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大学生起業家が、起業を決意した“後”に海外へ?「◯◯できない自分をやめたかった」、その理由とは。

こんにちは!NexSeedのもえやんです。本日から「ねくのーとインタビュー」を開始します。

海外へ飛び出したり、留学に行く理由は人それぞれ。そんな中でも、「◯◯できない自分をやめたかった」という理由で海外へ飛び出した柴田さん。現在大学在学中で、起業家でもある柴田さんにインタビューを行いました。

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【柴田展大(しばたひろと)】北海道大学を3年で休学後、ベンチャーキャピタリストインターンを経験。インターン経験後に起業家になることを決意しプログラミングを学ぶ為にセブ島にIT留学へ。卒業後に株式会社Flamersを起業、現在は長期インターンの口コミサービスvoilを運営。今年6月にローンチ後、順調にユーザー数が伸びサービス登録者は400人を突破。10月での黒字化を目指し日々活動中。

インタビュー動画はこちらです。


自分の大切な人が"就活"で苦しんでいて、それを開放したいと思った。

――起業を考え始めたきっかけを教えて下さい。

大学在学時に休学をして、そのときに一緒にシェアハウス生活をしていた友人に「自分のところでインターンしないか?」と誘われました。それがキャピタリスト(※)のインターンで、お仕事のなかで数百名の起業家の方にお会いしました。
※ベンチャー企業が発行する株式投資を行い、資金を提供すると同時に、経営コンサルティングを行うビジネス

彼らの話を聞く中で最新のテクノロジーに触れたり、考え方や生き方を知るようになり、起業することに興味を持ち始めました。開催していたピッチイベントで起業家の方々が話しているのを聞いて、"自分で全てをコントロールして生きている"ような感じがして。起業家の方々のしんどそうな場面も良く見ましたが、それもすべて含めて自分にはないもので「かっこいいな」と思い、自分も起業を考え始めました。

――起業を考えたときに、起業したい分野のアイデアはありましたか?

僕自身が起業を考えたタイミングで、友人たちが「就活」で苦しんでいる状況が起こって、「自分の大切な人がなんでこんなに苦しんでいるんだろうか?」という気持ちを持つようになったんです。「この"就活"というしくみって本当に美しいのだろうか?」という違和感をずっと持っていて、それを改善できたら良いなと思っていました。

――就活に対して、違和感があった。

はい。日本の大学生って、働くことを真剣に考えるタイミングがないまま、就活を始めることになりますよね。大学3年生を迎えてからいきなり就活を見越したインターンシップ始める友人が多かったのですが、僕は「そうやって働きたい企業を選ぶのって無理ゲーじゃね?」と思っていて(笑)。

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「結構無理ゲーですよね」

就職先を選ぶ時に、最後は「みんなが良いというから」みたいな理由で決めようとする人が多いイメージで、それって大学を偏差値で選ぶのと変わらないよなと思っていて。自分のファーストキャリアという大事な意思決定を、そんな理由でしか決めることができない仕組みになっているから、苦しんでいるんだろうなぁと思うようになりました。


エンジニアと会話ができないことイコール、起業で意思決定ができないこと。

――起業を決意してから、セブ島へのIT留学を決めたんですよね。
「起業」と「留学」って掛け合わせがあまりピンと来ないのですが、なぜ留学に?

まず"IT留学"という点では、「エンジニアとのコミュニケーションコストを減らしたい」と思っていたのが大きな理由です。インターンシップをしているときに新規事業を立ち上げる機会があったのですが、エンジニアとの連携が必要な場面で、やってほしいことをどう頼めば良いのか、どのくらい難易度が高いのか、どのくらいの時間がかかるのかについてが全くわからなくてとても苦労しました。

――エンジニアと会話ができないと、どんなことが困るんでしょうか?

実装したい機能の難易度が分からないことで、機能開発の優先順位をつけられないことが一番困りました。新規サービスを創ろうとすると、「速くリリースする」ということがキーになると考えています。「速くリリースする」には、サービスに必要な機能開発にかかる時間や必要なエンジニアのリソースをわかった上で、何を盛り込み何を削るのかの意思決定が必要で、その感覚がわからないことはかなり致命的だなと。エンジニアが抱える感覚を、少しでも分かるようになりたいと感じました。


「英語ができないと思っている自分をやめたい」

――なるほど。プログラミング習得は日本でもできると思うのですが、海外だった理由はありますか?

