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ゲームのデザインからサービスのデザインに転身した話

こんにちは。デザイングループの原田です。nextbeat では子育て情報メディアKIDSNAのデザインを担当しています。
nextbeatに入社して1年ほど経ちますが、この1年間は非常に変化が大きい1年でした。というのも、前職ではスマホ向けのゲームのデザインに携わっており、同じデザイナーでも業務内容や考え方は大きく違っていたためです。
今回は私の体験に基づき、スマホゲーム開発におけるデザイン業務と現在のデザイン業務との違いや、そこから得られたことについて紹介したいと思います。

1. ゲーム制作におけるデザイン業務

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新卒で入社した会社では、有名アニメタイトルを続々とゲーム化しており、私もその1つに配属されました。
チームはプロダクトごとに分かれていて、私がいたチームにはイラストレーターも含めてデザイナーが20名ほどいました。そして、デザイナーの管理や制作物の監修をAD(アートディレクター)と呼ばれる役職の人が行っていました。

・バナー制作
まず最初に任された仕事は、ゲーム内で開催されるガチャイベントのバナーやイベントページのメインビジュアルの制作でした。
バナー制作においては、ユーザーに課金してもらうためにキャラクターをいかに魅力的に見せられるかが重要でした。そのため、バナーの枠内に収まらないキャラクターは、一度バラバラに分解してから枠内で再構築して収めたり、エフェクトの追加やコントラストの調整を繰り返し、タイトルのフォントもキャラクターや世界観に合うタイポグラフィを1からデザインしていました。

・シナリオ制作
次に任されたのはシナリオ制作でした。シナリオとは、原作アニメの内容をスマホの画面サイズで再現したムービーのことで、私はシナリオ演出の指示書となる絵コンテの作成と登場するキャラクターの制作を担当していました。
シナリオでは原作に近い雰囲気をユーザーに届けるために、キャラクターの服装や表情などの差分をたくさん作るのですが、リソースの管理方法を誤るとダブりや漏れが多発するため、リソースの細かな管理や作業者の割り振り、工数管理も担当していました。

・アニメーション制作
最後に担当したのは、キャラクターのエフェクトやアニメーションの制作でした。キャラクターイラストやアイテムのイラストを動かしたり、大型アップデートの際には、新しい画面の演出(ボタンや装飾の動きやサウンド決めなど)を行っていました。

2.サービス制作におけるデザイン業務

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ここからはnextbeatで担当した業務について紹介いたします。まず働く現場の環境で大きく違う点としては、組織の大きさがこれまでよりコンパクトで動きやすく、担当以外のプロダクトやコーポレートなどの仕事も経験することができます。また、業務もルーチンでないものが多く、進め方を自分で考えて確立させていく必要がある点も、今までの働き方とは違いました。

・LP制作

入社して最初に保育士バンクのLPを制作しました。仕事ではアプリしか経験したことなかったので、Webページを作るのはこのとき初めてでした。
画面をデザインする際は、SketchというUIデザインツールを使用します。直感的に扱えるツールなので思っていたよりも早く扱いに慣れました。LPの画面設計では、コンバージョン率を上げるためにはどうしたら良いかを考えてレイアウトを組み、1px単位でマージンを調整したり、見出しごとのフォントサイズや全体のトンマナを決めるなど、ページのレイアウト全体を設計しているという感覚がありました。

・ノベルティの制作

コーポレート関連の仕事も同時平行で進めています。昨年はリブランディングを進めていたので、ノベルティやコーポレートに関連した商品についてはガイドラインに添ってリデザインをする必要がありました。
印刷会社との間で発生する、見積もりから発注・納品までのフローは想像していた以上にやり取りが多く、印刷会社の選定する際は、予算・品質・納期の3条件に合う会社を探すのが特に難しいですが、それを乗り越えて完成品が届くとやって良かったと達成感があります。

・バナー制作

前職のゲーム事業に携わっている時も制作していましたが、nextbeatではアドネットワークを利用した広告配信サービスを行なっているため、毎回違うクライアントからバナー制作の依頼を受けています。
ビジュアルの細かい作り込みよりも、訴求文言の優先度を決めてフォントサイズや配置の変更をしたり、バナーのサイズが複数ある場合は、それぞれに大きな差が生まれないように工夫することが重要です。また、クライアントによって要望が変わってくるため、窓口を行っているセールスチームやライターチームと密に連携をとる必要があります。
マーケティングチームと連携してABテストも行いました。これも前職に無いはじめての経験だったのですが、訴求内容やビジュアルを変えてコンバージョン率が高いバナーを検証するので、毎回新しい発見があり面白いです。

アプリのUI改修
KIDSNAチームの担当になってすぐにアプリTOPページのUI改修がありました。ゲーム事業に携わっている時も大きな改修がありましたが、いわゆる企画書のようなものがあり、デザイナーは企画書の内容をもとにビジュアルや機能を考えていく流れでした。しかし、nextbeatではデザイナーから改修内容を提案していく必要があります。
アプリの改修では、TOPをいい感じに直したいとの依頼がプロダクトオーナーからあり、具体的な改修内容を提案するために、競合する他社のサービスを調査・分析して足りない要素を洗い出したり、実際に子育てをしている方にユーザーインタビューを行い課題をまとめました。この次のフローとして課題内容をもとに設計を行っていくのですが、こちらの詳しい内容については次回紹介したいと思います。

3.比較して感じたこと


それぞれの仕事内容についてご紹介してきましたが、私個人の経験した範囲で感じたことについてまとめます。
まずゲームデザインに関しては、テーマに沿った世界観を表現するために、ビジュアルの作り込みが特に重視されています。在籍期間は2年でしたが、この間に3Dやアニメーションなど様々な種類のツールを扱うことができたので技術面において成長できたと感じています。

一方、nextbeatではビジネス理解のあるデザイナーが求められます。クリエイティブも重要ですが事業の戦略理解や、KPIを意識してコミットしたりとゲーム事業に携わっている時とは求められることが変わってきます。入社して1年経ちますが、デザイナーの関わる範囲が大きく、短期間で幅広い知識やスキルの習得につながった印象があります。また、他職種の領域に踏み込んでみることで、アイデアが生まれたりユーザーをより近くに感じることができたのでやりがいに繋がっています。

比較してみるとそれぞれに得られることがありますが、ゲーム事業でのデザイナーが業務で携われる範囲に窮屈さを感じてしまった私としては、サービス事業のデザインを選んだのは良かったと感じています。



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