【荻本祥】紙ロマン〜「週末野心手帳」のススメ〜 #NewsPicksアカデミアレター
NewsPicksアカデミア公式noteでは、毎週金曜日にアカデミア運営チームがリレー形式で最近考えていることやアカデミアのテーマでもある「学ぶ」ということについて思いを綴っていきます。
今回はアカデミアインターンとしてイベントの受付や問い合わせ対応などを担当している荻本が担当します。
こんにちは。NewsPicksインターンの荻本祥です。
NewsPicksにジョインして今日でちょうど3ヶ月が経ちました。NewsPicksアカデミアゼミ、落合陽一氏のライブ配信番組『WEEKLY OCHIAI』の観覧者誘導、NewsPicksマガジン、ブックの配送管理などをしています。これらの経験は今後私にとってかけがえのない財産になると確信しています。
時には社員の方に注意を受けることもありますが、ただの大学1年生の女の子としてではなく一人の会社にいる人間として、ミスと改善方法をご指摘、ご教示してくださることに私は日々感謝しています。
筑波大生としての生活も半年が経ち、サークルや授業に慣れてきた頃、楽しい時期ではありますが、出社する際にはきちんと気持ちを切り替えて「NPモードの荻本祥」になることが肝心だと考えます。微力ではありますが、少しでもNewsPicksに貢献できるよう尽力する所存です。
はじめに
2018年の下半期が始まり、東急ハンズやロフトなど大手雑貨文具店は来年度のスケジュール帳選びをしている人々で溢れかえっています。正直どのスケジュール帳を選んだら良いのかわからなくなってしまうほど、デザイン、機能や種類が豊富です。誰しもQOLの高い「ていねいな日常」には憧れを抱くものです。日常生活の忙しさに埋没してしまう現代人にとって思わぬ理由で予定が変更され、手帳をを書きかえるのはよくあることです。書いた文字を消すことができるフリクションボールペンが、数年前に大ヒットしたのはその所以だと考えます。しかし、Googleカレンダーやデジタルメモなどの電子媒体の便利グッズが台頭すると同時に、いままで店頭に並んでいた紙媒体のカレンダーやアナログな筆記用具の「あり方」は変容せざるを得なくなってきました。
そんな中、私は素敵な一冊の手帳に出会ったので、本日はこの場を借りてご紹介したいと思います。はあちゅうさんと村上萌さんのコラボ手帳「週末野心手帳」を「情報処理」という観点で掘り下げて行きたいと思います。
「週末野心手帳」って何?
忙しい毎日の中でも、「いつかあんなことがしたいな」みたいに小さな野心が生まれることは多々あります。そんな日々の小さな野心を書き留めておく用に、書き込むスペースが他のスケジュール帳より大きくなっています。そして最後には「ただのメモ」から予定に変えられるように、野心を叶えられるようにと、はあちゅうさんと村上萌さんが作成した手帳なのです。「次の週末に叶えられる理想」を自分の中に持つと、途端に人生が少しだけワクワクするものになるはずです。(2019 weekend wish diaryより)
私は「紙」媒体が大好き
私は現在、筑波大学情報学群知識情報学群に所属していますが、昨年のちょうど今日が、私が受験したAC入試の合格発表日でした。AC入試とは、志願者の主体的で継続的な取り組みから「問題解決能力」を評価するというものです。私はAC入試を受験するにあたり、図書館という切り口で「紙媒体の新たなあり方」について研究してきました。なぜ、こんな研究をしてきたかというと、純粋に「紙が好きだから」。ここにつきます。
紙ロマン
第1に、電子より紙の方が長く情報を蓄積しておくことができます。なぜ私たち現代人がまるで自分の目で見てきたかのように歴史学を語ることができるのか。それは、情報を文字や絵として紙に書き起こしてきた先人の功績があるからだと思います。PCやスマートフォンはせいぜいもっても2,3年で壊れてしまいます。紙は変色しても、破れてしまっても、折れてしまっても「紙」であり続けるとともに、未来に確かな情報を提供する。現に紙媒体の歴史書が根拠となり、歴史の「正しい」情報として教科書に掲載されたり、大河ドラマや歴史番組になったりしています。概して、歴史的な観点から情報に触れる際には必ず、知識や情報を蓄積してきた紙媒体の魅力を再認識することができると思います。
