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5歳でポケモンカードができるまで(9)

4歳の汗を忘れない。

※今回はほとんどポケカ要素のない記事です

「長男くんは、頭いいのねぇ」
息子のポケカ友達を増やそうと、ママはポケモンが好きな子が幼稚園にいれば親御さんにもポケモンカードをすすめている。でも、なかなかできる子があらわれない。というかそもそも親も覚えられないことが多い。TCGとしては、難しくないと言われるポケモンカードだけど、ゲームに馴染みがなかったりするとなかなか難しいらしい。それで冒頭のような事を言われるらしいのだ。きっと褒めてくれているのだしたいした他意はないのだと思うのだけど、そんな話を聞くとモヤモヤする。いや、正直に言えば少しカチンときてしまうのだ。

今でもよく覚えている光景がある。ポケモンカードを覚えたての4歳の頃の息子の顔だ。椅子に座り右手に手札を持ち、肘をついた左手にあごを乗せてジッと盤面を見ている長男の横顔。表情がほとんどなくなるほど、集中している。なぜ、それが分かるかというと微動だにしていないはずなのに、こめかみから大粒の汗が垂れているからだ。きっと当時の彼にとってポケモンカードは持てるすべての知的リソースを費やしても、ハードルが高い遊びだったのだ。ダメージ計算、様々なルール、多種多様なカード、それをどう使っていくのか・・・背伸びして背伸びしてやっとできる。だからこそ、表情がなくなるほど、1ゲームが終わると頭がビショビショになるほど集中して思考する必要があったのだ。

親としては不思議な気持ちでもあった。1年と少し前にはオムツをしていた子どもが、2年と少し前にはほとんど話せなかった幼児が、3年と少し前には母乳を飲んでいた赤ちゃんが、もうこんな高度な遊びができている。そして彼が、それができるようになったのは本人の意志と努力があったのだ。

だからこそ「頭がいい」みたいな生まれ持った素質のおかげみたいな言われ方をするとカチンとしてしまうのである。まったくもって親バカだけど。

※写真は、新弾「フルメタルウォール」の成果を確認する息子。

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