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初めての干し柿作りと、えごまの葉

父方の亡き祖父の家は、何年も前に壊され跡形も無い。草が生い茂り、とても住居跡には見えない。
先日、弟と次男が草刈り機で草払いをし、広々とした空き地が蘇った。後ろの山には、祖父が植えたであろう2本の渋柿の木がある。たわわに実った柿の実が秋の訪れを告げていた。
私が子供の頃、実家の玄関近くに電信柱よりは少し太めの渋柿の木があった。祖父がその木によじ登り、何やら一生懸命にやっていた姿が目に焼き付いている。
母が「あれは、渋柿の木に甘柿の木を接木しているところだ」と教えてくれた。根っこは渋柿なのに、途中の枝から甘柿が成るなんて、そんな事があり得るのか疑問乍らも作業風景を楽しんだ。

綺麗に色付いた渋柿


まだ青い渋柿


祖父は戦前、小学校の教師をしていて多才だった。写実が得意で、まるで生きているような馬の絵を描いたり、ハーモニカを巧みに吹く姿を今も鮮明に思い出す。尺八、アコーディオン、バイオリンの素養もあったそうだ。
元気であれば123歳くらい、地主の長男で裕福に育った田舎のボンボンだった。
祖父の肉体は無くとも2本の渋柿の木が生きた証として、肥やしも貰わず自然の中で逞しく育ち恩恵をもたらす。
今回その渋柿で、初めての干し柿を作ろうと意気込んだ。

帰省中の次男が枝切り挟みで収穫


車で2時間近くかけ自宅に帰り
夕食後に
皮剥き作業に入る
60個位剥いたら少々疲れが出た


10秒間の煮沸殺菌
こんな感じで良いのだろうか
明け方3時まで渋柿と格闘
8日目、かなり小さくなった
8日目の干し柿を試食
予想以上に美味しかった


10日目、ここらで完成とする
かなり甘くなっている


初めてにしては上出来だ。次に作る時は吊るす紐の長さを綺麗に揃えようと思う。
実りの秋と亡き祖父に感謝していただこう。


おまけ

住居跡の端に群生していた
この植物は何だろう
微かに紫蘇の香り
植物に詳しい叔父が
珍しい荏胡麻だと教えてくれた


健康効果が望めるお宝を発見した。



#秋だからやってみた


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