あやね

無骨

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最近の記事

クラウドガール

言葉や態度では柔らかく相手を受け入れ合っているのに、私たちの間にはそういうどうしようもない身体的な距離があって、もはやその前提を互いに認めた上で改めて身体的な接触を一から始めないと先に進めないというところまできている。その心と身体の接触がアンバランス過ぎて、いっそのこと一気に襲ってくれないだろうかと、自分の欲望を叶えるため彼の優しさと尊厳を踏みにじるような望みを持つ自分がおぞましい。

    • 契約の成立要件

      民法上の契約についてまとめ。 「契約」とはおやくそくごとのこと。 当事者間が承諾することで成立します。 これは書面によらず口約束でも有効。 ただ、契約が成立しない場合もあります。 ☆無効になるもの(最初からその契約がなかったものとされる) 1,公序良俗違反 「お金あげるから愛人になってよ」とか常識的におわってるのは無効!論外。 2,意思能力ないひとの契約 ぐでんぐでんに泥酔しているひととの契約もこれにあてはまり。 酔っぱらいの言うことは信じてはいけません。 ☆契約の

      • おもいでの瓶ビール

        大学から15分ほど歩いたところに古い小料理屋があり、そこでは決まって瓶ビールを注文した。 よく冷えた瓶ビールをおぼつかない手でトクトクと注ぎ仲間と乾杯。カラッとあがった海老天が早く食べてよと手招きしている。ガハガハサクサクグビグビを繰り返す。地元の住民も訪れているため羽目を外さない程に酔えた。 場所は変わってアルバイト先の割烹料理店。 常連の地元企業の宴会は常にお祭り騒ぎ。半ダース入った瓶ビールを厨房から宴席まで何往復も着物姿で駆け巡る。上下関係と無礼講が入り交じる古くさ

        • 性的人間

          性的人間 大江健三郎   「性的人間」  性的少数派の嗜好の追及を描いた作品。最初の妻を自殺に追い込んだ嗜虐的趣味のある青年が痴漢行為に傾倒する。孤独感を抱える退廃的な作風を更に冷めた目線で読んでしまうのは世代が異なるからか独り善がりな印象を受け好みではなかった。 「セブンティーン」 現代において確固たる主義や思想を持ち声高に発言する人は多くない。主人公の青年は最初左翼だが、彼の政治意識は観念的なものにすぎない。不安定な10代。ある日右翼の党首の演説を聞いて右翼活動にのめり

        クラウドガール

          憂鬱たち

           「私は常に誰かに言い訳や布石をしていなければならない。被害妄想だとは分かっているけれど、それを何者かによる陰謀以外に何と言えば良いのか分からない。そんなことをいえば、人は皮肉に笑うだろうが、私は別にその事を悪いことだとは思わないし、謝るつもりもない。悪いことだとは思わないし謝るつもりもないことを悪いことだとは思わないし謝るつもりもない。悪いことだとは思わないし謝るつもりもないことを悪いことだとは思わないし謝るつもりもない。私は基本的に誰にも悪いことをしてないし、謝るようなこ

          たけくらべ・にごりえ

          「たけくらべ・にごりえ」 樋口一葉 これほど美しい文学を今まで読まずにいたことは人生の大きな過失でした。文語体なので主語がなく場面の切り替わりが急なので多少まごつきますが、現代文でこの繊細な筆致を堪能することはできなかったでしょう。 ・たけくらべ フィリップ・アリエスの「子どもの誕生」のように、当時の日本も子どもって観念はなかったんじゃ。年端をいかないうちから奉公に出て、居住地区間の争いがあり、当然のように運命を受け入れる。あどけない子どもたちと思いきや、初潮を迎え遊女の

          たけくらべ・にごりえ

          ブッテンブローク家の人々

          「ブッテンブローク家の人々」トーマス・マン 19世紀ドイツが舞台で裕福な商業一家の栄枯盛衰劇。粗筋の完成度はもちろん、当時の文化史を垣間見できて楽しいです。いくら金持ちで地元の有力者でもギムナジウム卒業して大学出ないと市長になれなかったりとか結婚持参金の制度(今の結納金みたいなもんか)や離婚するのに裁判が必要とか、当時の相続や分家の仕組みとか。。トーマス・マンの引出しの多さには感服です。  つくづく男運のないトーニの強かさに驚嘆し、寄宿学校でストレスを感じつつ父親の呪縛か

          ブッテンブローク家の人々

          金沢備忘録2

          2日目 10:33 七尾湾沿いで心理的密漁を試みるも失敗 10:46 生卵1個40円 上手い商売なり 和倉温泉の広場では温泉が吹き出していて温泉卵を作ることができる 温泉卵の目安は14分 13分を過ぎそろそろ…というところで他の観光客が広場前で記念撮影をはじめ、完熟ゆで卵になりやしないかひやひや 11:32 清林寺観た。ルートを決めずゆるゆると駅まで戻ろう。 11:55 タイミングよくバスのった。七尾駅までいってしまおう。 12:26 金沢行きの電車発。固い椅子

          金沢備忘録2

          金沢備忘録

          LINEの1人グループに記したメモ 5:51 金沢駅到着。当たり前だが市内バスはまだ運行していない。 6:34 この公園は市内中のカラスのすみか 走ってにげるまだ暗くて庭もなんもわからん 8:40 市場で回転寿司。 11:57 美大内にある図書館で一冊本を読む 何しに来たんだろ 12:48 飲酒をもっと神聖な行為にしたいと思う 14:27 海鮮丼と飲酒 18:02 一人なのに宿のひとに送迎してもらってもーしわけねぇ。 19:58 和倉温泉のお湯は飲める 風邪予

          金沢備忘録