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酒のまちライフが見えるセルフマガジン  『酔sui』の印刷費応援note

酒のまち紫波町でカメラマンをしている私のSDカードには、
お酒に関する場面を撮ったデータがどんどん溜まっていく。

お酒の商品撮影、酒蔵の酒造り風景、お酒のイベント、
酒米の田植えや稲刈り、ビール用大麦を収穫する大学生、ワイン用のぶどう畑を手入れする醸造家、サイダリーに山積みになっているりんご、お酒のペアリングレシピを考えては試食を持ってきてくれる料理研究家の同僚・・・

そんな場面を撮るたびに、「ここは本当に酒のまちだなぁ」と思う。
いっそのこと、酒専門カメラマンを目指そうかと思うほど。

酒のまち紫波町に暮らす人々に、私のカメラの中身を見せてあげたい。

はじまりは、そんな気持ちだった。
私のカメラに記録されていく酒のまち紫波の日常を冊子にしたらどうか。酒のまちの進化をカタチあるものとして残せるし、一生懸命考えてくれるお酒のペアリングレシピももっとたくさんの人に見てもらえる。

何よりも紫波のみんなに、酒のまちに暮らしていることを実感してほしいと思って作り始めた自主制作のセルフマガジン。それを『酔sui』と名付けた。

いくら自治体が「○○なまち」だと謳ったところで
そこに暮らす人がそれを思わなければ意味がない。
「酒のまち」と改めて謳うことを決めた紫波町の、助けになるマガジンを作りたかった。

今のところ第3弾まで完成している


中身はこんな感じ


『酔sui』
お酒に酔うように、紫波に酔ってほしい。
だってこんなに楽しいんだから。

という安易なネーミングである。
5分考えても1時間考えても結論は変わらないと思っているので、この名前は結構気に入っている。

冊子ってどうやって作るの?からスタート


どうやってデータを作って、どうやって入稿すればいいのかも全くわからないけど、調べながらとりあえずやってみたという感じ。
今思うと、よくそんな状態で作ったなと思う。

思いついてから第一弾を発行するまでは、印刷含めておよそ2週間ほどだった。印刷は1週間かかったから、製作期間は1週間。仕事と家事と子育ての合間にコツコツと。

冊子制作のための追加の撮影はほとんど発生しないのがいいところで、レシピの写真で足りないものがあれば追加で撮影するけど、それ以外はほとんどすでに撮影済というステータスからスタートするので、意外とスピーディーにデータは完成する。

私の酒日記・・夏休みの酒の思い出・・そんなような感覚で作っている。
こんなに気軽なことはない。「見てみて!」という気持ちそのままに作れる幸せは貴重だ。

100部だけ作った第一弾はあっという間になくなって、
追加で400部を印刷した。

読んでもらう一番の方法は手渡し。

印刷が完了したら、出来立てほやほやの酔suiをガサっと持って、身の回りの人にとにかく手渡しするスタイルでやっている。

公務員の皆さんのチェックスキルは高く、渡したそばから誤字脱字をたくさん指摘されるというプロセスも楽しめている。笑

素人の完成度が低い冊子を、プロのデザイン業界や書籍業界の人にも気軽に手渡すことができるのは私の大雑把な性格が活きるところ。
そして恥ずかしさよりも酒のまち紫波の出来事を知ってほしいという想いのほうが勝ってしまう。

盛岡のホームシックデザインさんには「誤字脱字のミスは今まで怖かったけど、こうやって明るく説明すればそれすらも作品の個性になるんですね!」と謎のフォローをしてもらったりもした。岩手の人は本当に優しい。

おしょすな岩手のひと

だいたい手渡した後は、紫波町役場の企画課と商工観光課、生涯学習課の窓口付近に『酔sui』は並べられる。ひとりの紫波町民である私が勝手に制作したものだが、視察に来たゲストに配るなどする紫波町役場の粋な対応は大変うれしいし、冷静に考えると結構すごいと思う。

紫波の人はというと、おしょすな岩手の県民性を存分に発揮して「こっそり持っていく」人が多い。おしょすというのは、恥ずかしいという意味だ。
料理研究家が本気で考えたペアリングレシピが載っているので、特に女性がこっそり持っていく。『酔sui』を見付けてちょっとよろこび、バレないようにそーっと持っていくその様子は、見ていてとても可愛らしい。

発行部数は毎回約500部ほどで、1年ほどかけてゆっくりなくなっていく。
私にとっては名刺代わりのような存在で、はじめまして!で手渡される人は
さぞ「こいつ、どんだけ酒好きなんだ・・」と思うだろう。おかげでぐっと身近な存在に感じてくれるらしく、話が盛り上がりがちだ。
みんな、なんだかんだでお酒好きなんだよね。

紫波町図書館で読むことができる奇跡

何度も繰り返すが、単なるひとりの酒好き紫波町民が、酒のまちライフを暴露している自主制作冊子なのだが、なんと紫波町図書館に並んでいて誰でも読めるようになっている。
平凡な私の人生の中では結構すごい出来事である。
何を隠そう紫波町図書館の司書さんもお酒が好きだし、紫波で起きていることを伝えるのも仕事だと言ってくれている。

司書さんは、夜のとしょかんイベントにも声をかけてくれて、
そこでも酔suiをたくさんのお酒好きさんたちに紹介することができた。
ここは本当に酒のまちである。

夜のとしょかん「このお酒に、このレシピ」の時の集合写真

写真は左から、酒かすと酒のアテ料理研究家の及川さん(『酔sui』で紹介しているペアリングレシピはすべて及川さんが考案!)
イベント時にお世話になった料理家の橋本さん、私、唎酒師の須川さん。

須川さんがお酒を選び、及川さんがレシピを考えてくれて、私が冊子を編集するというチームプレーで成り立っている。本当にありがたい仲間だ。

酔suiの制作を応援してくれるやさしい方へ

自主制作、自費印刷をしている『酔sui』を応援したいと言ってくれる方がありがたいことに結構いらっしゃって、そのたびに何か仕組みがあればなぁと思っていた。

春からはじめたnoteを活用することを思いつき、こうしてこの記事を書いている。そう、期待を込めた印刷費応援記事というわけです。長々と遠回しに書いてすみません。よろしければこのあとの購入ボタンからご支援をいただければ幸せです。

※本来は記事の途中にある購入ボタンですが、大した記事も書けないので最後に持ってきました。なので、御礼のご挨拶だけ追加でお読みいただけます。すみません(笑)

『酔sui』は間もなく第4弾を発行予定です。
4弾の費用は町内で酒粕を販売して得た少しばかりの利益で賄われます。
いろんな仕組みを活用しながら、末永くみんなに酒のまちライフを届けて楽しんでもらいたいと思っています。

みなさまの応援、よろしくお願いします!

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