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シンプルな定食好きとしては無視できない。新梅田食道街にある「喜楽」の焼肉定食。

クリスマス前から体調が芳しくなかったこともあり、土日を挟んで4日ぶりのトレーニングとなったこの日。

なまった身体に刺激を与えたせいか異常なまでに「肉」が食いたくなりまして、肉と米をかきこめる店を探そうと思った矢先、数日前に後輩から「梅田にこんな店があります」と教えてもらったことを思い出しました。

それが、新梅田食道街にある「喜楽」さん。

店じまい後に撮影したので暖簾が出てません。


お店がある場所はこれまで何度も通ったことがあるはずなのに、まったく知りませんでした。しかも、どうやら有名なお店らしく、知らなかったことを恥じ入るばかり。

そんな喜楽さんで提供されているメニューは1種類のみです。

選択肢は「肉」か「ご飯」、もしくはその両方を大盛りにするか否か。

シンプルなストロングスタイル。

人生フラフラしっぱなしのぼくのような人間には最適なお店です。どれにするべきか迷わずに済みますからね。


13時頃にお店へうかがうと店内は満席。
外には2人がお待ちでした。

中も外もお客は全員男性。

席はカウンターのみでMAX8人くらいでしょうか。お店を覗くと切り盛りしているのは、おばちゃんとおっちゃんの2人。

5分ほど待っていると入店できたので、意外に回転は早かったです。


早速、席につくなり意気揚々と「焼き肉定食で」とオーダーしました。

ところが、おっちゃんからも、おばちゃんからも反応がありません。

どうやら、ぼくのオーダーと同時に入ろうとしてきた後の客(たぶん韓国の方)に「いっぱいで入れません」という意味のバッテン印を出すのに必死だったようです。

店内はめちゃくちゃ静かなので、自分のオーダーした声だけが妙にこだましてしまい、隣にいた男性は明らかにこちらをチラチラ見てきました。

なんともいえない気まずさから店を出たい気持ちとなりましたが、座ったからには食べずに帰るという選択肢はありません。

とにかくお店側からのリアクションを待つことにしました。

聞こえてなかったのならオーダーを聞いてくるだろうと考え、何事もなかったかのようにお茶をすすります。

ところが待てど暮らせど、一向に注文を聞いてきません。

「これはもう一回言うべきなのか」
「一体どうすればいいのかいいのか」

メニューひとつだと悩まなくて済むわ〜と喜んでいた数分前の自分が嘘のように、頭の中ではグルグルと悩みが渦巻きます。

人知れず悩んでいたら、あっさりと「焼肉定食(並)」が出てきましてですね。

若干拍子抜けしたのですが、もしかしたら注文が聞こえていようがなかろうがデフォルトで「焼肉定食の並」が出てくる仕様なのかもしれません。

まあ、確かに大盛りにしない限り、全員食べるものは一緒になりますからね。ある意味で効率的なシステム。一見さんには難しいけど。


とにもかくにも、どうですか。この見た目。

焼き肉定食の名に偽りなしってなもんで、めっちゃシンプル。

なんなら小学校の時とか土曜の朝だけ学校行って、帰宅後におかんが作ってくれている昼メシみたいな懐かしい感じもしますよね。

土曜の通学を経験していない年代からはまったく理解されないと思いますけど。

肉、米、キャベツ、汁。
このシンプルの極みといえる定食を、みんな無言でかっ食らう。
働く男の武骨メシですね、まさに。

とにかくシンプルなものが食べたい、という時におすすめの定食です。

その後もお客さんが入ってきましたが(今度は日本の方)、「すみません、売り切れです」とおばちゃん。

どうやらぼくを最後に材料切れだったようです。そりゃ、さっきはバツ印でアピールするわなと納得しました。

出鼻は挫かれましたが、ギリギリ食べられてラッキーでした。

「喜楽」
大阪府大阪市北区角田町9-26

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