掻いた。そこへ間合いを詰めるのはジルコニアだ!


デスウーファー・ジツ(カトン・ジツ):カトン・ジツによる範囲攻撃を、指向性破裂音による攻撃として読み替える。

ジツ値が上昇した場合、基本的には『★カトン・ボール』など遠隔攻撃系のジツは取得せず、攻撃範囲を自身の周囲に留めるのが好ましいだろう。『★デトネイト・カラテ』を取得したような場合、より巧妙にジツとカラテを織り交ぜて戦うようになった、と表現することもできる。

「笑止!」ホンブロワーが両手を前に突き出す! ススキは防御姿勢を取った。BOOOM! 指向性破裂音が彼らを襲った!「アバーッ!」後方の市民が巻き添えを食って目や耳から出血、身体を曲げて吹き飛んだ。ススキも弾き飛ばされて後転し、難儀そうに身を起こした。デシケイターは……いない!


モジュレーション・ジツ(カトン・ジツ):カトン・ジツによる攻撃を、マイクロ波収束による戦略兵器的なジツに読み替える。あるいはこれは、レディオ・ニンジャクランのカテゴリに内包される。☆級の間は出力が低く短距離でしか運用できないが、ジツが強化されるほどにその出力が増幅され射程も伸びる、という描写になるだろう。

ジツ値が上昇した場合、基本的には『★カトン・ボール』など遠隔攻撃系のジツのみを取得し『★カトン・パンチ』などエンハンス類のジツは取得しないことで説得力が増す。

ピュイピュイピュイピュイ、ピュイイイ!KABOOOM!更に数区画離れた地点の「亀阿三四郎時代」と書かれたネオン看板を掲げたビルが火柱を噴き上げた。まるで巨大な蝋燭だ。「グヌーッ!」瓦屋根の上で這いつくばり、エヴリマンは目から出血しながら歓喜した。「革命成ったぞモジュラー=サン!」


『☆カラテミサイル』の読み替え

ソニックソード(カラテミサイル)ソニックカラテとイアイドーを組み合わせた超射程距離の遠隔斬撃を、カラテ・ミサイルの遠隔攻撃と対多数性能で表現する。★系のジツでは「★カラテマイン」など防御系のジツは取得せず、エンハンスや溜め撃ちなど攻撃的なジツをメインに取得してゆくと説得力が増す。

「イヤーッ!」ミギはカタナを振り上げた。カゼ・ニンジャ・クランの強力無比なイアイド、射程距離100メートルに達するソニックソードの極意をニンジャスレイヤーに繰り出す! 赤黒の影を真っ二つに切り裂き、ザンシンしようとした彼女の目の前に、ニンジャスレイヤーは既にいた。


攻撃的スイトン・ジツ(カラテミサイル):水をゲル状生命体じみて操るスイトン・ジツ。術者の周囲のみならず、あちこちに偏在する水溜りや雨などを操作して襲いかからせるような攻撃を、対多数性能の高いカラテ・ミサイルで読み替える。ジツが強力になってくれば、水の蛇を生成させたり、『★★カラテバリア』を読み替えてスリケンに対する防御に使わせたりしてもよいだろう。

 SPLAAASH! 鎌首もたげた水は床を穿ち、バウンドした! まるで固形物である。「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」拘束された二人がもがいた。「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはヴォジャノーイにスリケンを投擲!「イヤーッ!」SPLAAASH! 固形物じみた水はバウンドしてスリケンを受けた!


トアテ・ジツ(カラテ・ミサイル):カラテミサイルの描写のみを読み替える。術者は単純にカラテミサイルを生成・射出するのではなく、特殊なカラテ伝導マントなどの媒介物からエネルギー弾を放出するスタイルで戦う。これはロールプレイ指針に関するアイデアのため、特筆事項はない。

「チイッ……」「イヤーッ!」間合いを作ったサザンクラウドはマントを翻し、エネルギー攻撃を仕掛けた。BOOOM!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは側転で回避! そこへすかさず二発目のエネルギー攻撃! BOOOM!「グワーッ!」


フォトン・ジツ(カラテ・ミサイル):カラテミサイルの描写のみを読み替える。術者は通常のカラテミサイルではなく、尾を引く彗星状の飛翔体を召喚・射出する。これはロールプレイ指針に関するアイデアのため、特筆事項はない。

◆忍◆ ニンジャ名鑑#0077 【スターファイア】 ◆殺◆
過冬のニンジャ。拳大の彗星状飛翔体を召喚して敵にぶつけるフォトン・ジツを使う。


『☆カナシバリ・ジツ』の読み替え

ゼゲン・ジツ(カナシバリ・ジツ):カナシバリ・ジツによる精神攻撃を、認知機能を狂わせるゼゲン・ジツに読み替える。基本的には視線が通っている敵1体、しかも隣接マスにいる相手のみに限定して使用することで、説得力が増すだろう。

ジツ値が上昇した場合、基本的には毒物に関連するジツは取得せず、精神攻撃系のジツを優先して取得する。

 だが、次の瞬間。ツインテイルズと目を合わせたワナビーは、視界がマンゲキョめいて回転し、全身の筋肉が弛緩。ツインテイルズの姿が聖母のごとく光り輝いて見え、さらにはその体臭すらも最高級のオーデコロンめいた芳香へと変わっていた。魅惑により認知能力を狂わせる、恐るべきゼゲン・ジツの力である!


