運河と木陰があれば人は涼む 古い市場-1@ミンブリー区
2022年6月19日
「東洋のベニス」などと品良く評されているが、実際の街造りはベニスとはほど遠い。似ているのは運河の水の汚さぐらいか。その水も、本場ベニスではコロナ禍で旅行者が姿を消した途端、白鳥やイルカが泳ぐほどに自浄したというから、汚染度もやはりバンコクの運河に軍配が上がるだろう。
昔に掘った運河を埋めてそのまま道路にしたらしい。だからバンコクの路地は幅が狭く、中途半端に斜めに走ったり、変な場所で直角に折れたりする。上の運河の行き止まりと下の運河のそれを線で繋いだので、一本道でも左折して右折などとカクカクになる。
東洋のベニスだから、運河だけはそこらじゅうに流れている。どの道を歩いても少し行けば運河にぶつかる。運河に沿って家を建てた昔ながらの生活が、そこらじゅうに残っている。運河沿いにちょっとした敷地があれば、人々はそこに集まってきて、木陰で涼む。川ではないが水は流れているので(深緑に濁ってはいても)清涼感があり、風も吹く。
「タラート・ナーム・クアン・リアム」という、隣県チャチューンサオ県と接するバンコク都ミンブリー区の古い市場。バンコク都心につながるセンセープ運河沿いに立つ。「運河沿いの清潔で良い市場」といった意味で、古くからあるものの地元の人向けに観光地化され、食堂街のような雰囲気。
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