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3Dプリンタのヒートベッドを固定して印刷品質をアップさせる

うちのANYCUBIC I3 MEGAに限らず、お安い3Dプリンターは大体ヒートベッドがY軸についていて、4隅の調整ノブでヒートベッドの調整するものが多いです。
スプリングとネジを介してヒートベッドが浮いているわけですが、これって印刷中に前後に揺れるのでは.....?

固定しよう

という訳で固定してみました。

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ネジはM3なのでM3のネジが通るスペーサーを使用します。
今回はナイロン製の高さ6mmスペーサーを使いました。
ナイロンの耐熱温度が80~120℃ほどあるので耐熱性は問題なしなハズ。
別にステンレス製でもよいと思います。

調整その①:Zエンドストップ

もちろんこのように固定してしまうと四隅のノブでは傾きを調整できないので、別の方法で調整しないといけません。
まずはX軸の左右にあるZエンドストッププッシャーを調整します。このネジを左に回すとZエンドストップの動作位置が下に下がります。
逐次Z軸のホーミングを行いながら左右のプッシャーを調整して、ヒートベッドギリギリの位置になるように調整します。

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勝手に回ると困るので、下記の留め具を印刷してくっつけましょう。

調整その②:メッシュベッドレベリング

調整①だけではY軸方向の調整ができませんので、カスタムファームウェアを導入して微調整を行います。
ノズルやヒートベッドのPIDチューニングも簡単にできるようになりますし、デメリットもさほど無いのでおススメです。

ThingiverseのManual Mesh Bed Levelingの項目をよく読んで調整を行います。全部で25点もあるのですこし大変ですが、効果は抜群です。
ベッドの歪みのほとんどをキャンセルできるので、ベッドの全域でしっかりとした定着を得ることができます。

結果:印刷してみた

実際に調整が完了してから印刷をしてみました。
16センチ角ぐらいある時計のフレームを印刷してみましたが、ばっちり定着しました。

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ヒートベッドがしっかりとベースプレートに固定されて、さらに重心が下がったので積層痕もばっちり揃っています。0.2mmの印刷ピッチとは思えないぐらいですね。
3年ほど開封したままだった透明のPLAフィラメントを使いましたが、とても綺麗に出ています。

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終わりに

ちょっとハードルと危険度が高い改造ですが見返りは十分にありました。
ヒートベッドががっちり固定されているので、失敗するとヒートベッドのガラスに傷が入ったり割れたりする可能性もあるので慎重に作業を進めてください。

参考にして上手くいったらぜひサポートをお願いします。

記事をサポートしていただくと、一層のやる気と遊び心を発揮して新しい記事をすぐに書いたり、3Dプリントを購入してレビューしたりしちゃうかもしれません。