【小津康次郎】君の演技より,ぼくの構図の方が大事なんだ。
どうも、New Ordinaryの和歌です。
今回は前回出した記事で、たくさんツッコミをいただいた
鬼才 小野康次郎さんへの想いを投稿したいと思います。
まずは、おすゝめをご紹介!
遠く離れた親族に会いにいきたくなる名作 『東京物語』
画像の老夫婦が成長した子供たちを訪ねて上京するところから始まるお話で小津作品の中では一番の傑作と言われています。登場人物の"何気ない言動"が悲哀や孤独、人の感情をまっすぐに教えてくれます。
ほんとに感動します。
例えば、あなたが苦楽を共にした友達が遠くに引っ越すことになり、会えなくなってしまったら悲しい気持ちになるでしょう。
でも、その友人がこの世からいなくなってしまい、もう二度と会うことができなくなってしまったのなら、その悲しみは単に会えないという悲しみよりも、より一層深くて辛いものとなります。それが悲哀です。
僕はこの映画を見て、自分に会いにきた祖父や親戚に優しくできていたのか。とか、家族と会える時間は永遠ではないことなどを考えさせられました。人って大きな変化がないと気付かない生き物です。
原節子のファンになったら次に見たい名作 『晩春』
私は、東京物語にて、戦死した二男の未亡人を演じている紀子役の女優 原節子さんが大好きです。作中、親族が皆上京してきた老夫婦にケチな態度を取るのに紀子だけはとても優しく接するんです。
そんな原節子さんが、可愛すぎるのがこの「晩春」です。
本作では、父と娘の家族の絆が強すぎて、娘がお嫁に行く事ができないくらいに結束してしまった父娘の物語です。
この2作あたりでもうファンになってると思いますので、あとは時系列で見てみてください。
もう1作だけ見たい人は、
・原節子さんが出ている麦秋
・妻に先立たれた初老男性と結婚適齢期を迎えた娘の心情を描く「秋刀魚の味」
がおすゝめです。
さて、私と小津作品との出会いですが、
行きつけの美容院のマスターからの紹介でした。私が落合陽一さんの2030年の世界地図帳を読んでた時期で、
和歌「マスター、日本が世界に誇れるものって何ですか?」
マスター「それはね、もう小野康次郎なのよ」
和歌「何がいいんですか?」
マスター「まずね、カメラが動かないのよ。」
和歌「役者を追わないんですか?」
マスター「でね、めちゃくちゃ下の角度から撮るのよ」
和歌「なんでそんなことするんですか?」
マスター「でね、役者に同じシーンで10回くらい話させるのよ。で疲れてj棒読みになる頃の言葉を使うの。監督がいつもいう言葉は役者は演じるな。」
和歌「???」
マスター「まあ見てみてよ。」
私は、小津作品を見る前の愛の不時着で号泣してましたが、
流行りの映画とは別の衝撃的な出会いでした。マスターありがとう。
小津作品がくれるのは、とても考えさせられる時間です。
fin
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?