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THE 1975@ぴあアリーナ

ぴあアリーナでTHE 1975のライブを観た。素晴らしいライブだった。2019年にサマソニで観た時もその年のベストと言えるくらいの素晴らしいライブだったが、その時とはまた違う感動があった。サマソニは夏の炎天下で、マシューが酒を飲み続けヘロヘロになりながら、自分の痛みや弱さを曝け出し、ギリギリの状態だからこそ爆発するエモーションを放出し続けた様に圧倒された、そんなライブだった。昨年のサマソニは残念ながら行けなかったので、今日までにどんな変遷があったのかは分からないが、今回は彼らの音楽がいかに有機的かというのを実感させられたライブだった。チルなナンバーからロックナンバーまで、ジャンルの幅は広いが、そのどれもにおいて印象的なフレーズが存在し、そのフレーズが鳴った瞬間に一気にその曲のムードに引き込まれる。根幹には力強いリズムがあり、彼らはあくまでバンドではあるけれども、マシューは踊るように歌い、そのダンスとギター、ベース、ドラム、そしてキーボード、コーラス、パーカッション--そのすべてが一体となって生きている、そんな感じがした。その快感によってオーディエンスは身体を揺らすわけだが、いわゆるロックバンドのような、絶頂が続くライブとは一味違う。曖昧さも愛も憎しみも今だけ受け入れて、笑う、そんな優しさに包まれるようにも感じた。マシューやメンバーを追い続けるカメラと、その映像がどでかく映し出されるスクリーン。どんなに大きな会場であっても、今目の前にいるロックスターが鳴らす音が、声が、自分の耳に届いているのだと、そんな当たり前のことがこんなにも明瞭に伝わってくるライブって、実はこれまで無かったのかもしれない。

と、ここまで書いたけど。本当は、今日来てた人たちの統一性が面白かったことについて書こうと思ってた。でも最初に軽くライブの感想書こうとしたらこんなに長くなってしまったので。その件は割愛します。

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