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620%達成、初めてのクラウドファンディング奮闘記(後)

こんにちは。ニューモア代表のYORIKOです。毎回がご無沙汰してます、になってます…くう…。

世界の深刻な状態に思うところは色々とあるのですが、ひとまず福祉×デザインの協働チーム「想造楽工」のことに集中します。
毎日山あり谷ありですが、まずは昨年のクラウドファンディングをまとめないと次に進めない…ということで、2ヶ月遅れですが後半戦を書きます!

(ここまでのあらすじ)

2020年夏に立ち上げた、障害福祉×デザインの協働チーム「想造楽工(そうぞうがっこう)」。福祉施設利用者さんの絵を商業展開し、仕事の創出を図る事業です。
昨年秋、自社プロダクト第一弾をクラウドファンディング(以下CF)を通して開発・販売しました。

1|初日

10/17、初日。プロジェクトの告知は事前にお知らせしたもの、果たしてみなさん覚えてるかしらと不安と緊張でソワソワしっぱなし。
10:00、ローンチ!どーん!心臓バクバク!
と、次々入る運営からのメール。見るとどんどんご注文が。
よく知った友達はもちろん、仕事でお世話になった人、ご無沙汰している人までたくさんの方々の名前が。嬉しいというよりびっくり。

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「がんばれ!」「応援してます」の声がこんなに嬉しいなんて。コメントを読んで胸が熱くなりました。
そしてなんと開始から5時間で、目標額の50万円に到達することができました。ほっと安心したと同時に、これから42日この緊張が続くのか...と思うとちょっとため息...。


2|中盤:どう露出を増やすか

1週目の週末が終わってありがたいことにご支援は順調に増えていきましたが、CF中盤でどう盛り上がりを作るか、また知り合い以外の人にどれだけ目を止めてもらえるかが課題でした。

そんな中、JR八王子駅前の商業施設「八王子オクトーレ(旧東急スクエア)」さんとの出会い。仮囲いのペイント制作のご依頼をいただきました。

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仕事で壁面ペイントは多いのですが、この時即座に思ったことは「想造楽工としてこの制作をできないか」ということです。
何の実績もない当時でしたが絵を見てくれたご担当の方が快諾してくださり、洋服、インテリアなど楽しい買い物の絵を就労継続支援B型事業所「しあわせのたね」菅光輝さんに描いてもらいました。
3日間かけ、壁に模写して仕上がった絵がこちらです。

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↑菅光輝さんの原画

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壁画作成中も、完成した後もたくさんの通行人の方が足を止めて見てくれました。

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↑オクトーレさんが事業の説明を看板にもしてくれました。

そしてこれを機にどんどん、オクトーレさんとのコラボが広がっていきます。11月には休憩スペースのクリスマスデコレーションを急遽担当。

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八王子のお知り合いの工務店さん倉庫をお借りし、ベニヤ板を黙々ジグソーで切り出してアクリルでペイント。友人にも手伝ってもらい、合計一週間の制作でした。

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ちゃっかりCF宣伝もさせてもらいました。

商業施設という、多くの方の目に自然と映る場所がひとつでき、とてもありがたいご縁でした。
露出できる機会を、期間中は絶えずアンテナ貼っておくこと。
思わぬご縁がつながるものです。


3|社会派インフルエンサーさん方との出会い

見様見真似で出したプレスリリースや、READYFOR経由などで取材等のお問い合わせもちらほらいただくようになり、「株式会社ボーダレス・ジャパン」さんとのご縁が生まれます。

ボーダレスさんはその名の通り境界を無くす、様々な社会課題に取り組まれていらっしゃる企業です。(本当にすごいご活動、拝見してびっくりしました)そのグループ会社「RICE」さんにご連絡をいただき、インフルエンサー施策というものを実施することになりました。SNSで影響力を持った、社会課題に関心の高い方々にCFの告知をしていただくというものです。
基本的にこうしたご連絡はお断りしていたのですが、RICEさんのご提案資料をお読みすると想造楽工へのご理解、社会課題への熱量がしっかりと伝わり、ぜひお願いしたいと思いました。instagram/twitterご利用の40名強の方に向けオンラインで事業説明をさせていただくと、みなさま聡明で優しいお声をくださいました。

