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ニューヨークの新型コロナウィルスの近況

私の住むニューヨークでは3月22日(日)午後8時から「New York State on PAUSE」が開始されてもうすぐ4週間が過ぎようとしています。この「New York State on PAUSE」はessential workers(生活に必要不可欠な業種に従事する労働者)を除く全ての人は自宅で過ごし必要な外出以外はしない、というものです。そして昨日(4月16日)、ニューヨーク州ではこの政策が5月15日まで延長されることが発表されました。

ニューヨーク州ではじめて感染が発見されたのは3月1日。3月の上旬頃までは、会話で新型コロナウィルスの話題が上がることは時々ありましたが、「手を洗って気をつけよう」とか「日本は大丈夫?」などでそこまで身近なことではなく、深刻ではなかったように感じます。しかし、感染者が増え続け、飲食店の営業、オフィスへの出勤者の数などが段階を追って制限されていき、そして美術館や映画館、ミュージカルの劇場などの施設が休業になるにつれて、マスクに使い捨ての手袋をする人たちを多く見かけるようになりました。

そして現在はessential workers と呼ばれる人たち以外は外出はせずに家で過ごすことが要請されています。essential workersというのは生活にどうしても必要な仕事をされている人のことを意味します。主にスーパーなどの食料品関係、医療関係、郵便局、地下鉄やバスなどの公共交通機関などです。レストランやカフェは持ち帰りやデリバリーのみの営業が許可されています。基本的に外出は禁止になっているものの、食料品の買い出しや散歩は許可されており、その頻度などは個人の判断に委ねられています。

私は、食料品の買い出しのための外出と気分転換のための散歩以外は家にいます。散歩も今はできる限り控えています。買い出しに関しても徒歩圏の場所のみで地下鉄やバスなどは3週間ほど使っていません。時々ゴミを出すために住んでいるアパートの外に少し出ますが、その時に家の前に咲いている花たちや空を見てふっと深呼吸したり、買い物に向かう時はなるべくお天気の良い日を選んで、景色を楽しんで歩くとか、制限はあるけれど工夫して楽しく過ごしています。

ニューヨークの人たちは、この状況の中でも明るく前向きに乗り越えようとしているように感じます。買い出しに行ったスーパーでは、お会計の時に「Thank you!」と言うと「Take care!」や「Stay safe!」と言ってくれたり、ミュージシャンたちは配信で素晴らしい音楽を届けてくれたり。そして毎日午後7時にはこの状況の中働いてくれている人たちへの感謝の気持ちの拍手。大変な状況が続いていますがそんなニューヨークの人たちの強さやあたたかさに日々刺激を受け、優しい気持ちになり、励まされています。





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