賢人も男爵も「化石燃料」に倍賭けする やりたい放題の投資ファンドに挑戦状 ブラジル大統領選の後にクーデター勃発か

ウクライナ戦争の勝者
ウォール街も宗旨替え

 久々にウォーレン・バフェットがセンター・ステージに立った。米国メジャー、オキシデンタル石油の株を買い増し、同社の経営権を握る意向を表明したのである。

 オキシデンタルと言えば、3年前の2019年、同業のアナダルコをパクって資金繰りに窮し、あわや倒産の瀬戸際に立った。この時、石油価格は低迷し、大銀行は軒並み融資要請をはね除けた。1人、100億ドルの優先株を購入してオキシデンタルを支援し、以降、同社株を買い続けてきたのが“オマハの賢人”バフェットだった。

 まさか、その時、バフェットがロシアのウクライナ侵攻を予測していたはずはない。

 だが、賢人の賭けは巨大な果実をもたらした。オキシデンタルの株価は年初から2.5倍になったのだ。同期間、S&P500は11%下落したのに、である。

 ウクライナ戦争の勝者は誰か。巨大石油資本であることは、今やハッキリしている。米国エクソン・モービルの今年第2四半期の利益は史上最高を更新し、英国シェルも2期連続で最高益を叩き出した。フランスのトタルエナジーズの利益は去年の3倍になった。

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