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オンラインで子どもたち同士の自然な会話を生むバーチャル教室

NeWorkは、「バーチャル教室」としても活用できます。

文部科学省の調査によると、不登校児童生徒の割合はコロナ禍を境に右肩上がりで増えています。全国の学校が対応に苦慮する中で、熊本市教育委員会では2022年から不登校児童生徒のオンライン学習支援を進めてきました。

教員経験者の支援員が中心となって企画運営しており、熊本市内にある本荘小学校と芳野中学校の空き教室にIT機器を整備して配信スタジオにしています。

その一環として、子どもたちがオンラインで気軽にコミュニケーションを取れる場所の役割を担っているのがNeWorkです。
担当者の方に、導入の背景から具体的な活用方法まで詳しくお話を伺いましたので、バーチャル教室の実現を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。



子どもたち同士の横のつながりが不足している

最初のきっかけは、コロナ禍での全国一斉休校でした。休校中すべての児童生徒に対してオンラインでの学習支援を行ったところ、前年度不登校児童生徒の約半数が参加し、一部の児童生徒は学校再開後の登校にもつながったのです。

そこで熊本市教育委員会は、コロナ禍以降もオンラインでの学習支援を続けるべく、「フレンドリーオンライン」というプログラムを立ち上げました。

当初のフレンドリーオンラインでは、タブレット端末で学習できるオンライン教材とWeb会議ツールを組み合わせて、不登校児童生徒に向けた学習支援を行っていました。

しかし、それだと子どもたちは他の児童生徒の存在を感じることができず、基本的には大人の支援員としかコミュニケーションが取れませんでした。

「せっかく同世代の子たちが集まっているのだから、子どもたち同士で横のつながりが生まれると、もっと自己肯定感が上がって学習意欲も高まっていくのではないかと考えていました。」(宮津さん)

Web会議ツールでは、ほとんどの子がカメラをオフにしていました。ところがある時、自作のぬいぐるみをカメラに映して代わりに動かすことで、うなずくなどの反応を伝える子が現れます。すると同じようにフィギュアや絵などを自分の代わりに映す子が増え始めました。

それをきっかけに「子どもたちには自分を表現したいという気持ちがあるのではないか」「アバターのようなものがあれば自己表現のハードルを下げられるのではないか」と考えたそうです。

この熊本市教育委員会の考えに対して、かねてよりオンライン学習支援について共に検討・議論してきたNTTコミュニケーションズが、NeWorkを提案しました。

他の子たちの様子が見えて会話のきっかけが生まれる

「アイコンという形で自分の存在を周りに知ってもらえること」「他の子たちの居場所も一目でわかること」の2点が、最初に感じたNeWorkの魅力だったと宮津さんは語ります。

NeWorkのコミュニケーションに必要な機能に焦点を当てたシンプルさも決め手のひとつになりました。

「メタバースを活用するにあたって、現実世界に近いビジュアルやゲームのような操作感といった部分は本質ではないと思っていました。ツールありきではなく、それを使って何をするかが大事なので、NeWorkはシンプルだからこそ工夫しがいがあると感じましたね。」(宮津さん)

さらに導入してみると、自由に名前を決められて複数用意できる「ルームバブル」が子どもたち同士の会話を生むきっかけとして機能しました。

フレンドリーオンラインに参加している児童生徒は、お互いに初めましての子も多く、いきなり「他の人とコミュニケーションを取ってね」と言われても上手く話せません。どうしたら話しやすくなるか意見を聞いてみると、「何か共通項があったほうがいいのではないか」という声が挙がりました。

そこで子どもたちにアンケートを取り、アイドル・アニメ・ゲーム・ペットなど共通の話題になりそうなテーマを決めて、各テーマごとにルームバブルを作成。すると、子どもたちは自分の興味がある話題のルームや他の人が集まっているルームに入り、自然と会話し始めるようになりました。

積極的に発言したいわけじゃないけど話の内容が気になる子は聞き耳で参加したり、支援員がルームに入って子どもたちの会話に混ざったりすることもあるそうです。

休み時間の教室のように自由に話せる居場所

NeWorkによって横のつながりができたことで、子どもたちの自己肯定感や学習意欲にポジティブな影響が出始めます。

とあるお子さんは、元々コミュニケーションが苦手だったのですが、自分の好きなアイドルの話題をきっかけに、NeWorkで共通の趣味を持つ友達ができました。それを知って親御さんも「おかげでうちの子に初めて同年代の友達ができました」と非常に喜ばれていたそうです。

他にも、ある中学3年生のお子さんが受験を終えて久しぶりにNeWorkに入ると、自然に下級生との進路相談が始まったことがありました。相談した生徒は「3年生から将来の話を聞けて私も頑張っていこうと思った」というような感想を、その日の振り返りとして書いていたそうです。

以前のように大人と子どもだけがつながる仕組みでは、このような機会は実現できませんでした。NeWorkなら、オンラインであっても新たな人間関係を構築することができます。

もちろん子ども同士だけでなく、支援員が様子を見て声をかけたり、子どもたちのほうから支援員に気軽に声をかけたり、といったコミュニケーションにもNeWorkは役立っています。

より良い活用方法は今後も模索しつつ、ひとまず「休み時間の教室のような自由に話せる居場所」としてNeWorkを活用したいと宮津さんは語ります。

熊本市教育委員会のように、オンラインで子どもたちのコミュニケーションを活性化するバーチャル教室の実現を検討されている方は、ぜひご相談ください。教育分野におけるNeWorkの最適な活用方法をご提案します。


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さあ、一緒に新しい働き方へ。
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NeWork note 編集チーム



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