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【VISIONING VOICE Magazine #15】 「社会の『当たり前』を変えるテクノロジー」 〜 株式会社センシンロボティクス 北村 卓也さん〜

NEXs Tokyoが主催する、ローカルおよび国内外の広域展開に挑むスタートアップが”次のステージ”に向かって羽ばたくために、サポートをしてくれる人やファンと繋がる番組VISIONING VOICEをインタビュー記事としてまとめたマガジン「VISIONING VOICE Magazine」 📖

「VISIONING VOICE」は日経グループとコラボし、次のステージを目指すスタートアップ企業の3つの「カクシン(核心・革新・確信)」に迫り、起業家の想いを深堀りします。
パーソナリティは、長年スタートアップを取材している日本経済新聞社・上田 敬さんとNEXs Tokyoコミュニティスタッフ・閏野が務め、番組をお届けしています。

今回はJUMPコース(東京発)のスタートアップ、株式会社センシンロボティクス 代表取締役社長 北村 卓也(きたむら たくや)さんにインタビューさせていただきました!

バナーデータ_ゲスト

<登壇者プロフィール>
北村 卓也(株式会社センシンロボティクス 代表取締役社長)
日本IBMを経て、2008年より日本マイクロソフトでコンサルティングサービスビジネスの立ち上げ及びサービス営業担当部長としてビジネス拡大をリード、2016年より前職SAPジャパンではビジネスアナリティクス部門にて機械学習を中核としたデータアナリティクス事業を推進。2018年10月よりセンシンロボティクスに参画。Design Thinkingファシリテーター、無人航空従事者試験1級。
株式会社センシンロボティクス 公式サイト:https://www.sensyn-robotics.com/


「危険」から人間を守るテクノロジー

ロボティクスやAIを使って、産業インフラや社会インフラのデジタル化や自動化に取り組む株式会社センシンロボティクスの北村卓也さん。私たちが安心安全に生活できるのは、さまざまなインフラがきちんと管理され、正常に動いているからこそです。しかし、日々の設備点検は人力に大きく依存しており、危険な作業も多いそうです。

北村さん:現在、設備点検には多くの人手が掛かっており、高齢化により2060年代には労働人口は今より30%減るといわれている中で、省力化していくことが急務になっています。また、産業インフラや社会インフラは高度成長期につくられたものが多く、老朽化によりメンテナンスコストも増大してきています。一方、日本の自然災害は年々激甚化しており、人の力だけでは危険な災害に立ち向かえないことも大きな課題となっています。当社は、これらの課題解決に努めることで、子供や孫世代によりよい社会を残していこうという気概を持って、設備点検の自動化や永続的な災害対策に取り組んでいます。

【10_27受領時点:当日まで変更の可能性あり】NEXs Tokyo_SRプレゼン_20211110

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北村さん:テクノロジーとしては3つのレイヤーがあります。一番下が人の代わりに動くハードウェアです。国内外のドローンや自動走行ロボット、IOTセンサー技術を使ったスマートグラスのようなものもあります。ただ、これらのデバイス群はまだまだ操作することが難しく、それらを自動で使うためのプラットフォームが必要になります。それが真ん中のレイヤーです。自動で動かすためのエンジンや、動かした結果、集められたデータを格納するための器、そして、人が見つけ出せないような異常を見つけるためのエンジンなどがあります。
これらのレイヤーを踏まえて、さらに必要となるのが、最上位のレイヤーとなるアプリケーションです。点検対象や確認したい事象に特化して、開発し、提供しています。代表例となるソーラーパネルの点検では、リリース以来、3.5ギガワットをカバーしています。これは面積にして東京ドーム750個分、一般世帯140万戸分の電力になります。以前は人がパネルの周辺を歩いて点検をしていましたが、従事者は50代以上の方が多く、熱中症などの心配もありました。ここで培った技術や経験を他のインフラに広げたいと考えています。

【核心】社会課題に当事者として取り組みたい

―― 北村さんはどういった経緯で事業に参画されたのでしょうか。

北村さん:当社はもともとWeb会議システム事業を展開していた株式会社ブイキューブの新規事業で、ドローンとWeb会議システムを融合させたシステムを開発していました。私は、外資系の大手IT企業に勤めていましたが、会社としては大事業に取り組んでいるものの、自分個人として何を成し遂げたのか疑問に思うところがありました。社会課題に手触り感を持って取り組むことができることを魅力に思い、当社に入社しました。

―― 入社の決め手となったエピソードはありますか?