第2に、紙媒体は電子媒体よりも手元での作業性が強いといえます。現在、読書者数の低下の原因である活字離れによって出版不況が世間をにぎわせています。紙媒体に載っている文字だけが活字だとするならば、活字離れの議論も、新聞・ 書籍などに限定された狭義の活字論争と言わざるを得ない。確かに、情報消費者の利便性を考えるとむしろ電子媒体の方が優れているともいえます。しかし、近年ではSNSの普及によって一般人も自己を発信するのが当たり前になってきた時代において、良い情報を得たときにその記憶をとどめておきたい、あるいはそれに派生した自分なりの考察を書き留めておきたいという思いから、本に直接メモをとるという人が増えているように思います。書き込みを重ねて汚し尽くした本は、最終的には自分の思考の拠りどころやバイブルとなると考えます。自分にとって最適な状態に本を進化させていく。このように考えると、段々と「本に書き込みをする」という作業が楽しく仕方無くなります。一度試してみてください!おすすめです。結論、電気も液晶カバーも不必要で、しかも手元での作業性の強い紙媒体は最強なのではないでしょうか。
第3に、紙は私のいうことを聞いてくれます。折り曲げたら、折れ線がつくし、破ったら一生もとには戻りません。それに比べて電子媒体はワイファイがなければ機能しなかったり、データ通信量で動きが遅れたり、自己中な私の性格には正直、合いません(笑)一度汚したら簡単には元の綺麗な状態には戻らない儚さもまた、紙特有の温かみなのではないでしょうか。
「週末野心手帳」と「情報処理」
「週末野心手帳」は従来の手帳と差別化をして、電子にはない紙媒体のみが持つ魅力を上手に引き出した手帳であると考えます。従来のスケジュール帳は(予定を書く→予定が変わると訂正する→予定をこなす)x30で、その月のページを終えてしまいます。このままだと、ボタンひとつで、修正テープも消えるボールペンも使うこともなく予定を変更することができる電子スケジュール帳に負けてしまいます。しかしながら「週末野心手帳」の武器は「事後に書く」というところにあります。時系列をずらすとともに、従来のスケジュール帳の機能も果たしつつ自分が書き込める幅を増やしたことで、日記の役割も果たしているのです。そのため、変更だらけの汚れたスケジュールとはもうおさらばです。修正テープも消えるボールペンも、必要ありません。
また、従来の手帳や日記だと途中で書くのが面倒になって飽きてしまい、最後のページまで使い切らないケースがでてきます。しかし、「週末野心手帳」には、デイリーページの使い方の説明が細かく記載されています。中身は、女子ウケしそうな可愛いデザインで作られており、見ているだけでもテンションが上がります!長く使われ、愛されるために、はあちゅうさんと村上さんの技巧や工夫がすべてのページにおいて凝らされているところに温かみがあるなと感じました。決められたタスクしかこなさない電子の冷たさをすべて取っ払いつつも、一年間自分がどんな野心を書き、自分がどう変化しているのか予想できないというところに「週末野心手帳」の魅力があると考えます。
さいごに
先日、前田鎌利さんのアカデミアゼミ「最高品質のプレゼン術」にご参加されているゼミ生の方と「紙」についてお話しさせていただきました。その方に小川糸氏著作の「ツバキ文具店」という一冊の本を紹介していただいたので、購入したところあまりの面白さに爆速で読み切ってしまいました。
実は、今回のアカデミアレターを書くにあたり参考にさせていただいた本になります。アカデミアではイベントやゼミの後に懇親会を開くことで、会員様同士で情報交換ができる場をご用意しています。もしかしたら、人生を変える本や情報、運命的な出会いがあるかもしれません。お時間の許す限り、アカデミアの懇親会に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。私自身もイベントの受付、懇親会におりますのでぜひお目にかかった時に、色々お話ができれば嬉しく思います。
まだまだ、語りたいことは山ほどあるのですが、まずは、「週末野心手帳」の紹介とさせていただきます。
2018.10.18
荻本 祥
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