松浦新の記事

■8月の人事院勧告で示された地域手当の見直しに、自治体が対応に追われています。都道府県への大くくり化によって、格差が広がったり逆転したりするところがあるためです。埼玉、千葉は4%ですが、接している東京23区は20%です。職員の給与だけでなく、保育園や介護事業への報酬などにも影響します。小手先の見直しは混乱を招くだけです。

■能登の地震では、耐震化されていなかった浄水場が使えなくなっていました。能登の規模なら応急措置ができました。でも、東京などの大都市には通用しません。ところが、東京都の浄水場の耐震化率は13.2%と、全国最低です。

■裁判官と国家公務員の地域手当について、2本書きました。
①弁護士ドットコムのアンケートから、コメントを書いた弁護士を紹介してもらい、元裁判官らの生の声を紹介させてもらいました
②弁護士ドットコムニュースに、8月の人事院勧告で地域手当がどう変わったかを含めて書きました

■国家公務員の高卒初任給、200機関以上で最低賃金割れ
国家公務員の高卒初任給が、首都圏、東海、近畿圏の200以上の出先機関で最低賃金を下回っています。東京23区だと20%が上乗せされる地域手当がゼロか低い市町村にある出先機関で起きています。このところ最低賃金が上がり、地域手当の格差の大きさが見えるようになった結果といえます。

■フォロワーから社員へ SNS利用で「積立型採用」
ハローワークも求人雑誌も今は昔。求人はネットに移っていますが、多額の手数料をかけても募集があるとは限りません。求人情報はよほど高い給料でも示さないと、みな同じに見えてしまいます。せっかくネット求人を出してもその時に転職したい人に届かなければ手数料は「掛け捨て」になります。そこで、SNSで会社に関心を持ってもらい、フォロワーになった人の中から採用に結びつける「積み立て型」の採用が注目されています。

■いまごろ気づいた地域手当
公務員の給料には勤務先で決まる「地域手当」があります。手当というと、通勤手当とか扶養手当とかを連想します。私も最初に聞いた時には、実費的なものと思いました。ところが最大20%の差があり、年収が変わるものでした。20年前に導入された制度ですが、いまごろ気づきました。

■給食の現場で広がる冷凍食品
介護施設などの給食に冷凍食品が広がっています。セントラルキッチンで作ってパック詰めした冷凍食品は外食産業では当たり前ですが、給食の現場は自前の調理にこだわるところがありました。でも、人手不足でそれが続かなくなっています。

■家裁のリアル
家庭裁判所はぼろぼろになっています。各地の家裁を取材して、時代に合わせて、国民のためにサービスを提供しようとしているのか、疑問に思いました。4回の連載を始めました

■介護は「もうかる」
岡山県の「土屋」という介護会社の高浜敏之さんは堂々と「介護はもうかる」と話します。介護事業で一番重いのは人件費ですが、次に重いのは採用の経費だそうで、これは工夫次第で減らすことができるというのです。取材してみると、工夫して人を集めることができる会社はもうかっていました。

■コンプラ徹底にゲームやアニメ
大企業でも後を絶たない不祥事。コンプライアンスが大切とわかっていてもビジネスの都合が優先してしまう結果です。現場が声をあげやすくするため、ゲームやアニメで社員に伝える会社もあります

■裁判官が足りない 定員減らしても欠員2割が続く

若手の裁判官である判事補がこの数年、目立って減り続け、10年前より2割も減っています。辞める人が目立ち、新規の任官も10年前の8割前後に細っています。辞めた裁判官らに取材しました

■沖縄軍用地「競売にかけられる驚愕実態」

東洋経済オンラインに書かせてもらいました。米軍基地が売買されていて、裁判所の競売にまでかけられているのは驚きだと、編集者が言ってくれました。今年に入って軍用地の価格はさらに下がっているようです

■沖縄軍用地バブル

沖縄では、米軍基地などの「軍用地」を不動産屋さんで買うことができます。異常な低金利で、「定期預金よりマシ」と人気の投資商品になりました。金利が上がれば、当然下がります。5回の連載です。

■いまでもテレワーク、手間がかかっても続ける会社
コロナ禍は一段落しましたが、テレワークを続ける会社はあります。続けるのは簡単ではありませんが、テレワークをする人の満足度は高いので、できるかどうかは採用にも影響するようになっています。

■保険料滞納で差し押さえ急増 社会保険倒産も
日本年金機構が今年度の上半期に差し押さえをした事業所数が2万6千社にのぼることがわかった。昨年度の1年分に近い。

■企業で働く弁護士が3千人超に
事業再編やデジタル化への対応で法的な判断を確認するケースが増え、企業の採用意欲が高まっている

■空き家による管理不全で劣化 固定資産税高すぎる
北海道小樽市にある建物について損傷が激しいのに固定資産税評価が約3億円なのは高すぎるという訴えに、札幌地裁は評価のやり直しが必要と判決

■相続土地のわな
相続した土地を放棄できる制度の課題について5回連載

■水道管更新、担い手不足で進まない
自治体や業者の人手不足で水道管の更新が遅れ、管の老朽化による漏水事故の増加などが懸念されている

■AI契約書審査サービス
法務省が「違法にならないためのガイドライン」を出したAIによる契約書審査サービスだが、弁護士法違反だけが課題ではない

■下北半島、宙に浮くヒバ林
下北半島にある「幻のヒバ林」に関するルポ。林野庁が裁判で買ったが、いまだにトラブルの元は解消していない

東洋経済オンラインにも書いています


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