北村さん:仙台市と取り組んだ災害対策の実証実験の映像が印象に残っています。東日本大震災の際、仙台市の職員が避難の広報に行った際、市民を誘導する方向を間違えたり、職員自身が津波に遭ったりするという痛ましい事故がありました。今後、そうしたことを防ぐために行ったのが、ドローンを使った実証実験。Jアラートをきっかけに、ドローンを自動で飛ばして、逃げ遅れている人を発見し、さらにどちらに逃げればいいかをドローンのスピーカーからアナウンスするというものでした。この映像を見た時に、社会的意義の大きさを感じ、入社を決意しました。

スクショ(核心)

【革新】ロボティクスの力で生産性を100倍に

―― 北村さんがアップデートさせたい対象は何ですか?

北村さん:当社のミッションはロボティクスの力で社会の「当たり前」を進化させていくというものです。産業インフラやエネルギーインフラでは、人が危険なところで従事しなければならない業務がまだ多くあります。ロボティクスやテクノロジーを道具として、当たり前のように使うことで、作業のリスク低減や、労働人口の減少に伴う省人化に貢献したいと考えています。

―― 人がやっている作業をどこまで自動化することが可能なのでしょうか。

北村さん:今、人がやっている作業をすべて全自動化できるとは思っていません。人がやるべきこと、やらなくていいことを仕分けすることが大切だと考えています。例えば、ドローンで巡視点検することで、元々人が1000か所見ていたところを、異常がありそうな10か所だけ見ればいいとあぶり出すことができれば、生産性は100倍になります。こういったスクリーニング作業をドローンに担わせたいと考えています。さらに、結果を抽出することでデータが溜まり、傾向知や予兆が見えれば、計画修繕に繋がり、今よりも安全性が高まり、修繕コストも抑えられます。

―― アプリケーションの開発は個別にされているのですか?

北村さん:ロボットの制御やデータの保持と解析など、どのシーンでも使うものはモジュール化されています。それをベースとして、アプリケーションだけはお客様の業種業態にあわせて、UIもつくっています。現場の方は必ずしもITリテラシーが高いとは限らないので、ワンクリック、ツークリックで仕事ができるところまで作り込んでいます。

【確信】デジタル技術が支える安心安全な未来

スクショ(確信) (1)

―― 北村さんの欲しい未来について教えてください。

北村さん:「社会の役に立ち、”子供に誇れる仕事”」です。当社の事業は産業インフラや社会インフラといった世の中になくてはならないものを扱っており、それらを進化させていくことは、必ず世の中をよい方向に導いていくものであると考えています。チャレンジしている自分の姿を子供たちや社会に示していくことで、当社の事業を誇れる仕事にしたいですね。また、明るい未来をデジタルによって永続的につくっていきたいです。そうした中で当社も一緒に成長していきたいと考えています。

オープン実証フィールドで技術をさらに前へ

―― 最後に、北村さんがこれから出会いたい人について教えてください。

北村さん:事業を応援してくれる仲間やパートナーを求めています。この度ENEOSホールディングス株式会社と共同で川崎にオープンイノベーションラボ「ENEOSカワサキラボ」をつくりました。これは恐らく世界初の取り組みだと思います。私たちの技術は未熟で、稼働している現場でいきなり使うことは難しいのですが、実験するための現場がないというのが実情でした。本物のプラントを実験場やショーケースに変えることで、共創パートナーと共にトライできる環境をつくりました。民間企業だけではなく、官公庁や自治体も巻き込んで、世の中を良くしていきたいです。

当日の写真 (2)

―― 北村さん、ありがとうございました!

番組ではその他にも、北村さんの熱い思いや海外展開に対する考え方などより詳しいエピソードを聞くことができます。youtubeアーカイブより視聴可能ですので、併せてぜひご覧ください!

次回はDIVE(地域発)コースのスタートアップ、PLIMES株式会社 代表取締役副社長 兼 共同創業者 下柿元 智也(しもかきもと ともや)さんにご出演いただいた#40の記事です!

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