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#4 サクッと面白い授業(英語)

短い問題を(なるべく)理屈で考え、答えを出していくシリーズです。
今回は東京大学の2018年の問題です。

(A)の文末のitの内容がわかるように訳せ。
Mr. Clark kept looking at Janey intently. Maybe, because of the way her mother had spoken, he suspected she was deaf. (A)It would be like her mother not to have mentioned it.

東京大学2018年 第5問

単語

intently:ひたすら、一心に
suspect:疑う、思う
deaf:耳の聞こえない
mention:言及する、言う

ヒント

Mr. Clark kept looking at Janey intently. Maybe, because of the way her mother had spoken, he suspected she was deaf. (A)It would be like her mother not to have mentioned it.

(1) 文末のitはhave mentionedの目的語なので、言及している「内容」。内容があるものを探す。

(2) to have + 過去分詞の部分は、「その英文の時制よりも過去にズレている」ことを表す。
またwouldを過去形で訳す場合、「〜したものだ」と、過去の習慣を表す。

ヒントに対する解答

(1)「内容」を伝えている部分はsuspected she was deafの「she was deaf」の部分。suspectedとsheの間には接続詞thatが省略されていて、(that) she was deafの部分はsuspectedの目的語である。
動詞 + (that) S Vで、(that) S Vの部分が目的語であれば、
動詞の意味は「思う、言う、わかる」のどれかになる。thatの部分がその内容を指す。

(2) (A)の文頭itは仮の主語で、本当の主語は「not to have mentioned it」の部分。
「not to have mentioned it」と「he suspected she was deaf」から考えると、「それを言わなかった」のはMr. Clarkと対峙している時のことで、習慣ではない。
つまり、It would be like her motherは「彼女の母親らしいことだろう」で現在、not to have mentioned itは「それを言わなかったのは」で過去形と考える。

答えと和訳

答え:
ジェイニーは耳が聞こえないとクラーク氏に言わなかったのは、いかにもジェイニーの母親らしいことだろう。

和訳:
クラーク氏はジェイニーを一心に見続けた。おそらく彼女の母親の話し方のせいで、彼女は耳が聞こえないのでは、と彼は疑った。それを言わなかったのは、いかにも彼女の母親らしいことだろう。

本日はここまで。
今日もお疲れ様でした。

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