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このようにSNSで拡散してくださるとそこから新規流入が増え、「○○で知りました」とコメントをいただいたりもしました。
「言いたいことがあったら対面」のアナログな性分なのでTwitterやオンラインMTGもどちらかというと苦手意識がありましたが、プラスでもマイナスでも手段は手段でしかなく、気持ちは伝わるものだなあと。
各々のやり方で社会課題に取り組まれている方々とこうしてお知り合いになれたことも、とても嬉しい出来事でした。
新たな広がりを生みたかったら、食わず嫌いを克服する。ダイジ。


4|思わぬ応援

もうひとつ、びっくりする出来事がありました。
つむぱぱ」さんというそれは素敵なイラストレーターさんがいらっしゃいます。instagramでのフォロワー70万人。優しい絵と物語、デザインの感覚全てすてきです。

以前ご縁あってつむぱぱさんのイラストを用いたイベントの空間デザインをお手伝いし、お名刺交換だけさせていただきました。
するとなんと…ご本人からCFご支援、さらにさらにinstagramにて、こんなストーリーが…!!

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なんて、なんて事でしょう。事前に打ち合わせしたわけでも何でもありません。この作り込み、この言葉たち。
このことによって「つむパパさん経由で知りました」とご連絡くださる方がたくさん現れました。本当にたくさん。心底驚いたし、感動が止まりませんでした。なんというお方でしょう。

そのほかにも、友人・知人・お世話になった方たくさんのシェアによって、後半には直接知らない方からのご支援も増え、
最終的に209名の方から3,102,000円、
当初目標額の620%となるご支援をいただきCFが終了しました。


5|終了:ご縁のありがたみを実感するCF

期間中は絶えず緊張していて、珍しく体重も落ちたりしました。ただ、得た嬉しさと感動を比べるとそんな緊張は屁のようです。
昔からお互い金欠で付き合ってきた旧友が購入してくれたり、ずっと前にお世話になった方のお名前を見つけたり、他界した同級生の共通の友人から「奴の分まで買った」のコメントを読んだり。一人一人のご支援にポロポロ涙が出たし、力がみなぎりました。

このご時世で人と気軽に会えなくなったからこそ感動が増したのかもしれませんし、フワフワやってきた人生だったけどその中で生まれた関係があって今がある。私ひとりの功績でもなんでもなく、イラストレーター・施設はもちろん、ご支援・応援いただいた方々全員で「枠を超える創造」をひとつ生み出せたことを実感しました。

CFは少なくとも当面は実施することはありません。お金、それも支援という形で人様から応援をしてもらうことは大変なことで、大切に大切に、事業の成長のために使わせていただきます。

(提示した通り、利益の50%はデザイン・運営費に、50%はイラストレーション費として協働した福祉施設に納めました。そのうちの7割がイラストレーターご本人にお支払い完了されました。


だいぶ極端な例えかもしれませんが、クラウドファンディングって、公衆の前で素っ裸になるようなものだと思います。嘘はおそらくバレるし、関係値は露呈されるしひっくり返るし。恐ろしいものです。
でもここ一番の大挑戦をする際は、そのくらいの覚悟を持って挑む必要があるかもしれなくて、その結果毛布をかけてくれる人たちが現れて、そのことに感謝できる機会なのかなあ・・・と思ったりしました。

でも駅前で裸になったら、毛布はかけてもらえるかもしれないけど逮捕されますね・・・。ちょっと違ったかな・・・。


とにかくそんなわけで、赤裸々なクラウドファンディング記録を終わります。
改めまして今回ご支援・応援してくださったみなさま、
本当にほんとうに、ありがとうございました!!

想造楽工、ここからも大冒険が続いていくので、またまとめます。
よければ手弁当のwebサイト(6月にリニューアル予定)もご覧ください。

https://sozogakko.com

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(クリスマスプレゼントとして包装してお届けしたプロダクトたち。)