タイジン・ジツ(カナシバリ・ジツ):カナシバリ・ジツによる精神攻撃を、対話と礼儀により相手を縛り付ける危険なタイジン・ジツとして読み替える。すなわち術者はこのジツを行使している間、悪の親玉のように悠然とした態度で言葉を紡ぎ、敵を精神的に追い詰める。もしくは事前に交した契約書が原因で、敵の精神は徐々に屈服しようとしているのかもしれない。

ジツ値が上昇した場合、基本的には毒物に関連するジツは取得せず、精神攻撃系のジツを優先して取得する。

 メフィストフェレスは呻き声をあげ、反射的に素早く身を引いた。熱である。万年筆が熱の塊と化していたのである。「どうした!ニンジャスレイヤー=サン!」(((フジキド!カルマ・ニンジャはタイジン・ジツの創始者だ。ゴジョ・ゴヨク・コトワリを操り、言葉と礼儀で相手を縛りつける!)))


アテン・ニンジャクラン(カナシバリ・ジツ):カナシバリ・ジツによる精神攻撃を、ガンマ線照射による細胞破壊や突然変異を引き起こすガンマ・バースト・ジツに(ひいてはそれを司るアテンのソウル憑依者として)読み替える。本来は肉体的な変質によって体力ダメージも発生すると思われるが、この読み替えでは単純な物理攻撃ではない異質な性質と、それによって引き起こされる恐怖と苦痛を精神力ダメージが表現しているものとして扱う。

ジツ値が上昇したとき、基本的には何を選択したとしてもガンマ・バースト・ジツの恐るべき効果や射程がより増幅されたものとして扱うことができる。あるいはエヴァポレイターのように、原子分解収束レーザーまで精度を高めたとして読み替えを行うのも良いだろう。

 直後、ニンジャの両目から眩いレーザー光線が放たれた。それは接触した空気を焼き焦がしながら飛び、脱走女子高生を背中側から貫いた。「アイエエエエエエエエエ!?」金髪パーマ女子高生は球状の光爆とともに、足首から先だけを残して、原子分解した。その場に残されたのは、アンクル丈になった白い靴下と、革靴だけであった。


イナゴ・ニンジャクラン(カナシバリ・ジツ):カナシバリ・ジツを(虫の大群に攻撃させるスウォームなどではなく)より精神操作に特化したイナゴ・ニンジャクランのソウル憑依者の力として読み替える。カナシバリ・ジツの範囲ダメージは、術者がニューロンを狙う寄生虫などを遠隔操作して敵を襲わせているものとして表現される。

ジツ値が上がった場合でも、イビルアイ系やチドク・ジツはあまり上記の性質にそぐわないため、あえて取得しないほうが説得力が増すだろう。

 インフェクションは左手のひらを上に向けた。おお、なんたる不気味!ニンジャ小手の隙間からインフェクションの手のひらに這い出てきた白い多足虫は、なんであるか!?これこそは彼が体内に飼う「コントロール・パラサイト・ムシ」である!


ジョルリ・ジツ(カナシバリ・ジツ):術者はカナシバリ・ジツの中でも、他者の肉体を思いのままに操る亜種、すなわちジョルリ・ジツの使い手であるとして読み替える。基本的には『操り人形化』を優先して使用することで説得力が増すだろう。これはロールプレイ指針に関するアイデアのため、特筆事項はない。

 ゴウランガ! もはや顧みられることも無いこのニンジャの名を読者の皆さんにお伝えしておこう。彼の名はスパイダー。ラオモトのみがその存在を知る闇のニンジャであった。彼は天井でステルスし、フドウカナシバリ・ジツの亜種を用いてオイランをコントロール。ニンジャスレイヤーを襲わせたのである。


ムカデ・カナシバリ・ジツ(カナシバリ・ジツ):カナシバリ・ジツによる全身麻痺を、巨大なムカデを巻き付かせて敵を拘束するムカデ・カナシバリ・ジツに(ひいてはそれを司るムカデ・ニンジャクランのソウル憑依者として)読み替える。

ジツ値が上昇した場合『★ドク・スリケン』や『★モウドク・ダート』はムカデ・スリケンとして、精神攻撃系のジツはロウ・ワンのノロイとして読み替えることができる。

おお、それは実際ひとの腕ほどに大きい生きた百足であった。ムカデ・カナシバリ・ジツ!自律した意志を持つ怪物はサツバツナイトとニンジャスレイヤーの滞納能力を超えた速度で襲い掛かり、荒縄めいて巻きついた。「イヤーッ!」二人のニンジャはそれぞれに襲い来た百足の頭をチョップで砕いた。


