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あの昭和の、むせかえるような暑い夏を思い出す、誰も知らない。

「誰も知らない」(2004)を観た。

あの、かの、CHO有名な、映画だ。基となった実話もCHO有名。だけどわたし (40)は当時8歳で(1988)たくさん報道されたらしいけど、覚えていない。

昭和だったね。

実に17年前に創られた映画で、昭和の、汗臭さというか、みんな必死だった感じが描かれていて(撮影はもちろん平成だけど)、長丁場な映画だけど、集中して観れて、面白かった。

もしかして汗臭くて必死で、ほとんど毎日不快感にまみれた子供だったのは、わたし(当時8)だけかもしれない。

あなたの幼少期を思い出す?

わたし(当時8)は、天パどころかアフロヘアで、虫歯の多い小学生だった。両親は愛してくれたのはわかるが、人間や動物の世話をする、と言うタイプの人間ではなく(それは一貫して今もそう)

両親は、人とコミュニケーションは取れるし、仕事もしているけど、それだけの人間というか、この映画のお母さん(YOU、推定設定32)ほどではないけど、わたしは当然、あまり気にかけてもらえず、みすぼらしい子供(8)だった。(とりあえずアフロって言うだけで不快)

さすがに学校には行ったけどさ。

この映画を観て、そういう、不快感にまみれていた自分(40)の幼少期を思い出していた。

本当にぶっ飛んでいる人たちが織りなすストーリー。

このストーリー(実話)のすごいところは、ありそうでない、というか。それはやらないでしょ、みたいな、ギリギリのことを、母親がやるところ、だと思う。

誰に教えられるわけでもないけど、「親は子供と暮らすのが当然」と言う概念をひっくり返してくる。

愛もあるし、別に悪気もないというか。常識はないんだろうけどさ。たくさん子供産むところなんか、おそらく体も強く、それなりに魅力的なんだろう。

少なくても映画では、子供たちは母親のことが大好きだ。

1度も学校に通ったことのない少年。

12歳の学校に一度も行ったことのない少年なりに、考えて行動している淡々としたところが、良かった。

「いや、児童相談所行けYO!」と何度も突っ込んだが、それをしない、と言う選択をするところが、12歳の少年なんだろうな。当時、1988年に、手厚い福祉が整っていたのかどうかも怪しいし。(今は少子化だし、いろんなことが表面化されて、色々手厚くなっているイメージ。子供いないので知らないけど)

今、どうしてる?

事件から実に33年が経ち、作品公開から17年が経った今、インターネットがどこまでも張り巡らされている、現代。思うのは、この少年は、この少女たちは今どこで何してるのかな、と言うこと。

日本の片隅で、すごく淡々と、そしてしっかりと仕事をして生きているだろうな、とは思うけど、そこまで年齢の変わらない彼(現在推定44歳)を思って、思った。

ここ10年くらいで、幼少期の経験が人間に及ぼす影響(特に母親)とか、叫ばれるようになったし、ね。

わたし (40)、の幼少期。

子供の頃は楽しかった、とぜんぜん思わないわたし(40)には、重く、そして面白い映画だった。少なくてもわたし(40)は、あの頃を、肯定的に感じられるくらいには、なったYO。

幸福な子供時代を過ごした人(健常者)が観たら、どんな風に映るのかな、誰も知らない。





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