暗闇から覚醒へ 8

自分を探す旅は、ずっと続いていた。
毎日毎日、自分の心の中を覗き込んでいた。
1年もやっていると、自分はどういう人なのか、だいたいわかってきた。

派手好きな母とは正反対の、素朴で目立つのは嫌いで、けっこうわがままで頑固。
お世辞が嫌い。ちょっとひねくれたものの見方。けっこう意固地。
その割には素直。物事を直視。そして、多角的に直視。
直感で動くこともあるが、大抵は傍観。
理性的で現実的な事項でないと納得しない。
そして、私の頭の中でほとんどを占めている感情が、「めんどくさい」という単語。
毎日毎日、めんどくさいという言葉が100万遍頭をよぎる。
で、何もやらないかというと、やらなければならないことは、確実にこなす。

自分という人物をつかみ始めてくると、湧き上がってくるいろいろな感情や考え方の中に、あきらかに、私ではない考え方や言葉が入っている。
他人の感情が、私の中に入ってきてる。
他人の考え方が、私の中に入ってきてる。
他人の言葉が、私の中に入ってきてる。

私ではない他人が、私の思いの中に入ってきてる。

いったい、これは。
どうなっているんだ。

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