無責任やり逃げ男と年取る女
住んでいるところから、車で2時間の夫の実家。
その近くに、以前から父が用意したお墓があり、そこに入る流れになってきた。
今回、私の意思とはやたら関係なく、いろんな物事が猛スピードで進んでいく。
お墓もそう。
夫に以前、「死んだら、骨はどうしたい?」と聞く機会があって
それもたまたま、2ヶ月くらい前に。
病気の夫にそんなことを聞くのはどうかと思うけれど、ふと思って、聞いてみた。
「庭に撒いてほしい」と、夫は即答した。
そうなのかぁ、家にやっぱりいたいのかぁと、その時の私は思った。
そう思いながらも まだまだ夫は生きると確信していたから、そうなんだねぇと軽く思っていたくらい。
まさか、お墓を考えなきゃいけないことに、こんな急になるとは。
びっくり!!!
びっくりし過ぎてクラクラしている。
お墓問題は、今のところ
夫の生まれの故郷の、父が建てたそのお墓になる予定。
車で2時間 離れた場所に。
あー遠い、、、。
私の意見は、ことごとく届かない。だからしょうがない。
死んでしまった人は、全くもって無責任だと思う。
いいな、死んでしまった方は。
何にも考えなくていいんだから。
残された方は、本当に大変!
あれやこれや問題山積。片付けることがたっくさんなのよ。
死んだ方は死んだ方で、やり残したことがいっぱいあるかもしれないけれど
こっちはこっちで、いろんな問題が山積なのよ。
やり逃げ って言葉がピッタリな気がする。
やられたー。
不平不満が、小さく爆発している毎日を、今日も私は過ごしている。
家に夫がいない寂しさを、怒りと食欲で、誤魔化しながら。
夕方の暗くなることが怖くて、夜は一人になりたくない。
いつになったら、元の生活リズムに戻れるのだろうか。
1日のルーティンが、全くこなせてなくて
今日の1日も、何をやったかさえわからない。
このまま年だけ取っていくのか。
そんなバカな。 (11days later)
11日目の私へ
□お墓は無事にソコに決まったよ。
□最後の親孝行をしたいだろうなぁと思ったから、そうしたよ。
□そもそもお墓はソコにしかないんだから。
□死んだ者勝ち、その気持ちは今も変わらないなぁ。
□けど、生きてる方が楽しいよ。
□嘆き悲しむことも終わりが来るから、大丈夫。
新堂きりこ