海外で働く選択肢を"普通に"取れるようになりたいと思ったからです。新規事業を立ち上げるにあたって、日本国内ではなく海外という選択肢を考えられるのであれば、サービスやビジネスの幅が広がるなと。

…というのはかっこいい理由なんですけど、「"自分は英語ができない"と思うのをやめたい」っていうのがあって(笑)。英語が話せないってずっと思い続けているのが嫌だったんです。

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「なんとなく、英語できないって思っちゃってる自分がいましたね…」

――かっこいい!(笑)

かっこいいかはわからないんですが(笑)、自分は英語を話すことができないんだと、漠然とそう思っていました。それって友人の選択肢が日本人に限られてしまうということで、すごくもったいないなと感じていて。日本に居たとしても海外の人と仕事をしていくということが普通になるだろうと思っているので、日本人じゃない人とも仕事ができる力を持っていれば選択肢が広がるだろうなと思いました。

――聞いていると、可能な限り選択肢を広げたいというお気持ちがあるんですか?

そうですね。たぶん縛られるのが嫌なんだと思います(笑)。英語が話せたら、日本人に縛られずに友人ができるわけなので、やっぱり英語が話せることは「縛られない」ことに通じるのかもしれません。


「外国人」って自分たちとは違う人たちなんだって思ってました。

――海外に出る前後で、世界や日本に対しての見方で変わったことはありましたか?

「外国人」って自分たちと全く違う人たちなんだろうなと漠然と思っていたんですけど、それが溶けた感覚がありました。

普通に外国人も人間で、嬉しいことは嬉しいし、嫌なことは嫌だし、感動するところは似ている。なにかが起こったときの捉え方に共感できることも多くて、同じ時間に同じ感情の共有ができたことで、「人として素敵」であれば、国籍や文化は関係ないんだなと思いました。

――なるほど…!

それから、もっと日本人って自分を大事にしたほうがいいんじゃないかなって。僕自身も日本人らしく、"周りの人に合わせる"のは得意なのですが、フィリピンの人たちはとても感情表現が素直で、「好きなものは好き」「嫌なものは嫌」と軸や判断基準を大切にして生きているんだろうなと感じました。その部分の学びはとても大きくて、自分も自分の軸を大切に生きていこうと思うようになりました。

それと、セブ島という土地に対してでいうと、めちゃめちゃイメージと違って…。渡航前のイメージって、ビーチがあって、すごく整備されていて、きれいで…だったんですけど、市街に行ってみるとかなり発展途上なアジア感強いなって。良いギャップだったんですけどね。

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あーたしかに…意外とセブ島は、リゾートリゾートはしてないですね…


起業する前に、サービスをつくる経験を「疑似体験」できた

――帰国後、起業されたんですよね。留学の経験は生きましたか?

めちゃめちゃ活きました。まず共同創業者2人がエンジニアなのですが、彼らと会話ができる。彼らが何を話しているかが大体わかるようになったので、留学の目的は達成されました。マジで、留学に行ってなかったら全く分からなくて大変だっただろうな…って思います(笑)。

それから、留学時に簡単なサービスをつくったのですが、今自分が行っている「起業して世にサービスを送り出す」と同じことを、小さく回す経験ができたと思っています。どんなサービスをつくるかを設計し、開発するということは留学でひととおり経験していたので、スムーズに進めることができました。

――現在は、どんなサービスを提供しているんですか?

冒頭でも述べましたが、就活時に苦しまないサポートをする長期インターンの口コミサービス「Voil」を提供しています。色々考えているうちに、就活する上で学生が苦しむ原因は「やりたいこと」と「できること」の2つのうち、どちらも育っていない状態でいきなり就活を始めさせられるからだと思っています。僕らは、そのどちらも育てるような機会のサポートができたらいいなと思って、長期インターンの口コミサービスを開発しました。長期インターンを経験することでその2つは間違いなく育ちますし、口コミを基に学生満足度の高い企業が分かれば安心して挑戦することができるだろうと考えています。


絶対に楽しい海外に飛び出さない理由って、何?

――最後に、海外に飛び出したいと思っている方にアドバイスやメッセージをお願いします。

うーん、そうだなぁ…めちゃめちゃ楽しいです!ってことですかね。コロナの状況を置いておけば、海外へのハードルってそもそもなくないですか?(笑)別に出ても悪い方に変わることはないし、絶対に誰でも飛び出せる。ガンガン挑戦してほしいなと思います。

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柴田さん、ありがとうございました!

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長期インターンに関しては日本で一番くわしい!と仰る柴田さん。柴田さんがご登壇される無料オンラインイベントが9/9(水)に開催されます!イベント詳細は下記の特設ページよりご確認ください。


柴田さんがCOOを勤める会社、サービスはこちらからご覧いただけます。

株式会社Flamers:https://www.flamers.jp/

Voil:


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