見出し画像

ゆるやかに流れ始める

身体がかなり元気になってきたと感じている。
日に日に元気になっているようだ。

前に住んでいた街の公園に行って、犬とのんびり散歩をした。
長い時間歩いても疲れないし、むしろ楽しくなってくる。
新婚当時に住んでいた街。いつも長男を連れて散歩した公園。
それ以来、来ていなかった公園。

全く変わっていなくて、とても懐かしい。
あちこちに赤ちゃんの時の息子がいて、笑顔の夫がいる。
あの頃、こんな日を迎えているとは全く想像もしておらず
ずっと穏やかな日々が続くと思っていた。
そんなことも想像すらできないくらい、子育てに追われていた頃。

1時間以上歩いて、買い物して帰宅する。
汗をかいて歩くことがこんなにも気持ちよかったのか。
夜はぐっすり眠れて、今朝はとても気持ちよく目覚めることができた。

人間はやっぱり太陽を浴びて、風を感じ、土の上を歩くことが大切なんだろうな。
家にいて引きこもっていては、こんな爽快感は感じられなかったし、空を見上げることもない。
季節が変わっていることも、外にいれば気がつけるのだ。

いつもの散歩とは全く違う、とても気持ちの良い時間だった。
これからも歩いて行こうと思った。

搬入待ちだった仏壇は、亀裂が入っていたため交換をお願いした。
なかなか、うちには仏壇はやってこないようだ。
もう流れに任せよう。くる時はくる。

ハプニングにも対応できるようになり、おっ、私は元気になっているなと気が付く。
怒ることもなく、動揺することもなく、ただただ、そうなのかぁと流すことができるようになったから。

そして、あれほど、何しているわけでもないのに、あっという間に過ぎていた1日が、時計をみるとまだお昼だったりして、確実に時間の流れが変わっている。

分析すると、無駄に頭を使っていた悲しみとか喪失感がかなり減り、余計な思考が減ったからではないだろうか。

自覚できていない、ぼーっとした時間を1日中繰り返していたのだろう。
現実世界に戻ってきたという感じかな。
地に足がついた、とも言える。

夫と一緒に私もさまよっていたのだろう。

体力も少しずつ戻り、時間に余裕もできて、いろんなことに挑戦しようと思えるようになった。
まずは趣味を増やす。
とにかくなんでもやってみて、楽しいことを見つける。

これ違うな、と感じたら即やめる。
どんどんチャレンジして、趣味を作りたい。
ハマるものを作りたい。
それが生きがいになっていくといいな。

これまで全く自分のことをやってきていないので、趣味もないし、そもそもそんな時間もなかったから、何をやったらいいのかわからない。

唯一の趣味は旅行。そして映画鑑賞。
旅行はまだ気分ではないけれど、映画館なら行けるかな。
でも、まだ映画館というよりも家で観る映画でいいなと思ってしまう。

映画館はまだ遠い。
見えない「枠」から、飛び出す勇気がないようだ。
これも時間が解決してくれると感じている。
焦らずゆっくり行こう。

1日が以前のような1日に、戻ってきたような感覚がある。
今はやりたいことをやろう。
気の向くままに、ひらめくままに。

外に出て歩いてみよう。
昔歩いた場所は気分を変えてくれるはず。
         (1ヶ月と23日目)

新堂きりこ

よろしければサポートをお願いします。 いただいたサポートは社会復帰への新しいチャレンジの活動費とさせていただきます。