[レポート]福祉と職人技術をつなぐ マテリアルリサーチ&ワークショップシリーズ @GJ!Center KASHIBA | 射出成形②
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[レポート]福祉と職人技術をつなぐ マテリアルリサーチ&ワークショップシリーズ @GJ!Center KASHIBA | 射出成形②

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2/24(木)、GJ! Center KASHIBAにて、京都を拠点にデジタルファブリケーションを用いた研究開発と製造を行う、新工芸舎のご協力のもと「福祉と職人技術をつなぐマテリアルリサーチ&ワークショップ」を開催しました。

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写真上)新工芸舎小坂さん                                                             p:erika mtsumoto


前回ワークショップに続いて、今回のワークショップをコーディネートしていただいたのは、京都を拠点に3Dプリンターを中心としたデジタルファブリケーションツールの普及活動を行う株式会社YOKOITOで、3Dプリンタを用いた表現や技術の研究開発を行う新工芸舎の小坂諒さん、資源のアップサイクルを目的としたPlaRiaLというプロジェクトに取り組む松本恵里佳さん。株式会社YOKOITOの代表取締役の中島佑太郎さんにもお越しいただきました。新工芸舎はデジタルファブリケーションツールの普及と表現や技術の研究開発、商品化を行う設計者集団です。デジタルとアナログの境界を行き来しつつ、表現活動や問題解決を行うことを “新しい工芸" と定義し、京都を拠点にさまざまな制作活動を行なわれています。

前回のリサーチ・ワークショップの様子はこちら ▽

前回のリサーチ&ワークショップでは松本恵里佳さんから、現在開発を進めている自作の射出成形機器をデモンストレーション方式でご紹介いただきました。今回は安全に留意しながらGJ!センター香芝のメンバーと共に射出成形に挑戦してみます。まずはデモンストレーションとして、射出した樹脂を型成する工程を見せてみただきました。射出成形にはGJ!センターで3D出力をする際に出る、樹脂端材を活用します。今回は、2回目のワークショップということもあって射出もスムーズ。と、思いきや用意していた樹脂の端材に溶解度の異なる樹脂の端材が混入していたため、樹脂が ”思うように溶けない” というエラーと発見も。

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写真上)射出形成機の先に3Dプリンターで出力した樹脂型を装着し、デモンストレーションしてもらいます。型を外すと新工芸舎のロゴが現れます。


デモンストレーションの後はいよいよ体験編です。専門家にしっかりサポートいただきつつ、GJ!メンバーが射出成形による創作に挑みます。NCルーターで切り出した合板やアクリルで判を押してみたり、射出された樹脂を厚みのあるプレートで受け止めつつ自由形成にチャレンジしたり。新工芸舎さんにお持ちいただいたスタディモデルを思いのまま搭載させた立体作品を作ったメンバーもいました。また、今回は射出器の中でどんなことが起こっているのか、その一部の工程をみるために電子調理器具を使って樹脂の端材を溶かし、観察してみました。

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写真上)家庭用のホットプレートを使って、樹脂の溶ける様子を観察します
写真下)ホットプレートで溶かした樹脂にアクリル板やフィギュアの足跡をスタンプしてみます。

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写真上)松本さんは、GoodJob!Centerで出たCNCルーターの切り出し端材と、樹脂の端材を使ってタイルのようなものをスタディ


体験編
の後はワークショップの振り返りを行いつつ、今後の端材活用の可能性について話し合います。今回のワークショップ、GJ!スタッフからは、「単純に溶けるということを面白がって創作することができた」という感想や、ごみの再資源化という視点からも回収ポストのようなシステムを作って、各地のファブリケーション施設から出た、樹脂のアップサイクルのためのネットワークが作れないか。というアイデア、「”端材や廃材の保管の仕方を考える” という新しいニーズが感じられた」という声が上がりました。

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写真上下)YOKOITOの中島さん

樹脂に含まれる顔料や、微妙に異なる素材の違いから制限なくアップサイクルを続けるには課題も多そうです。一方で、株式会社YOKOITOの中島さんは、「1回ではなくてもう1回。一回でもサイクルを増やすという視点が必要なのでは。」と話されます。「樹脂の再利用問題は3Dプリンター全般の問題、いいきっかけになった」という意見もいただきました。


さて、今回2回にわたって開催したリサーチ&ワークショップの報告会を3/20(日)にFabCafe Kyotoにて行います。お申し込みの上、どなたでもご参加いただけるトークイベントです。新工芸舎さん、松本さんに加え、同じく京都を拠点に活動される矢津吉隆さん(美術家、kumagusuku神尾涼太(Re:publicさんをお迎えし、「ものづくりにおける循環、再生」をテーマに話し合います。開催は会場とオンライン(YouTubeライブ配信)のハイブリット開催。詳細はぜひ、リンクからご覧ください。

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イベントの詳細、お申し込みは以下のリンク先からどうぞ
▷3/20, 3/27 開催 【福祉×伝統工芸】 2日開催のトークイベント

https://tanpoponoye.org/news/general/2022/02/514713487/
日時:3/20(日)、3/27(日)14:00~16:30 
場所:FabCafe KYOTO(MTRL KYOTO) , YouTubeライブ配信


また、会期中、同会場にて新工芸舎さんの企画展覧会 新工芸舎 solo exhibition『新工芸展(店)』が開催中です!「”共生/再生”が前提となる時代の、ものと仕組みのデザインの実践」を主題に、3Dプリンターの技術を用いた新しいプロダクトやアイデアを体験できる展示企画です。新工芸舎さんのこれまでの活動やこれからを垣間見ることのできる貴重な機会。こちらもぜひお見逃しなく!

新工芸舎 solo exhibition『新工芸展(店)』

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新工芸舎 solo exhibition『新工芸展(店)』
日時:2022.3.8 (火) – 2022.3.26 (土) 11:00 – 19:00 (日月曜 定休)
会場:FabCafe Kyoto (MTRL KYOTO)

参加:無料( *カフェの座席をご利用の場合はご注文をお願いいたします。)URL: https://fabcafe.com/jp/events/kyoto/2203_shinkogei-ten


福祉と全国各地の伝統工芸や職人技術をつなぐリサーチ&ワークショップシリーズ 

Good Job!センターとたんぽぽの家では、障害のある人と伝統工芸に関わる職人が互いの施設や工房等を行き来し、技術交流することを通して伝統工芸と福祉のこれからについて考え実践へと変えていく取り組みを行っています。福祉と全国各地の伝統工芸や職人技術をつなぐリサーチ&ワークショップシリーズは今後も続きます。ぜひ、noteやホームページからチェックしてみてください。

問い合わせ先
福祉と全国各地の伝統工芸や職人技術をつなぐリサーチ&ワークショップシリーズ担当 < nt@popo.or.jp >
助成:日本財団「障害のある人の表現と伝統工芸の発展と仕事づくり」








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ニュートラディショナル(ニュートラ)は一般財団法人たんぽぽの家がはじめた取組みです。障害のある人のものづくりと伝統工芸の相互発展をめざします。つくり手、つかい手、つたえ手が交流し、ものをとおして新しい生活文化を提案します https://newtraditional.jp