ゼゲン・ノリウツリ・ジツ(カナシバリ・ジツ):術者の持つカナシバリ・ジツが、他者を操り人形に変えたり、その肉体を乗っ取ってしまうゼゲン・ノリウツリ・ジツであるとして読み替える。あるいは術者は既に別のニンジャの肉体に憑依しているのかもしれない。これはロールプレイ指針に関するアイデアのため、特筆事項はない。

『わらわのゼゲン・ノリウツリ・ジツで、操り人形に変えてくれよう』コヨミは六本腕で彼の体を撫で、頭を拘束し、強引に視線を交わらせた。おお、見よ……彼女の瞳には、先ほどのコケシ・サイコウと全く同じ魔性の光が輝いているではないか!


グラヴ・ジツ(カナシバリ・ジツ):カナシバリ・ジツによる全身麻痺を、グラヴ・ジツによる行動阻害の重圧として読み替える。基本的には『カナシバリ状態』を優先して使用し、精神力ダメージは重圧に対抗し逃れるための集中力というコストを表現するものとして解釈する。

ジツ値が上昇した場合、基本的には精神力ダメージの発生するジツは取得しない。『★カナシバリ・マスタリー』はさらなるグラヴ・ジツの行使として、『★ドク・スリケン』は遠隔から重圧を掛ける応用的な行使として読み替えることができるだろう。

バードゥンがスローハンドを捉える。不可思議な重圧がかかる。なんらかのジツだ。加速で振り払うしかない。スローハンドは肘打ちをバードゥンの延髄に叩き込む。二撃入れようとしたが、ヘリオンのヤリめいたサイドキックに対応せねばならぬ。彼は片手でいなす。そこへ丸太めいた拳が飛んで来る。


◆D42で決定する初期獲得ジツ

この記事には合計で36種類の「基本5系統のジツ」の読み替えが収録されており、公式ルールブックの「基本5系統のジツ」と合わせると合計で42種類になる。効果が重複する「基本5系統のジツ」の読み替えも存在するためその確率は均等ではないが、キャラクター作成時にWEBダイスなどでD42をロールして次のリストから初期製作時の「基本5系統のジツ」を決定することもできる。

1:ムテキ・アティチュード
2:エスケープメント・ジツ(ムテキ・アティチュード)
3:タタミ・ジツ(ムテキ・アティチュード)
4:エンハンス型ムテキ・アティチュード
5:コウカク・ニンジャクラン(ムテキ・アティチュード)
6:ヨロイ・ニンジャクラン(ムテキ・アティチュード)
7:ヒカリ・ジツ|結晶ヨロイ(ムテキ・アティチュード)
8:ドトン・シールド・ジツ(ムテキ・アティチュード)
9:エナジードレイン・ジツ(ムテキ・アティチュード)
10:サイコリフレクト・ジツ(ムテキ・アティチュード)
11:ヘンゲヨーカイ・ジツ
12:浴びせカラテ(ヘンゲヨーカイ・ジツ)
13:アクマ・ニンジャクラン(ヘンゲヨーカイ・ジツ)
14:イナズマ・ニンジャクラン(ヘンゲヨーカイ・ジツ)
15:クジャク・ジツ(ヘンゲヨーカイ・ジツ)
16:ヘンゲワーム・ジツ(ヘンゲヨーカイ・ジツ)
17:ブラド・ニンジャクラン(ヘンゲヨーカイ・ジツ)
18:イヴォルーション・ジツ(ヘンゲヨーカイ・ジツ)
19:レッサー・オファリング・ジツ(ヘンゲヨーカイ・ジツ)
20:ホロウバインド・ジツ(ヘンゲヨーカイ・ジツ)
21:カトン・ジツ
22:タマヤ・ニンジャクラン(カトン・ジツ)
23:ミナヅキ・ジツ(カトン・ジツ)
24:レディオ・ニンジャクラン(カトン・ジツ)
25:コロナ・ジツ(カトン・ジツ)
26:デスウーファー・ジツ(カトン・ジツ)
27:モジュレーション・ジツ(カトン・ジツ)
28:カラテミサイル
29:カナシバリ・ジツ
30:ゼゲン・ジツ(カナシバリ・ジツ)
31:タイジン・ジツ(カナシバリ・ジツ)
32:アテン・ニンジャクラン(カナシバリ・ジツ)
33:イナゴ・ニンジャクラン(カナシバリ・ジツ)
34:ジョルリ・ジツ(カナシバリ・ジツ)
35:ソニックソード(カラテミサイル)
36:攻撃的スイトン・ジツ(カラテミサイル)
37:トアテ・ジツ(カラテ・ミサイル)
38:フォトン・ジツ(カラテ・ミサイル)
39:ムカデ・カナシバリ・ジツ(カナシバリ・ジツ)
40:ゼゲン・ノリウツリ・ジツ(カナシバリ・ジツ)
41:グラヴ・ジツ(カナシバリ・ジツ)
42:好きなジツを選ぶ



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