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障害ある人々とのデザインチーム、想造楽工ができるまで(前)

こんにちは!株式会社ニューモアのYORIKOです。一気に寒くなったり、お天気の変化が激しい今日この頃。今年もあと2ヶ月、冬に向かってますね。

さてさて今日は、春に立ち上げた事業「想造楽工(そうぞうがっこう)についてお話します。

想造楽工とは、障害を持つ方々の絵を用いてデザインワークをつくるチームです。
一体どういうものか、なんでやる事にしたのか、などなどゆっくり書いていきたいと思います。とても長くなりそうな予感がするので前後半戦で。

1.ずっと隠していた心のモヤモヤ

前回触れたとおり、当社(といってもわたし一人)は各地で協働型のデザインとアートのプロジェクトに取り組んでいます。その地域に住む人々、子どもも大人も混ざって一緒にものづくりをすることには、自分なりに意義とやり甲斐を持って日々活動していました。

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一方で長年、心のどこかで抱えていたモヤモヤがありました。
それは、障害ある人々との関わり方ということ。
私は家族に重度の発達障害者がいて、このことは自分の中で受け止めるというより、流してずっと過ごしてきていました。どう言葉で結論付けたら良いかわからなかった、というのが正直なところでした。

2.障害ある人の才能に出会う

転機が訪れたのは2019年夏、八王子市ででした。
まちづくりに広く関わるAKITENというNPO法人さんがプロデュースする店舗をもらって訪ねたのが、障害のある方のB型就労支援事業所を経営する「NPO法人しあわせのたね」さんでした。

店名やコンセプトから「植物の絵があったら良いな」と思い、利用者さんたちに高尾山の植物の写真を見せて、絵を描いてみてもらうことに。するとこちらの予想を超える、それは素敵な絵が続々仕上がったのです。

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枠に捉われていない線というか、見る人の心をあっためてくれるような、のびのび軽やかな世界観。ユーモアに溢れていて、世の中がこういう風に楽しく可愛く見えているのかしらと感じました。

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当初はどう使うか決めていませんでしたが、出来上がったこの絵たちはもうお店のメインの印象になるように大きく使うべきだ、と空間デザインに取り入れることにしました。

個性の違うそれぞれの絵を色味や線を揃えて大きく壁に模写すると、まとまりが出てひとつの楽しい世界が飛び出すような仕上がりになりました。

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お店には女性のひとり客、子ども連れなど新規のお客さんが増加。「優しい雰囲気で和む」など嬉しいお声を多数いただき、お店のにぎわい作りにお力添えできました。

壁が完成して事業所の方々に喜んでもらえたことも嬉しかったですが、何よりも自分自身にとって、大きな感動と発見が生まれたのです。

ツヅク!