運命【小さな物語】
「ねえどうして朝がくるの」
君はずっと眠そうなのになぜか起きている
僕は今日4度目のコーヒーを落とす
マグカップにして8杯
「そんな夜もあるさ」
僕は言う
「どんな夜?」
君は首を傾げる
「コーヒーを夜から朝にかけて4度も落とす夜」
僕はそう言ってなぜかもらった
塩の使い道について考えてみた
「焼き鳥は塩が美味しいよね」
君はなぜか僕の頭の中を軽々とハッキングして
鳥の真似をした
やれやれ
たまたまという名の奇跡に
人生を振り回されてきた僕は
脈略のないことを
運命と呼ぶこと