日本の女性活躍社会の新たなステージを考える
男性前提だった日本企業の「仕事の構造」
「もっと騒がなければ女性の時代は来ない」シリーズも、今月号で連載開始以来丸2年になりました。そこで、これまでの連載を振り返り、女性の活躍をさらに進めるために、現状で何がハードルかを、本欄に対し多大なるご協力を頂いているお2人にお話を伺った。
児玉 ハードルは2つあります。第1に職場での男性前提の仕事の仕組みと制度の問題、第2に「家事や育児は女性中心で担う」という男女の役割分担の問題が指摘されてきました。
金澤 第2の点は、企業としては支援制度を作って対応できますが、根本的な解決は社会全体の問題でしょう。2022年度から始まる男性の育休取得促進策が、どこまで実効性を上げるのかも、注目したいところです。
児玉 まず、日本の大企業では、女性社員は長く一般職(非正規含む)として採用、配置され、総合職採用の歴史は圧倒的に短い。