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1週間で作ったゲーム「万能勇者~伝説の一撃~」

Unity1週間ゲームジャムに参加しました!
みんな大好き、お題に沿ったゲームを1週間で作るイベントです。私は今回で5回目の参加になりました。
今回のお題は「1ボタン」。
その制作過程をざっくり振り返りたいと思います。
完成品はこちら。コンティニュー込みで10分くらいで遊べます。

テーマ決定まで

目標

今回のイベントでは「ゲームとして面白いもの」を目指しました。
これは前回のUnity1Week(お題「ふる」)では面白いものを作れた感が無かったからです。前回作品はこちら。

このゲームは和風の絵が描きたいがために作ったもので、ゲーム性はほとんど追及していませんでした。
雰囲気は好きな感じに作れたのですが、自分でプレイしてもまあ面白くはないです。せっかくゲームを作るなら遊んだ人にワクワクしてもらえるような、ゲーム性のあるものを目指したいという思いを抱きました。

方向決め

お題「1ボタン」をどうゲームに落とし込むかを検討しました。
あまり多様なアイディアは浮かばず、結局最初に思いついた「ボタンを押してゲージをいい感じで止める」で進めることに。

ラフ。制作二日目に描いた記憶

システムがシンプルなので面白さを出すために以下の要素を付け足すことにしました。
・ワクワク感が欲しいのでRPG風の画面にする
・ゲージが一つでは簡単すぎるため、最終的に8個ほど表示して画面をわちゃわちゃさせる
・ゲージの判定の時に素敵な効果音を出して小気味よく
・いいスコアのゲージは強調表示、判定時の音も変えて気持ちよく
・ローグライト風のスキル選択システムでプレイヤーが成長する
→工数上の理由で実装せず
・プレイ体験に変化をつける
→最終戦で画面が広がる演出、長いゲージを出す

没ゲーム案:「怪異化イカ以下かい?」
モールス信号を打電するゲーム。モールス信号をすべてプレイヤーに覚えさせるのは負担が大きすぎるので「い」「か」の2文字だけで構成した文章を打電させる。unity1weekらしいカジュアルさを出せそうだが、モールス符号を判定するスクリプトを書くのがダルそうなので断念。面白い例文もあんまり思い浮かばない。

制作工程

がむしゃらにプログラミングしたので正直あまり記憶がないです。
場当たり的なコード増築を繰り返したことで神クラスが支配するカオスがゲームを動かしています。プレファブ化もサボったので変更があるたびに複数シーンに変更反映して回りました。
リファクタリングを挟んだ方がトータルでは絶対に楽だったはず…。

このゲームは大まかには以下の流れで進みます。
ボタン押下→順次ゲージの値をチェック→敵にダメージ→敵攻撃→敵への反撃
これをプレイヤーが視認できるように表示タイミングを調整しつつ進行させるのはかなり大変でした。UniTaskなるものの存在をこの時は知らず、全てコルーチンで実装しています。

1~2日目

テーマ選定。ゲームシステム検討。
一度プロジェクトを作り始めたら引き返すのは難しいので、ゲームの方向性はやや時間を掛けて決めました。

3~4日目

画面構成検討。ゲームシステム作成。
この時点での画面はこんな感じ。

モック画面。いらすとやさん、いつもありがとうございます

メッセージは画面下部のダイアログボックスに出していましたが、ここだと読んでられないということで画面上部に白帯で出すことにしました。

最終的な画面。メッセージはゲージの近くに無いと読めない

5日目

最終ステージから作り始めたので、それを複製して1~4ステージを作成しました。スパゲッティコードを解読しながら修正を重ねます。疲労困憊。手あたり次第にやったのであんまり記憶がない。助けて

6~7日目

イラストを沢山描きました。背景素材はフリー素材を使いたかったのですが、思い通りの画角の物が無かったので結局自分で描くことに。
しかしUnityはアセットが充実しているのが利点の一つなので、これを生かして開発工数を削減できるのが良い開発者なんじゃないかと思います。期間が1週間なのに全部を一人でやるのは現実的ではないです。
結果的に、本作ではUIデザインと戦闘テンポの調整等が犠牲になりました。

変身する魔王の画像は探してもなかなかないので描かざるを得ませんでした。
どうして名前を「混沌の魔王」にしたのか全く思い出せない。
混沌としているのはこいつを動かしているコードの方

また、「防御」ゲージの重要度が薄かったので、敵の溜め攻撃を作ることに。(本来はこんなタイミングで決めるものではない)
敵行動の関数化をサボったのでものすごく荒っぽい方法で15分くらいで実装しました。

溜め攻撃は防御しないと体力MAXからでも一撃です。
理不尽めの調整なので、リトライは爆速でできるようにしました

公開後の追加実装

締め切りに間に合わせるように頑張って作ったのですが、公開後に以下機能を追加しました。
・ランキング
・GIFアイコン
・1面からやり直し
1週間で作るイベントなので公開後の編集は最低限にしたかったのですが、多少の妥協も必要ですね。

公開後に思ったこと

  • シンプル操作ながら奥深いゲームにできた
    いいスコアを狙いすぎると一周して低い値になってしまうなど、意外とハラハラするゲームになりました。敵の溜め行動もゲームにメリハリをつけるという効果がありました。

  • テーマは意外とかぶってない
    複数ゲージを目押しさせるゲームは沢山被るだろうという予想だったのですが、意外とそんなこともなかったという印象です

  • もったいないという体験をさせてしまった
    「防御」「回避」「反撃」はせっかくいい値が出せても、相手が「ためる」をすると無駄になってしまいます。頑張って出したいいスコアが腐らないようなシステムを作れるとベターだったと思います。

  • 画面が広がる演出は最低限機能した
    コメントで何人かの方から言及してもらえました。
    unityroomのブラウザならではの表現を狙って実装してみました。斬新さの評価につながったかもしれません。しかし全画面表示でプレイする人やダークテーマの人には伝わらないですね。

これが
こう。画面の枠が広がるという意外なプレイ体験を目指しました

結果

楽しさ:3位
操作性:12位
斬新さ:11位

総合:23位
(執筆時点2023/10/15のランキング)
にランクインしました!
「楽しさ」で好スコアとのことで、当初の目的の「ゲームとして面白いものを作る」は達成できたかなと思います。

イベントのトップページに表示されるの嬉しいです


終わりに

作品に沢山リアクションがもらえるイベントは学びが多く、刺激的ですね。
なかなか良いゲームができたので、この作品をもう少しブラッシュアップしてみたいと思っています。
プレイ・コメント・実況いただいた皆さん、素敵なイベントを開催してくれたないちさんに感謝いたします。

なんと詳細な攻略記事を書いてもらいました!全プレイヤー必見の内容です。やり込んでくれてありがとうございます~!


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