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ロンドンが熱狂!ダウン症のパフォーマー その実力とは?

ど派手なメイクとパワフルなダンス。
今、ロンドンでダウン症のパフォーマー集団が
脚光を浴びているんです。
発達が少しゆっくりで
知的障害を伴うこともあるダウン症。
社会の理解は進んできてはいますが
舞台で才能を発揮する彼らの姿は
私たちの想像を超えているかもしれません。
(2019年8月16日放送)

●写真家:ディアナ・ゴメスさん
「そう、ビューティフル
 こっち見て、こっち見て、
 まっすぐこっち。いいわよ」
「顎ごと顔をあっちに向けて
 完璧。いいね」

派手なメイクと衣装で異性になりきる
ドラァグ・クイーン
ドラァグ・キングたち。

みんな、ダウン症の人たちです。

●ディアナさん
「すごく素敵」


彼らはダウン症のパフォーマー集団、
「カルチャー・デヴァイス」のメンバーです。

9年前に発足し、舞台やフェスティバルなどで
様々なパフォーマンスを行ってきました。

そんな彼らの最新プロジェクトが
「ドラァグ・シンドローム」
すなわち「ドラァグ症」です。

●ディレクター
ダニエル・ヴァイスさん
「とあるパーティーでドラァグ・クイーンを見かけて、メンバーに“ドラァグ、やってみる?”と聞いたら、“やりたい!”って」

クラブでのショーやポートレート写真が
評判になり、この夏には
ヨーロッパツアー
も組まれています。

メンバーはそれぞれ
別の性のキャラクターを演じています。

●ダニーさん
「私のキャラは歌姫。会場をガンガンに盛り上げるのよ」
(このキャラクターに変身することで、
 どんな気分になる?)
「ユニークで、賢くて・・・より自由な気分」

●ダニエルさん
「ダウン症の人たちは“かわいい”とか
“心優しい”としか見られないこともあります。」
「実際には、彼らはとても野心家で、
自分たちの活動に熱心に打ち込んでいます。」
「彼らは素晴らしいアーティストであり
パフォーマーで、染色体が一本多いだけです。」

7月6日、土曜の夜。
ロンドンのゲイ・カルチャーの重要スポット、
「ロイヤル・ヴォクソール・タヴァーン」は
ドラァグ・ショーの本場です。

レズビアンで、毎週ここでイベントを主催する
エイミーも、
ドラァグ・シンドロームのファンです。

●イベントの主催者
エイミー・ラメイさん

「彼らは驚くべき人たちで、
限界などなく生きています。
私たちもそういう風に生きるべきですよ。
限界とか、
“ある特定の人たちができるのはこういうこと”
とか“こういうことはできない”とか考えずに」

この日はメンバーの一人、
オットーのステージです。

彼が生後5か月のときから
養子として育ててきたルーシーさんも
裏方でサポートします。

映画やテレビへの出演経験もあるオットー。

ロンドンのパーティーピープルを
沸かせました。

●オットーさんの養母ルーシーさん
「お客さんが何人か話しかけてきて
 ホントに最高だったって伝えてくれって。
 すごい経験で信じられないくらいだって。」

活動の範囲を広げる
ドラァグ・シンドロームですが、
肯定的な意見ばかりではありません。

●ダニエルさん
「もちろん、否定的な意見もあります。
彼らを自らの自由な意志を持たないと
見るような人たちの意見です。
“搾取だ”と見る人も多いです。」
「でも、彼らはそんな批判は
ものともしませんよ。」

ダウン症の人への見方を揺さぶる
ドラァグ・シンドローム。
快進撃は続きます。

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小川)
鮮やかで堂々としたみなさんの
パフォーマーとしての姿を
見ているとダウン症とは一つの個性だと
改めて感じます。

山本)
つい食い入って見てしまいました。
舞台裏ではあどけない表情を
見せたりするんですけど、
舞台上ではすごくパワフルで
力がありますよね。


小川)
激しさも感じるし、本当に楽しんでいると
全面から伝わってくる。
もっと見てみたいと思います。