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【廃止予定のスカイレール】広島のみどり坂を探索

※2018年10月探索
今回は、広島の話です。そして、はじめての鉄分多めの記事です。全国の様々な鉄道路線を乗ってきたので、こういう記事が今後増えて来ると思います。

1.まずは広電白島線を乗りつぶし

本題のスカイレールに入る前に広電白島線を乗りつぶしました。

広電西広島駅

西広島から八丁堀電停に移動。このあたりは広島の中心市街地です。JRの駅から中心市街地が離れているのはよくあること。路面電車網が細かく張り巡らされているのは他の地方都市とは異なる点で、広島の発展を支えています。ここから白島線に乗車です。

八丁堀電停
路面電車が動き出した

白島線自体、距離もそこまで長い路線ではありません。すぐに白島電停に到着。

白島電停 多分さっき写っていた連接車と入れ替わりでこれが来た。
道路側を撮影

JR新白島駅まで歩き、いよいよスカイレールのある、瀬野駅まで向かいます。新白島まで意外と距離があった。
広島は広島駅だけでなく、新白島、横川、西広島あたりも拠点性のある駅で分散されている。特に新白島のラッシュ時間帯は圧巻らしい。

新白島駅

2.瀬野駅からみどり坂へ

電車に揺られること20分強で瀬野駅に到着。いよいよスカイレールに乗車です。まずは位置関係。

みどり坂の地図
©️OpenStreetMap contributors
赤く塗った所がみどり坂。
広島のデルタ地帯からは離れて、
川沿いに集落があるがこの付近だけ
 川から逸れて住宅地がある。
 ©️OpenStreetMap contributors

因みにこのスカイレール2023年末に廃止予定で電気バスなどに移行するとのこと。
積水ハウスなどが開発した住宅地、スカイレールタウンみどり坂へ行くための路線でみどり口駅で広島中心部へ向かう山陽本線と接続する。
似たような形態の交通機関としては、山万が開発したユーカリが丘ニュータウンを結ぶ山万ユーカリが丘線や2006年に廃止になった桃花台ニュータウンを結ぶピーチライナーなどが挙げられる。
因みにピーチライナーは中学校の地理の教科書にも取り上げられており、ピーチライナーは廃止されている旨の注意書きがなされていた。
という訳で都心近郊の駅からニュータウンを結ぶ、鉄道路線としての新交通システムは山万ユーカリが丘線だけとなる(リニモを含めるかは微妙な所)。
新交通システム等の特徴な交通機関は名古屋圏も確かに盛んだが、結局、都市部近郊も含めると首都圏一強のイメージは否めない。
山万はしっかり乗ってきたので、どこかで紹介できればと思う。

 前置きが長くなりましたが、いざ乗車!

①往路ー乗車してみる

JR線は瀬野駅であるが、スカイレールはみどり口駅を名乗る。
駅から見てもかなりの勾配のある坂である。まるで遊園地のアトラクションのような軌道が敷かれている。
因みにJRの方は「瀬野八」といわれる急勾配区間に入り、隣の八本松駅とは10kmも離れている。とても都市近郊とは思えない駅間である。

みどり口駅からみどり坂ニュータウンを臨む

列車の運転本数は概ね、15分に一本で、山陽本線とほぼ同等の本数が確保されている。ラッシュ時間帯は増発される。

時刻表

ゴンドラのような車両であり、生活路線の要素の方が強いが観光地にでも来たような気分になる。

ホーム 車両がやってきた
 車両基地のような所にも待機

乗車したのはお昼過ぎというのもあり、ほとんど乗客はおらず(記憶が曖昧だが確かゼロではなかった)、車内からも様子を撮影。間近でみるとすごい勾配。

丘というより山といってもいいくらいの斜面

ぐんぐん登り、住宅が見えてきた。

 スカイレールからの車窓

線路脇から住宅を見上げる。

スカイレールからの車窓

びっしり並ぶ住宅街は圧巻。古い民家は見当たらない。

車内から住宅街を見下ろす

少し見る角度を変えると山。開発にもある程度限界がありそう。

スカイレールの車窓 見下ろすと山が広がる所も
記憶違いでなければ、すれ違い

そして、すぐに終点、みどり中央に到着。約1.3km、5分間の小旅行もここまで。帰りは歩いて下っていく。みどり中央駅のコンコースはやたらと広いが人はいない。まるで地方都市の新幹線駅や廃れた観光地のよう。

みどり中央駅
駅を別角度から
 広いコンコース

②復路ー歩いてみる

 のぼるのは列車にのって、下るのは歩いたほうが楽だと判断。別角度から街を歩いてみたいというのと、単に運賃節約というのもあり、戻りは歩いた。

みどり中央から伸びる軌道

みどり中央からスカイレール沿いは公園になっていて、一見何もないように見えるが、北側には住宅街が広がる。北側の画像は散策していないので残念ながらなかった。

急な斜面を曲がる

 新興住宅地や高級住宅地にそこそこの公園があるのも定番。

軌道沿いあるみどり坂中央公園
ゴンドラを見上げる

公園を抜けると住宅街。ニュータウン内には小学校があり、訪れた日は何か行事があった模様。多分運動会。

車外から住宅街を見る

やはり、住宅街がないと、何かのアトラクションにみえる。

美しいカーブを描く 観光地のよう

坂道だけでなく、やや平坦な所もある。

道路沿いに軌道が敷かれる
スカイレールと住宅街

とはいえ、このようにマメに山の上にあるので階段もある。

 階段

ほとんどスカイレールしか撮らなかったが、住宅も少し撮影

みどり坂にある住宅

軌道に沿った道路もこのあたりまで。この先は冒頭でも紹介したような急勾配を下る。
道路は迂回して勾配を軽減する。山道にありがちなつづら折り。
この坂道の途中のスーパーで一休みする。
そういえば、ここまで大きな商業施設はなかった。
高級住宅地だと規制があって敢えてつくらないこともあるが、これだけの坂道のあるニュータウンならコンビニの一つくらい欲しいところ。
こういう現状ならバスで十分。むしろバスの方が便利かもしれない。スカイレール廃止後はバスが走るとのこと。


一気にくだってみどり口方面へ向かう
道路は迂回する

 いよいよ、瀬野駅も近づいてきた。坂道がきついので、公共交通機関は欲しいところだが、下りなら歩いてもしれている。上りでも健康のために歩くのがいいかも?

瀬野駅が見えてきた
スロープ

そして、瀬野駅から帰路につく。JRの線路を見たときの日常に帰って来た感は半端ない。とはいえ、旅情もさそう駅の構造。

瀬野駅のホーム

なぜか切符をもっていたので撮影している。多分切符の回収箱に気づかなかったか、なかったのだろう。運賃は170円。

スカイレールのきっぷ

という訳で今回は、スカイレールを散策。世界唯一、ロープ駆動式懸垂型交通システムという方式を採用した珍しい交通機関だが、まもなく廃止される。
まさに遊園地の乗り物、観光地のゴンドラのようなので、山岳地にあるし、観光誘致すれば何とかなりそうな気もするが、あくまでも住宅地という性質上困難なのであろう。
思うように住民が来ていないのも課題。
正直、広島規模の都市なら東京ほどの人混みでも家賃でもないので、都心やその近くに住む方が便利。
もっというと、交通利便性や関西圏との結びつきだけで考えると広島より岡山に集約した方がよいとすら考える。
ただゴンドラでみる景色は圧巻なので廃止までに一度訪れてみてはいかがでしょうか? 
最後までお読み頂きありがとうございました。

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