短歌まとめ 2024.2

寄る辺ない環状線の車窓からあざみが見えて もう見えなくて

できるだけ傷つけないよ 後ろから優しい夜で噛まれるうなじ

突き刺さる青いひかりが眩しくて明日の夜もきっと死にたい

頭痛には原因があるはずだから 甘すぎなくておいしいケーキ

言い訳をさせてわたしの眼の前で 育児放棄のかわいいパンダ

隣人を愛するための、夜眠るための、普通の、定型文の、

傷ついた思春期みたいな顔をして夜中ひとりで悩まないでね

現在地 教えて あざみの花言葉 教えて きみの子供の名前


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